6872 | 幸福論4 | 壱号 | 10/9 14:43:57 | 6127cfjjkaSD0enTA |
なんか妙に長くなってる。なんでだろうね。 今度こそ終わると思う。ていうか早く終われ。長すぎ。しってる。 あと、感想も欲しいです(へたれ ついで 還元って言うのは、液化して大母に吸収されること。 エヴ//ァンゲ/リオンみたいな感じで。エヴァ知ってる人いるのかな・・・ |
壱号 | 10/13 21:12:16 | 6127cfjjkaSD0enTA||819 | ||
「にいさんどこ? いつでもあなたと僕は一緒にいたのに。僕とあなたはおなじものだったのに。 いつも補い合って生きてきたのに。僕の心を作り変えたのもあなたなのに。 なぜ今いないの? なぜ僕を独りにするの? なぜ僕を拒絶するの? なぜ僕をいじめるの? 全てを元通りにしてよ。僕の中に帰ってきてよ。僕の中のスキマに空っぽを押し込まないで」 狂気の眼差しで、声高に叫ぶ。 「戻ってきて! あなたのいない世界なんて認めない! もう一回僕とひとつになってよ! もうばらばらになんかさせないから! ずっと一緒にいたいよ! 僕の願いを叶えてよ!! 兄さん!」 |
壱号 | 10/13 21:12:33 | 6127cfjjkaSD0enTA||279 | ||
空間に亀裂が走る。ひび割れの向こうから、何かが黒い肌を覗かせる。 ディーンは叫んだ。空間、大母、世界そのものに向けて。 「兄さんのいない世界なんか、無くなれぇーーー!!!!!!」 |
壱号 | 10/13 21:13:8 | 6127cfjjkaSD0enTA||108 | ||
空間がはじけ、白がこなごなに吹き飛び、消え去った。 たちまち世界が闇に飲まれていく。 独り虚無の中を漂いながら、ディーンは泣きながらつぶやいた。 「死ぬときは、一緒に死のうって言ったじゃないか・・・兄さんの馬鹿」 両手で顔を覆えば、涙がひやりと冷たい。 「何時だって守ってくれたのに。 ばか、あほ、まぬけ、約束破り、いじめっこ、朴念仁、しすこんぶらこん、ひとりよがり、わがまま、本の虫!」 今までレオンに向けられてきた悪口を、覚えている限り叫ぶ。 本心からではないが、怒って出て来るんじゃないかという期待もあったし、シスコンブラコン独り善がりは、レオンの性格を端的に言い 当ててもいた。 |
壱号 | 10/13 21:13:31 | 6127cfjjkaSD0enTA||380 | ||
声が虚無に吸い込まれてしまってからも、ディーンはしばらく待った。 耳が痛くなるほどの沈黙が続く。ディーンにとっての世界は消滅してしまったのだから。 苦しみながらも待ちつづけたディーンがちょっと咳き込んだ。 やっぱり一緒に死にたいという欲求を捨てきれず待っていたのだが、ちょっと涙がまた出そうになったのだ。 と、それに呼応するかのように、虚無に変化が訪れた。 空間が暖かくなり、星と月が散った。花と蝶が生まれて、風が吹いた。 そして、包み込むような何かの存在。 「(・・・もしかして・・・)」 闇が笑った。懐かしいあの笑い方。はにかむように口角を上げて。 |
壱号 | 10/13 21:13:49 | 6127cfjjkaSD0enTA||845 | ||
「約束破りとは、心外だな」 軽く笑いに揺れた、静かな声、そして抱きしめる暖かさ。 目を開く。手をどけて、見上げる。声の発せられた場所へ。 自分を映している、同じ紫の瞳。待ちわびていた自分の半身。 「ディーン、迎えに来た」 「―――にいさん」 どうしようもなく心が震える。歓喜が体中から湧き上がる。 自分を抱きしめている。自分と一つになるために戻ってきた、誰より強くて、誰より大事な、唯一人の自分の騎士。 「兄さん! 兄さん!」 彼の背中に腕を回し、胸に顔をうずめる。 |
壱号 | 10/13 21:14:2 | 6127cfjjkaSD0enTA||57 | ||
確かな感触。抱き返す腕の優しさと強さ。体にかかるしなやかな髪。 この心を何と表したら良い? まさに薔薇色の人生。遠離の還元も、ナザリーの思惑に対する不安も、何もかも忘れて、幸せに身を 浸している。 世界が、歓喜で満ちた。 |
壱号 | 10/13 21:14:21 | 6127cfjjkaSD0enTA||47 | ||
するすると、天井近くまで追ってきていた手達が大母へもどってゆく。 ナザリーはやっと安心して短く息を吐くと、ゆっくりと水面近くまで降りてきた。用心しいしい水面一メートル上ほどで止まる。 覗き込んだ水面は、さきほどの恐ろしいほどの飢餓を微かにも匂わせない。 『無事か?』 ナザリーの心に一筋のテレパスが飛び込んだ。 『なんとか。もう少し真っ直ぐに再生を願うものだと思っていたのですが』 無事だ、というイメージをこめて、ゆっくりとテレパスを返す。 |
