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6946セイクリッド・ブルーistint10/22 23:56:442182cfNFxAQwG7DLA
ピチョン…ピチョン…「…ん…うん!?」
頬に雫が落ち、目が覚めた。
ガバッと身体を起こそうとして、全身のあちこちが痛み出した。
「そうか…あの後やられて捕まってしまったんだっけ…」
腰に手を当ててみた。…剣が無い…。
手探りで何か武器になりそうな物を探したがボロ切れと砂利以外は見つからなかった。
３人に襲われた時、ルヴィンは鍛冶屋で鍛えた自慢の腕力で力任せに男達をブッた切ったのだが、一息ついてる時に
新手に襲われ捕らえられてしまったのだった。
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どうやら此処は洞窟の中らしく、湿った空気と暗闇が支配していた。
しばらく暗闇の中で呆然としているとドカドカと男が押し入ってきた。
「オイ、さっさと立て！ここを出るんだ！」
どこか慌てたような様子でいるように見える。
無理矢理男達に引きずられるような形で連れ出されると、何やら外が騒がしい。
男達と馬の悲鳴が聞こえる。外は戦場と化していた。
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クソッ！何なんだ！アイツは！化けモンか!!」
ルヴィンの傍らにいる男が唸る。
ルヴィンが見た光景は凄まじかった。
数十人はいるであろう盗賊団の中心にいるのはたった一人の男だった。
次々に腕や足が鮮血と共に宙に舞う。
男は息を切らすことも無く剣舞を舞うかの如く、次々と盗賊を切り払っていく。
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馬に乗り、逃げ出そうとする盗賊が数人いたが、男は目の端にそれを捕らえ、背にあった大弓に矢を３本つがえると
無造作に放った。
矢はすべて盗賊たちの急所を捉え、盗賊たちは落馬した。
「なぜあいつは俺達を狙うんだ…。オイ！さっさとずらかろうぜ。」
ルヴィンの腕を掴んでいる男が恐怖に顔を引きつらせて唸った。
…と、その男が腰に付けている剣に目をやると、それはルヴィンの父親の形見の剣だった。
男は惨劇に気を取られている…今だ！
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一瞬の隙を突いてルヴィンは男の腰から剣を奪い取り、首を切り落とした。
一緒にいた男は少し怯んだがすぐに襲い掛かってきた。
ルヴィンは男の剣を柄で受け止めると、力任せに蹴り飛ばした。
ヨロッと体勢を崩した男の肩口を切りつけると、ルヴィンは戦場の方に目をやった。
戦場で舞う剣士はまさに鬼神のような勢いで人をなますのように切り捨てていく。
そしてその剣士はまさにあの時城下で出会った黒騎士だったのだ。
数分後、辺りに静寂が訪れた。
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沼地の一帯は血の海と化し、死臭が立ち込めていた。
沼のあちこちから腕や足が生えている。
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黒騎士はルヴィンに近づいてきた。
「オイ、小僧、ここは子供のいる所じゃない。死にたくなければ城下へ戻るんだ。」
ルヴィンは震えを抑えながら声を絞り出した。
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「俺も洗礼を受けた戦士だ。城下では母と妹が貧しい暮らしをしている。ここで引き返すわけにはいかないんだ。」
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「分からず屋のボウヤだな。勇敢な事と死にたがる事は違うぞ。セイクリッド・ブルーなんて
あるかどうかも分からぬ物に望みを掛けてる暇が在るなら家を守ってやれ。」
男のぶっきらぼうな話し方は変わらなかったが、心なしか声が優しくなったように思えた。
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ルヴィンが口を開きかけると男が遮った。
「シッ…！あいつが…来る。」
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すると、死体の山の上にあの時見た黒い影が立っていた。
「あいつ…何者なんだ？この前も見た気がするんだけど…」
「あいつはジスティ。闇に堕ちた使徒さ。お前アレが見えるのか…。死体の匂いに引き寄せられてやって来たな。
　…もしくは別に欲しいものがあるか…だ。」
istint10/23 0:0:552182cfNFxAQwG7DLA||966
長くなったのでここで一旦切ります。
また２０スレ後に会いましょう。
istint10/23 0:1:362182cfNFxAQwG7DLA||889
http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-6916.html
第一話です。
スワロー10/23 3:41:296111cfyil7c1Ws9M.||91
かっこいぃ・・・。
慌てて、第一話も読ませていただきました。
チビファンを基にされてるんですね！？
作りこまれていて、引き込まれます〜っ！！
特に、弓を引くシーンが好きです、続きを心待ちにしております(^^）
istint10/23 23:51:66056cfKpR4/UXAFgo||886
ご感想ありがとうございます。
話はみなさんが遊べるようになる前のチビファンの世界を基にしてます。
頑張って続き書きますので宜しくです。
シェイラ10/24 14:57:572111cfEj0/32PVlaI||578
始めまして！istintさん！私もスワローさんと同じく第一話も読ませていただきました。戦闘の描写や言葉の使われ方がとても、素晴らしいです。次回がとても、楽しみです！
istint10/26 0:30:342191cfbu6eaT3TVeo||381
シェイラさん、初めまして。
感想ありがとうございます。
楽しみにしていただいてとても嬉しいです(つ∀｀)

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