6853 | ※小説※ | 天里 | 10/7 20:58:58 | 2191cfIHqTy8UPXEo |
[DEVIL EYE]デビル・アイ「瞳に潜む悪魔」 それほど長くはないですが、続きを書きたいと思います。 |
天里 | 10/7 21:1:37 | 2191cfIHqTy8UPXEo||586 | ||
村中に悪魔の噂は広まった。悪魔の乗り移った赤ん坊は、皆から 恐れられる存在となる。名前はリリーと名付けられた。赤ん坊が大 人しく美しい娘に成長するように、誰にも災いをもたらすことがな いようにと願いをこめて祖母が付けた名だった。 それから十六年後。リリーは目を隠したまま暮らし、祖母の願い どおり大人しく美しい娘に成長していた。透き通るような白い肌と プラチナブロンドの長い髪。背は少し高めでスラリとした体型。目 は隠されていたが、顔立ちが良いことは誰もが認めるだろう。 |
天里 | 10/7 21:3:10 | 2191cfIHqTy8UPXEo||452 | ||
リリーは何も知らされずに育っていた。ただ、眼病のために決し て眼帯をはずしてはならないと祖父母から言われている。村人が冷 たく自分に接するのも、眼病のせいだろうと思っていた。村人の中 で、リリーに優しく接するのはカール・パウエルという同年の青年 だけだ。 カールは、人目を忍んでリリーに会いに来る。リリーもカールに だけは心を開くようになっていた。 「村の人達の言うことなんて気にすることないよ。君は、誰よりも 綺麗で優しい人だ」 リリーは静かに微笑んだ。 |
天里 | 10/7 21:4:36 | 2191cfIHqTy8UPXEo||2 | ||
「でも私には目の病気があるわ」 「君は病気なんかじゃない。悪魔の噂を知らないのかい?」 「悪魔の噂?」 「そう。くだらない噂だよ」 部屋の中が静まり返った。心がザワザワとかき乱されるような気が したが、平静を装ってリリーは訊ねる。 「どんな噂なの?」 「本当にくだらないよ。赤ん坊だったリリーが、三人の大人を殺し たって言うんだから」 リリーはなぜか息苦しくなり、窓を開けた。 |
天里 | 10/7 21:5:55 | 2191cfIHqTy8UPXEo||638 | ||
「三人の大人って?」 「君の両親と産婆だよ。赤ん坊だった君が殺せるはずないだろう?」 リリーは、窓の傍で外を向いて佇んでいる。カールは心配になり、 リリーに近づいた。 「本当に知らなかったの?」 「ええ」 カールは、リリーの眼帯に手をかけた。 「何するの!?」 リリーは驚いたが、カールは手を止めなかった。 「こんなものは必要ないんだ。これですべてがはっきりする」 |
天里 | 10/7 21:7:6 | 2191cfIHqTy8UPXEo||200 | ||
眼帯がはらりと床に落ちた。リリーは目を閉じている。 「ゆっくり目を開けて。そうすれば、君に悪魔が乗り移っているな んていう噂が嘘だと証明できるんだから」 リリーは、ゆっくりと目を開いた。窓の外には大きな森が広がって いる。森の木々が、太陽の光に照らされてキラキラと輝いているよ うだ。 「綺麗」 外を見るのは初めてだった。眼帯を取り替えるとき目を開けること はあったが、いつも部屋の中だけだった。 「ほら、何も起こらないじゃないか。君の目も見えているし」 |
天里 | 10/7 21:8:25 | 2191cfIHqTy8UPXEo||119 | ||
そう言って、カールはリリーの目を見つめた。 その瞬間、カールは叫び声をあげて倒れてしまった。 「カール!?カール!どうしたの?」 騒ぎを聞きつけた祖母が、慌ててリリーの部屋の前へやって来た。 「リリー!何かあったのかい?」 「眼帯を取ったら、カールが……!」 「眼帯を取った?すぐに眼帯をしなさい!」 リリーは混乱した状態のまま、眼帯をつける。眼帯をつけたことを 確認すると、祖母が部屋に入ってきた。 「あれほど眼帯をはずしてはいけないと言ったのに」 |
天里 | 10/7 21:9:44 | 2191cfIHqTy8UPXEo||426 | ||
祖母は、溜め息をついて言う。 「早く、ここから出て行きなさい。カールの両親や村の人達に知ら れないうちに早く!」 リリーは、訳がわからなかった。 「どういうこと?目の見えないまま、どこへ行けと言うの?」 「森の中に魔女の家があるわ。そこへ行くのよ」 祖母はリリーを引きずるようにして、森の奥へ奥へと入っていく。 歩きながらリリーは考えた。カールの言っていたことは本当だった のだろうか。自分に悪魔が乗り移っていて、人々を殺してしまう。 そんなことが現実にあるのだろうか。 |
天里 | 10/7 21:15:56 | 2191cfIHqTy8UPXEo||817 | ||
【つづく】(……たぶん^^;) 中途半端ではありますが、とりあえずここまで。 また、いつになるかはわかりませんが、続きを書きたいと思います。 |
スワロー | 10/8 0:1:25 | 6111cfyil7c1Ws9M.||707 | ||
おお〜!続き書いてくれたんですね♪ 小説の設定が、独創的でステキです。 続きは気長に待ってま〜す!! |
天里 | 10/8 8:59:2 | 2191cfIHqTy8UPXEo||339 | ||
ありがとうございます。 小説のつもりが、児童文学っぽくなってしまうかもと少し心配です。 でも、なんとか続きを書いていきたいと思います。 |
シェイラ | 10/8 16:20:14 | 2184cfv69lT2bI/xo||328 | ||
こんにちわ!見させていただきました!でも、リリーの目はまた人を殺してしまったんですね。でも、先がとても楽しみです! |
天里 | 10/8 21:43:11 | 2191cfIHqTy8UPXEo||901 | ||
カールは倒れてしまっただけで、死んだとは書いてないですよ。 これから、悪魔の正体や真実があきらかになっていきます。 うまく書けるかどうかわかりませんが、がんばります! |
シェイラ | 10/9 22:11:19 | 2184cffUNzf1ewkvw||108 | ||
あわわわ。倒れてしまったもので死んでしまったと吹っ飛んだ考えをしてしまいました。すいません。 |
天里 | 10/10 0:15:49 | 2191cfIHqTy8UPXEo||427 | ||
気にしないでください。(^^)У |
裕之 | 11/5 16:3:57 | 6146cfbZ0p.fHWBDU||356 | ||
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