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7974セイクリッド・ブルー第二部(12)istint3/23 22:37:255919cfaAebms.jzUo
http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-7929.html  前回までのお話

istint3/23 22:38:335919cfaAebms.jzUo||776
先に偵察に行っていたムスティンが戻ってきた。
「ただいま戻りました、姫。
 状況は我々にとってあまり良くありませんね。
 塔周辺には通常の倍ほどの武装兵が張ってます。
 我々が来る事を予想していたとしか思えません。」

istint3/23 22:38:475919cfaAebms.jzUo||786
レンティーニがボソッとつぶやいた。
「五聖将軍ソロネの差し金か…?
 流石に抜け目が無いな。」

istint3/23 22:38:575919cfaAebms.jzUo||499
ニナはルヴィンの方をチラッと見てから口を開いた。
「それだけではありません。
 ルヴィンはまだ青龍の力の後遺症が治っていません。
 このまま何の考えもなしに突っ込むのは無謀でしょう。
 何か作戦を立てないと。」

istint3/23 22:39:145919cfaAebms.jzUo||919
レンティーニが同意した。
「そうだな…。
 では俺たち四人を二手に分けよう。
 一方が囮になり、もう一方が塔の封印を解く。」

istint3/23 22:39:405919cfaAebms.jzUo||300
しかしその計画には大きな穴があった。
塔の封印の解き方を知るものはここにはいないのだ。
レンティーニもそれが気がかりだった。
だが彼に全く勝算がないわけではない。
その作戦を成功させる鍵を握っているのはルヴィンの剣だった。
その剣は白の塔を作った古代人の文明が生み出したもの。
しかも当時最高の騎士に贈られた剣だ。
その剣を有する事が塔に入る資格も有している可能性はある。

istint3/23 22:39:545919cfaAebms.jzUo||887
ムスティンもその点は賛成だった。
そしてレンティーニとムスティンが教団兵の注意を誘い、ニナとルヴィンが塔への入り口を探す事になった。
四人がそれぞれ分かれる時にムスティンがニナにあるメモを渡した。

istint3/23 22:40:105919cfaAebms.jzUo||41
「これは私が白の塔に関する文献を読んで解読した言葉です。
 『アヴェ・ロクサ・シン・ノワールッド・オダ』途切れ度切れで確証はないですが恐らく塔の入り口を開く鍵となる言葉だと私は睨んでいます。
 幸運を。
 それからルヴィン、私に代わってしっかり姫をお守りしろ。
 傷でも負われたら私がお前を斬る。」

istint3/23 22:40:235919cfaAebms.jzUo||199
レンティーニは心配そうなニナの肩をはげますように叩いた。
「大丈夫、きっとうまくいくさ。
 もし塔の入り口が開かなかったら俺の剣で塔の壁に風穴空ければいい。」

istint3/23 22:40:375919cfaAebms.jzUo||685
ルヴィンは包帯でグルグル巻きにした右腕の拳をギュッと握ると二人に向かって頷いて見せた。

istint3/23 22:41:25919cfaAebms.jzUo||442
*************************************

istint3/23 22:41:195919cfaAebms.jzUo||41
二手に分かれて数分後、レンティーニとムスティンは切り立った崖の上から教団兵を見下ろしていた。
「かの英雄レンティーニ様と同じ戦場に立てるとは光栄です。」

istint3/23 22:41:305919cfaAebms.jzUo||591
ムスティンの言葉にレンティーニはニヤッと笑って見せた。
「さて、と。
 一暴れする前に敵の数を減らそうか。」

istint3/23 22:42:15919cfaAebms.jzUo||89
そういうとレンティーニは大弓に例の大剣のような重さの矢をつがえるとその矢に気流をまとわせて同時に五本、教団兵に向けて放った。
そこへ間髪いれず、ムスティンが炎の魔力の糸を絡ませる。
気流を纏った矢はムスティンの魔力を受け、さらに回転する炎を纏いながら兵達に突き刺さった。
まさしくそれは小さな隕石のような破壊力で兵達の盾も鎧も豆腐に箸を突き刺すように貫いた。
さらに勢いを全く殺さずに地面に突き刺さり、局地的な地震をも起こした。
突如降り注いだ隕石のような矢と地震、そして炎によって敵の陣地は大恐慌に陥った。

