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: PS2:GBA:PSP:NDS:GC:XBOX| 7699 | 風の唄・第２部―第１１話― | 空華 | 2/15 21:46:12 | 2031cfugNPyUOK282 |
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| 空華 | 2/15 21:53:18 | 2031cfugNPyUOK282||969 | ||
| 「――発見いたしました！」 「見つけたよっ！」 「わっ？」 唐突なエセルちゃんとエディ君の声に、レットが少し驚いたような声を上げる。 飛びこんできたエセルちゃんたちは、なぜかやたら焦っていた。 ちなみにフィナは村長さんの家に運ばれていった。お疲れさま。 さらに言えば、ディウさんも火の民捜しに行ってる。 まあ、それはいい。私は問いかける。 「ありがとう！……で、どこ？」 「山を越えた方の海岸です！船があるようで、早くしませんと――」 「逃げちゃうよ！」 との報告。 | ||||
| 空華 | 2/15 21:57:33 | 2031cfugNPyUOK282||646 | ||
| ……ここは焦るべきだね。 いや、実際焦ってる。私もレットも。 でもとりあえず、思考はできる。 「そう。……じゃあ、またお願いしていい？ ディウさんのところに、今のを報告してもらえる？私達は先に行くから」 「了解いたしました！」 ちなみに、精霊は聖霊の居場所がわかるらしい。 私達のやり取りに、驚いたのはレットだ。 「え？……えっと、もしかしなくても俺とリアで行くの？」 「そういうこと。……急ぎだもの。 山を越えたところ、よね？だったら、祠を抜ければそう遠くないじゃない」 「それはそうだけど……」 「ほら、行くよ」 | ||||
| 空華 | 2/15 22:6:3 | 2031cfugNPyUOK282||633 | ||
| レットを押しきる形で、私は祠へと急ぐ。 慌ててレットがついてきて、そして背後に風を感じた。エセルちゃんとエディ君だろう。 私は早足になった。走った、と言うほうが正確。 祠を抜けて、駆けて、駆けて……。 そして。 「はあっ……つい、た……っ」 海岸。 整備も何もされていないから、落ちようと思えば落ちることができる。 無論、そんなことはしない。私は目線で探して…… 「いた、ほら、あそこだ」 レットに指されたほうを見た。 まさしく今、船に乗りこもうとしている火の民達だ。 ここで逃げられたら、また同じ事が起きてしまう。 私は叫ぶ。 「待て――！」 | ||||
| 空華 | 2/15 22:14:51 | 2031cfugNPyUOK282||385 | ||
| 火の民達のうち、一人が私の声に気づいた。 そしてぱらぱらと顔が上げられて、私のほうを見る。 私は彼等の方へと歩いていった。レットもついてくる。 「……風の民の小娘と小僧か」 なんか、腹立つ。でも、今は時間稼ぎ。 ディウさん達が来るまで、さほど時間はかからないだろうから。 「……お前ら、罪悪感とかいうもんはないのかよ？」 そう尋ねたのはレットだ。 多分怒ってる。当たり前だろう。 でも、私、わかってる。 こいつらは、いまだに自分たちを正しいと信じてること。 彼等の返答は、私に「やっぱり」と思わせるのに十分なものだった。 「不用」 | ||||
| 空華 | 2/15 22:22:23 | 2031cfugNPyUOK282||418 | ||
| ……ひたすら私は、何も言わない。 目を閉じる。 そうすると、分かるんだ。 「風の気配」が。多分これが、私の風の民としての魔力なのだろう。 気配が近づく。ほら、私の髪が踊る。 私は目を開けた。 風が吹き、同時に海に水柱と火柱が上がった。 そこからの展開は、あっという間だった。 風から現れた、ディウさんと聖霊、精霊たち。 海から現れたフィナのお母さん、火柱から現れたあれは、多分火の聖霊。 皆に囲まれ、連れられて行く火の民達。 「お疲れ様」とかけられた言葉。 そして…… | ||||
| 空華 | 2/15 22:24:9 | 2031cfugNPyUOK282||62 | ||
| ＋後書き＋ 予告しますs 次回が最終回です。 長かった、とひたすら感無量……にはまだ早いですね。 やっぱりハッピーエンドが好きです。 ラストを楽しみにしていただければ、と思います。 読んでいただきありがとうございました＾＾ | ||||
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