7210 | 風の唄―第8話― | 空華 | 11/23 17:39:19 | 2031cfugNPyUOK282 |
http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-6926.html←プロローグ http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-6954.html←第1話 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-7001.html←第2話 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-7027.html←第3話 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-7065.html←第4話 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-7104.html←第5話 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-7135.html←第6話 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-7168.html←第7話 読み返していただける場合は、こちらをどうぞ。 |
空華 | 11/23 17:40:18 | 2031cfugNPyUOK282||478 | ||
「待って……落ち付いてよ!」 私はフィナに、そしてレットに呼びかけた。 意外にもレットは足を止めて、こちらを振り返った。 「なんで?あいつら、何処行ったのか確かめないと……」 「確かめてどうするの?あたし達に何ができるって言うの?大人の人達、きっと私達を探してるよ」 行くのは危ない。そう思って、必死に説得した。 フィナは私の方をじっと見ていた。 レットは複雑な表情をしていた。「理屈はわかるけど感情的に」って表情。 でも結局、頷いてくれた。 私が今走ってきた方をふりかえると、離れた所にいくつかの人影があった。 大人の人達。 |
空華 | 11/23 17:46:40 | 2031cfugNPyUOK282||744 | ||
「早く行こう。フィナは水があれば遣えるんだよね?早く火、消して、それからにしようよ」 私はフィナの手を引いて、火の粉や火をできるだけ避けながら走った。 火のせいで、とても暑い。 背後から聞こえる足音で、レットもついてきているのだとわかった。 だんだん人影が大きく見えてきた。 大人達は、祠の周りから火を消していた。 中の女の人の一人が私達に気が付いて、こちらに叫んできた。 「何処に行っていたのですか!?心配したのですよ!」 「「「……ごめんなさい!」」」 私達は次々に謝りながら、ようやく皆のところについた。 フィナがその女の人に駆け寄る。 |
空華 | 11/23 17:54:59 | 2031cfugNPyUOK282||685 | ||
「その水、貸してください!……あと、レット、村に行って私のお母さん、呼んで来て」 フィナは息を切らせながら、女の人に言った。 女の人は心得た顔で頷いた。儀式の時にフィナのことを聞いたんだと思う。 レットは祠を通って走っていった。 私は、祠の側に置かれた、いくつかの水の入った入れ物に駆け寄った。 それを持って、近くの火に水をかける。 「……水の聖霊様、私達にご加護を!」 新しく運んでこられた入れ物を手に取りながら、私はフィナの方を見た。 フィナが祈る様に目を閉じて腕を広げていた。 水が生き物のように動いて、火を消しに入った。 |
空華 | 11/23 17:59:35 | 2031cfugNPyUOK282||529 | ||
消火活動は続いた。 なかなかレットが戻ってこず、心配になってきた頃、それは起きた。 祠の周りにいた人の、悲鳴のような声が聞こえた。 その時私は、祠からは少しだけ離れた所にいた。 ふりかえると、祠の前にいつのまにか、あの「火の民」たちが居た。 どうやって行ったのかはわからない。 火の民だと言っていたから、火の精霊に手を借りたのかもしれない。 聖霊は普通のものには宿らないけど、精霊ならその属性に宿るから。 ここは一面の炎だもの。 フィナが私のほうに駆け寄ってきた。 私は、その場から動けなかった。 |
空華 | 11/23 18:4:51 | 2031cfugNPyUOK282||732 | ||
+後書き+ スピードが遅く、いつもすみません; 今はアドリブで書いているのですが、本気で長くなりそうです。 2部構造になってしまうかもです。 少し主な3人を整理します。 ・リア 主人公。物語内での「私」わりとさっぱりした性格(のつもり) ・フィナ リアの友達。水の聖霊の血を引く。のほほんとした性格(のつもり) ・レット リアとフィナの幼なじみ。元気が取り柄。後先を考えない傾向。 という設定で書いているのですが。 読んでいただきありがとうございました。 |
特殊文字 by.チビファンタジー 過去ログ PS2:GBA:PSP:NDS:GC:XBOX | ||||