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7926第十三話−ウェイルの言葉−3/18 11:58:302202cfflaWz7oZhNA
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第十三話−ウェイルの言葉−

3/18 12:1:72202cfflaWz7oZhNA||598
中々砂埃が消えない。
マルダリーの仕業だろうが、
これはまた都合がいい。
二人は相変わらず、オレに攻撃をしかけている。
ルアドの話だと、中級・上級魔術を使うと、
大分、体力が消費されるらしい。
つまり、マルダリーは、今は砂埃を起すだけで
精一杯なのだ。
『おいおい、避けてるだけじゃ勝てんぞ?』
フロウダは剣を、構えながら言った。
『どうだかな。』
オレはボソリと呟くと、フロウダの剣をよく見た。

3/18 12:1:292202cfflaWz7oZhNA||483
すると、後ろからアルンが攻撃してくる。
それを右に跳んでかわすと、フロウダの剣が攻撃してくる。
今度は、地面に足がついた瞬間、左に跳んでかわす・・
大分疲れるが、これしかない。
オレがこれだけ疲れているのだから、奴等も疲れているはずだ。
そう考えていると、今度はアルンが堂々、真正面から斧で攻撃をしてきた。
バカバカしい。これまで避けられん程、疲れているわけではない。
と、避けた直後、
”ブゥン!”と剣のような物がオレに向かってきた。
早すぎる。オレはギリギリで避けたが、腹に傷がついた。

3/18 12:1:422202cfflaWz7oZhNA||788
しかし何だ?アレは・・・・
斧の攻撃を遠距離で飛ばした・・・?
ありえない!と相手が人間なら叫んでいただろう。
しかし、ここは何処だ?相手は誰だ?
ここでは、今までありえなかった事が、当たり前になっている。
オレは舌打ちし、再び構えた。
しかし、この武器は予想外だ。
これじゃ・・・?

3/18 12:2:122202cfflaWz7oZhNA||802
その時、後ろから剣のぶつかる音がした。
片方は、フロウダ・・・じゃあもう一人は・・・?
そこにはローウェンが立っていた!
よかった!と叫びそうになったが、ここで気をゆるめたらお仕舞だ。
ローウェンは、服はボロボロだが、体の方はは大丈夫そうだ。
『ジェイン!ボロボロじゃないか?』
ローウェンがニヤリと笑って此方を見てきた。
『まぁな』
オレも笑い返すと、再び戦闘に集中した。

3/18 12:2:482202cfflaWz7oZhNA||696
アルンの攻撃は、なんとかかわせるようになった。
出来るだけ、遠くに跳べばいい。それだけだ。
フロウダも、現実離れした技を持っていた。
アルンの攻撃の、強化版と言ったところだ。
数回、空中で斬ると、その攻撃を飛ばせる・・・
つまり、二回斬れば二撃、三回斬れば三撃飛ばせるのだ。
ローウェンは、これを跳ね飛ばしたり、避けたりしてかわしている。
敵の息も上がってきた。
よし、ここでいっきに・・・・
と思ったその時、周りの砂埃がパッと消えた。
そして、奥から、マルダリーが出てきた。

3/18 12:4:92202cfflaWz7oZhNA||10
しかし、二匹の魔物を連れている。
そしてマルダリーは、手からは長い爪をはやし、
目は赤く、顔は狼のようになっている。さらに角まではえている。
『私に歯向かうとはいい度胸だな。人間。』
ゾッとするような声だ。
オレ等はマルダリーに向かって構えた。
すると、
『役立たずも、とっておくモノだな。』
マルダリーは、クック、と笑うと、
二匹の魔物を、フロウダとアルンに向かわせた。
フロウダ達は何が起こっているのかわかっておらず、
戸惑っている。そして、数秒後、二人は灰となって消えた。
二人が死んだのに対し、オレ等は哀れみではなく、
恐ろしさを感じた・・・
強い・・・上級魔術師をなめていた・・・

3/18 12:4:522202cfflaWz7oZhNA||243
『さて・・・さっさと終わらすぞ。』
フロウダとアルンとは桁違いの早さだ。
気づくと目の前に居て、長い爪で刺されていた・・・
『うぁ!!』
オレは思わず叫んだ。体中が痛む・・・
すると、マルダリーはオレを横にふっとばし、
ローウェンの方へ飛んだ。ローウェンも前へ跳び、
目には見えない速さで戦闘が始まった。
オレがなんとか起き上がると、二匹の魔物に睨まれた。
もしも、ここで倒れてたら、ローウェンは三対一で戦わなければならなくなる。
オレは何とか立ち上がり、魔物に向かっていった。

3/18 12:5:182202cfflaWz7oZhNA||689
魔物も狼のようだ。ただ、目が赤く、体が黒い。
魔物がこっちに、突進してきた。
それを、うまくかわし、背中にナイフを突き刺す。
魔物が悲鳴をあげて倒れた。
もう一匹は目の前まで来ていた。
オレはすぐしゃがみ、ナイフを思いっきり投げつける。
ナイフは魔物の足に刺さった。
悲鳴を上げている魔物に、とどめを刺そうとしたら、
もう一匹の魔物が突進してきた。
オレは吹っ飛ばされた。今のオレは丸腰だ。
すると、オレがナイフを刺した方の魔物も起き上がり、
挟み撃ちをする形で突進してくる。

3/18 12:5:312202cfflaWz7oZhNA||389
どうやら奴等、回復できるようだ・・・
今の状態は絶対絶命だ。
オレはその場に立ち尽くした。
オレは何故戦ってきたんだ?
何故魔界に落ちたんだ・・・?

3/18 12:5:542202cfflaWz7oZhNA||95

−頼んだぞ!−

3/18 12:6:262202cfflaWz7oZhNA||358

ウェイルの言葉が、脳裏を横切った。
オレは奴を殺す為に逃げたんだ。
此処で死んではだめだと逃げたんだ!
ウェイルの仇を討ち、世界を戻す為に逃げたんだ!!
『おおおおお!!』
オレは叫ぶと、両手で両方から来る魔物を受け止めた。
魔物が一瞬怯む。オレはありったけの力を込めて、
魔物と魔物の頭をぶつけた。魔物の目が白くなる。
”ドサッ”
魔物が倒れた。勝った・・・
オレは魔物に、ささったままのナイフを抜き、
今度はマルダリーの方を向いた。

3/18 12:6:392202cfflaWz7oZhNA||523
腹の傷が痛む・・・
けれど、ウェイルとの約束を果たす為に
オレは絶対勝つ!

3/18 12:6:502202cfflaWz7oZhNA||800
第十四話へ・・・

3/18 12:11:212202cfflaWz7oZhNA||626
前回から苦戦していた、二人の魔物。
マルダリーに殺されてしまいました。
そして、そのマルダリーの恐ろしさ。
果たして、ジェイン達は勝てるのでしょうか。

今回は久々にローウェンが来てくれましたね。
やっとの登場です。これからは、ちゃんとした活躍を期待しています。
さてさて、次回はマルダリーとの対決です。
二対一これが、有利にも見え、不利にも見え。
作戦をたてないと勝てません。
ちゃんと、作戦はたててあるのでしょうか。
是非、次回もご覧ください。

また、読んで頂いた方は、感想を残して頂けるとありがたいです。



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