istint3/23 22:42:105919cfaAebms.jzUo||696
「うまくいったようですね。
 では我々も参りましょう。」

istint3/23 22:42:255919cfaAebms.jzUo||431
ムスティンは神脚であっという間に敵の中に飛び込み、手に持ったクナイ(バリアントダガー)で正確に兵士の首と胴の鎧の継ぎ目を切り裂いていく。

istint3/23 22:42:395919cfaAebms.jzUo||304
それから少し遅れてレンティーニが崖から飛び降りざまに豪快に剣で鎧もろとも兵士の頭を叩き潰す。
レンティーニは剣を自分の手足のように操り、優雅に敵を切り払っていく。
時に静かに、時に激しく。
レンティーニには360°死角はない。
緩急自在のダークエルフの剣舞に兵達はなす術が無かった。

istint3/23 22:42:515919cfaAebms.jzUo||497
「は…早くイェン司令を呼んでこい!
 敵襲だ!黒騎士の急襲だ!」
騎士達は口々に喚き散らす。
「こんなの聞いてないぞ!
 黒騎士がこんな化け物だったなんて…!
 それにもう一人の奴も尋常じゃない強さだぞ!」

istint3/23 22:43:25919cfaAebms.jzUo||646
そこへようやくイェンの連れて来た団長五人が現れた。
「貴様等!
 うろたえるな!
 相手はたったの二人だぞ!
 落ち着いて持ち場に戻れ!」

istint3/23 22:43:145919cfaAebms.jzUo||812
五人の団長が現れてようやく部隊に落ち着きが戻りつつあった。
団長達は剣のほかに重そうな鎖分胴を持っていた。
そして団長達の周りには長い槍を持った兵士が取り巻いていた。
団長の一人がムスティンに向かって叫ぶ。

istint3/23 22:43:255919cfaAebms.jzUo||689
「コランダム因子のガキはお前か?」

istint3/23 22:43:405919cfaAebms.jzUo||46
ムスティンは兵士の首に突き刺さったクナイを掴んで兵士の身体を足でグッと押してそれを抜き取った。
「残念ながら俺じゃない。
 今頃そいつは塔の入り口の封印を解いてるだろうよ。
 残念だったな。」

istint3/23 22:43:565919cfaAebms.jzUo||57
その言葉を聞くと団長達は笑い出した。
レンティーニたちが首をかしげていると団長の一人が勝ち誇ったように話し出した。
「やはりイェン司令の言ったとおりだったな。
 いい事を教えてやろう。
 いまそいつらが向かってる塔の裏側には我々のボス、イェン司令閣下が待機しておられる。
 的が外れたのはお前達の方だったみたいだな。」

istint3/23 22:44:175919cfaAebms.jzUo||576
レンティーニ達は予想外の事態に一瞬戸惑った。
しかしレンティーニは熟練された天才軍師、ムスティンも厳しい訓練をこなしてきた戦闘エリートだ。
二人は即座に今の事態を飲み込み、新しい行動に移った。

istint3/23 22:44:335919cfaAebms.jzUo||885
ムスティンは神脚で団長達の脇をすり抜けるとルヴィンたちの下に向かった。
ここからルヴィンたちの所までは約一キロほどある。
ムスティンの足でも二分程かかる。
さらに二人と別れてからもう半時間程経っている。
既に二人がイェンと退治している可能性は充分考えられる。
司令クラスが相手ではルヴィンはあまりに経験不足だ。
それに今彼は満足に右腕を使える状態ではない。
ムスティンは先を急いだ。

istint3/23 22:44:445919cfaAebms.jzUo||708
団長はすぐにムスティンの後を追おうとしたがレンティーニの放り投げた剣によって阻まれた。
「まあ、そう急ぐな。
 お前達の相手は俺がじっくりしてやるから。」

istint3/23 22:45:55919cfaAebms.jzUo||15
団長五人に残った騎士達を相手にするのはレンティーニにとっても楽な仕事ではなかった。
突然団長の一人が剣を空に向かって突き上げた。

istint3/23 22:45:185919cfaAebms.jzUo||162
するとレンティーニの左右から鉄製の大きな網が投げられ、さらに団長達も一斉に鎖分胴をレンティーニ目掛けて投げつける。
そして長槍を持った騎士達が密集陣形を作り、レンティーニを取り囲んだ。
レンティーニの身体には網が被さり、さらに鎖が巻きつけられている。
いかにレンティーニといえどこれでは身動きが取れない。