壱号 | 10/15 14:52:5 | 6127cfjjkaSD0enTA||917 | ||
心底ほっとしたような溜め息と共に、今から行く、とテレパスが返ってくる。 少しの間の後、階段から声の主が降りてくる。 ナザリーと同じように空中をすべり、無事を確認しようと手を伸ばす。 ナザリーは愛しそうに彼の手を取ると、そっと抱き込んで、胸に当てた。既に平静にもどった心臓の鼓動を伝える。 「無事で、良かった…」 「あなたも、ナイト。ご主人様の様子は?」 「安らかに眠られている。心配なさそうだ。あとは、もう一回動かすだけか」 |
壱号 | 10/15 14:52:21 | 6127cfjjkaSD0enTA||892 | ||
声の主―ナイトメアは大母を見下ろした。 宿主の願いを一通り叶えたので、今のところは安らかに眠っている。 奥底では、有り余った力が使われる時を待って疼いているのだろう。 「早く始めましょう。私、ワクワクしてきたわ」 「ああ、俺もだ。長年の夢が、やっと叶うんだな」 二人の顔が、夢と希望に輝く。まるで子供のように、気が遠くなるほどの時を越えた夢が、ようやく叶うことを手放しで喜んでいる。 |
壱号 | 10/15 14:52:42 | 6127cfjjkaSD0enTA||285 | ||
「ねぇ、夢じゃないわよねえ、ほんとに、皆が幸せになれるのよね!」 「夢じゃないに決まってるだろ! とうとうこの時が来たんだよ!」 言葉では表せないほどの喜びに、お互いを硬く抱きしめる。頬を涙が濡らす。 ナイトメアは、ナザリーを一際強く抱きしめて、そっと身を離した。 「ナザリー…これ、お前にやるよ」 ポケットに手を入れて、小箱を取り出す。手渡して、開けるように促す。 くるりと一回転させて、何か仕掛けでもあるのかとチェックしてから、そっと蓋を開ける。 きらりと中で光がきらめく。 |
壱号 | 10/15 14:52:57 | 6127cfjjkaSD0enTA||603 | ||
「ナイトメア、これって・・・」 「みればわかるだろ、指輪だよ」 「そうじゃなくて…」 中に入っていたのは、小さなサファイアとラピスラズリをはめ込んだ、細身のリングだった。 飾りも何も無く、銀の輪に一つずつ石をはめただけのものだ。 「お前、昔俺の目の事、ラピスラズリって言ったろ」 「そうね・・・あなた、私の目の事なんて言ったか覚えてる?」 からかうように微笑むナザリーを、ナイトメアは少しむっとして見返した。 「「硫酸銅?」」 声が重なり、同時に噴出す。 |
壱号 | 10/15 14:53:17 | 6127cfjjkaSD0enTA||718 | ||
「・・・あれは悪かったよ・・・宝石の事なんてわからなかったから・・・」 「サファイアみたい、とか言えないの?って言ったわよね、私」 「だから、サファイアにしたんだよ」 「ふふ」 ナザリーは、箱から指輪を取り出して、左手の薬指にはめた。 「きれいね」 「ああ」 「何で急に指輪なんかくれたの?」 「次にあったら別人だろ。すぐにわかるようにだよ」 「ふふふ、私も指輪、あげなきゃだめかしら?」 「必要ないさ」 そういって、ナイトメアは彼女の左手を取り、優しく包んだ。 「お前のこと、忘れたりなんかしないから」 「・・・ありがとう」 |
壱号 | 10/15 14:53:35 | 6127cfjjkaSD0enTA||825 | ||
ナイトメアは手を離し、少し離れた。 ゆっくりと降下し、対母へと近づく。 「先に行ってる」 「待っててね。すぐ行くから」 ナイトメアは手を振って、すっと大母へ飛び込んだ。 とたん、水面が波打つ。勢い良く風がふいてくる。 「大母の反応に異常は無し。ご主人様、さようなら」 ナザリーは主人のいるであろう夜明けの塔に思いをはせ、ゆっくりと大母へ沈んでいった。 |
壱号 | 10/15 14:57:24 | 6127cfjjkaSD0enTA||644 | ||
やー、やっと終わりました幸福論。 物を書くのって楽しいね!疲れるね!しってる! もう既に次何書こうかなとか考えてるよ!ちょっと待ったオレ! リクエスト受け付けてますけど、添えるとは限りません。むしろ期待しないで(ぇ では、いったんさようならです。ハー終わった終わった。 |
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