7926 | 第十三話−ウェイルの言葉− | 一 | 3/18 11:58:30 | 2202cfflaWz7oZhNA |
第一話〜第十話 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-7884.html 第十一話・十二話 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-7905.html 第十三話−ウェイルの言葉− |
一 | 3/18 12:1:7 | 2202cfflaWz7oZhNA||598 | ||
中々砂埃が消えない。 マルダリーの仕業だろうが、 これはまた都合がいい。 二人は相変わらず、オレに攻撃をしかけている。 ルアドの話だと、中級・上級魔術を使うと、 大分、体力が消費されるらしい。 つまり、マルダリーは、今は砂埃を起すだけで 精一杯なのだ。 『おいおい、避けてるだけじゃ勝てんぞ?』 フロウダは剣を、構えながら言った。 『どうだかな。』 オレはボソリと呟くと、フロウダの剣をよく見た。 |
一 | 3/18 12:1:29 | 2202cfflaWz7oZhNA||483 | ||
すると、後ろからアルンが攻撃してくる。 それを右に跳んでかわすと、フロウダの剣が攻撃してくる。 今度は、地面に足がついた瞬間、左に跳んでかわす・・ 大分疲れるが、これしかない。 オレがこれだけ疲れているのだから、奴等も疲れているはずだ。 そう考えていると、今度はアルンが堂々、真正面から斧で攻撃をしてきた。 バカバカしい。これまで避けられん程、疲れているわけではない。 と、避けた直後、 ”ブゥン!”と剣のような物がオレに向かってきた。 早すぎる。オレはギリギリで避けたが、腹に傷がついた。 |
一 | 3/18 12:1:42 | 2202cfflaWz7oZhNA||788 | ||
しかし何だ?アレは・・・・ 斧の攻撃を遠距離で飛ばした・・・? ありえない!と相手が人間なら叫んでいただろう。 しかし、ここは何処だ?相手は誰だ? ここでは、今までありえなかった事が、当たり前になっている。 オレは舌打ちし、再び構えた。 しかし、この武器は予想外だ。 これじゃ・・・? |
一 | 3/18 12:2:12 | 2202cfflaWz7oZhNA||802 | ||
その時、後ろから剣のぶつかる音がした。 片方は、フロウダ・・・じゃあもう一人は・・・? そこにはローウェンが立っていた! よかった!と叫びそうになったが、ここで気をゆるめたらお仕舞だ。 ローウェンは、服はボロボロだが、体の方はは大丈夫そうだ。 『ジェイン!ボロボロじゃないか?』 ローウェンがニヤリと笑って此方を見てきた。 『まぁな』 オレも笑い返すと、再び戦闘に集中した。 |
一 | 3/18 12:2:48 | 2202cfflaWz7oZhNA||696 | ||
アルンの攻撃は、なんとかかわせるようになった。 出来るだけ、遠くに跳べばいい。それだけだ。 フロウダも、現実離れした技を持っていた。 アルンの攻撃の、強化版と言ったところだ。 数回、空中で斬ると、その攻撃を飛ばせる・・・ つまり、二回斬れば二撃、三回斬れば三撃飛ばせるのだ。 ローウェンは、これを跳ね飛ばしたり、避けたりしてかわしている。 敵の息も上がってきた。 よし、ここでいっきに・・・・ と思ったその時、周りの砂埃がパッと消えた。 そして、奥から、マルダリーが出てきた。 |
一 | 3/18 12:4:9 | 2202cfflaWz7oZhNA||10 | ||
しかし、二匹の魔物を連れている。 そしてマルダリーは、手からは長い爪をはやし、 目は赤く、顔は狼のようになっている。さらに角まではえている。 『私に歯向かうとはいい度胸だな。人間。』 ゾッとするような声だ。 オレ等はマルダリーに向かって構えた。 すると、 『役立たずも、とっておくモノだな。』 マルダリーは、クック、と笑うと、 二匹の魔物を、フロウダとアルンに向かわせた。 フロウダ達は何が起こっているのかわかっておらず、 戸惑っている。そして、数秒後、二人は灰となって消えた。 二人が死んだのに対し、オレ等は哀れみではなく、 恐ろしさを感じた・・・ 強い・・・上級魔術師をなめていた・・・ |
一 | 3/18 12:4:52 | 2202cfflaWz7oZhNA||243 | ||
『さて・・・さっさと終わらすぞ。』 フロウダとアルンとは桁違いの早さだ。 気づくと目の前に居て、長い爪で刺されていた・・・ 『うぁ!!』 オレは思わず叫んだ。体中が痛む・・・ すると、マルダリーはオレを横にふっとばし、 ローウェンの方へ飛んだ。ローウェンも前へ跳び、 目には見えない速さで戦闘が始まった。 オレがなんとか起き上がると、二匹の魔物に睨まれた。 もしも、ここで倒れてたら、ローウェンは三対一で戦わなければならなくなる。 オレは何とか立ち上がり、魔物に向かっていった。 |
一 | 3/18 12:5:18 | 2202cfflaWz7oZhNA||689 | ||
魔物も狼のようだ。ただ、目が赤く、体が黒い。 魔物がこっちに、突進してきた。 それを、うまくかわし、背中にナイフを突き刺す。 魔物が悲鳴をあげて倒れた。 もう一匹は目の前まで来ていた。 オレはすぐしゃがみ、ナイフを思いっきり投げつける。 ナイフは魔物の足に刺さった。 悲鳴を上げている魔物に、とどめを刺そうとしたら、 もう一匹の魔物が突進してきた。 オレは吹っ飛ばされた。今のオレは丸腰だ。 すると、オレがナイフを刺した方の魔物も起き上がり、 挟み撃ちをする形で突進してくる。 |
一 | 3/18 12:5:31 | 2202cfflaWz7oZhNA||389 | ||
どうやら奴等、回復できるようだ・・・ 今の状態は絶対絶命だ。 オレはその場に立ち尽くした。 オレは何故戦ってきたんだ? 何故魔界に落ちたんだ・・・? |
一 | 3/18 12:5:54 | 2202cfflaWz7oZhNA||95 | ||
−頼んだぞ!− |
一 | 3/18 12:6:26 | 2202cfflaWz7oZhNA||358 | ||
ウェイルの言葉が、脳裏を横切った。 オレは奴を殺す為に逃げたんだ。 此処で死んではだめだと逃げたんだ! ウェイルの仇を討ち、世界を戻す為に逃げたんだ!! 『おおおおお!!』 オレは叫ぶと、両手で両方から来る魔物を受け止めた。 魔物が一瞬怯む。オレはありったけの力を込めて、 魔物と魔物の頭をぶつけた。魔物の目が白くなる。 ”ドサッ” 魔物が倒れた。勝った・・・ オレは魔物に、ささったままのナイフを抜き、 今度はマルダリーの方を向いた。 |
一 | 3/18 12:6:39 | 2202cfflaWz7oZhNA||523 | ||
腹の傷が痛む・・・ けれど、ウェイルとの約束を果たす為に オレは絶対勝つ! |
一 | 3/18 12:6:50 | 2202cfflaWz7oZhNA||800 | ||
第十四話へ・・・ |
一 | 3/18 12:11:21 | 2202cfflaWz7oZhNA||626 | ||
前回から苦戦していた、二人の魔物。 マルダリーに殺されてしまいました。 そして、そのマルダリーの恐ろしさ。 果たして、ジェイン達は勝てるのでしょうか。 今回は久々にローウェンが来てくれましたね。 やっとの登場です。これからは、ちゃんとした活躍を期待しています。 さてさて、次回はマルダリーとの対決です。 二対一これが、有利にも見え、不利にも見え。 作戦をたてないと勝てません。 ちゃんと、作戦はたててあるのでしょうか。 是非、次回もご覧ください。 また、読んで頂いた方は、感想を残して頂けるとありがたいです。 |
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