istint3/23 22:45:375919cfaAebms.jzUo||495
団長達もそれぞれ剣を抜くとジリジリとレンティーニに近づく。
「流石はイェン司令が授けてくださった作戦だ。
 まあ、あの若造は取り逃がしたが閣下が始末してくださるだろう。」
「我が軍もたった二人相手にかなりの被害を受けたがな。 
 これで黒騎士もおしまいだ。」

istint3/23 22:45:455919cfaAebms.jzUo||530
そういうと団長が網の上からレンティーニに剣を突き立てた。

istint3/23 22:45:575919cfaAebms.jzUo||31
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istint3/23 22:46:95919cfaAebms.jzUo||94
「やはり黒騎士は囮になったのだな。
 お前達二人はこれから教団本部まで連行する。」

istint3/23 22:46:275919cfaAebms.jzUo||871
ルヴィンたちはイェンに追い詰められていた。
ルヴィンも剣を抜き抵抗したものの、右腕がうまく使えず勝負にならなかった。
ニナの魔法もイェンの謎の能力の前にかき消されてしまう。
ジリジリとイェンが二人に迫る。

istint3/23 22:46:415919cfaAebms.jzUo||712
ルヴィンは右手に力を込めて青龍を開放しようとしていた。
ニナがそれに気付いて慌てて止める。
「だめよ、ルヴィン。
 ここでその力を使ったらあなたの腕はもう元には戻らないわよ!」

istint3/23 22:47:95919cfaAebms.jzUo||547
しかし、腕の周りを青い電気のような光が走っただけで力が全て空気中に逃げてしまってうまくコントロールできない。
ニナはそれを見て意を決したように魔力の糸を8本繰り出すと複雑な組織を折り始めた。

istint3/23 22:47:225919cfaAebms.jzUo||454
イェンがそれに気付く。
「ほう、まだ何かするつもりか。
 この期に及んで往生際の悪い…俺に魔法は通じんのは判っているだろう!?」

istint3/23 22:47:485919cfaAebms.jzUo||984
それでもニナは手を止めない。
必死に魔力を集中していた。
いかにニナといえど8本の魔力を織り成すのは至難の業だった。
少しでも編み方が違えば魔法は発動しないで魔力のみが無駄に失われる。
それに集中がわずかでも乱れれば空中に魔力が逃げ出してしまうのだ。

istint3/23 22:48:185919cfaAebms.jzUo||127
そしてニナには一つの仮定があった。
ニナの知識では完全に魔力を無効化してしまう結界というものは存在しない。
イェンは魔力を無効化しているのではなく、魔力を霧散させてしまう防御結界を張っているに違いない。
それならば魔法力学的にも可能なのだ。
ニナの魔法が相手に届く前に霧散させられているとしたら、霧散のスピードを超える速度で魔法を放つか、霧散させる結界の許容量を越える魔力をぶつければ相手に届くはずだった。

istint3/23 22:48:355919cfaAebms.jzUo||350
もう一つの勝算は今ニナが織っている魔力が相手には見えていないという事。
魔力の糸は通常、術者以外の者には見えないのだ。

istint3/23 22:48:545919cfaAebms.jzUo||283
それからニナが作り上げている魔力は彼女の知る最大の炎魔法、『プロミネンス』。
それの使用は亡き父から固く禁じられていたので、実際使うのは初めてだ。
文献や長老達の話によればその魔法は通常の魔法とは違う、失われた魔法『アンシェント・ソーサリング』というもので古代の魔導師たちが操ったものだという。

istint3/23 22:49:165919cfaAebms.jzUo||394
『アンシェント・ソーサリング』はどれも例外なく大量の魔力を消耗し、その効果も凄まじいものだ。
プロミネンスはニナの得意とする炎の魔力だが、古の魔導師はそれを用いて湖を蒸発させたり、岩を溶かして地形を変えたりしていたらしい。

istint3/23 22:49:275919cfaAebms.jzUo||144
ニナの魔力でどれほどの破壊力が出るかは判らなかったがニナも王家の中では天才的な素質を持った姫だったので巧みにその魔力を織り成していった。
そしてイェンに美しいが冷たい、凍りつくような視線を向け、その言葉を言い放った。
「プロミネンス」

istint3/23 22:49:525919cfaAebms.jzUo||37
その瞬間、彼女の手から渦を巻く真紅の炎が天高く弧を描き、放たれた。
放たれた炎は獲物を捕らえる鷹のように上空から急降下し、イェンを襲った。
ニナは汗だくになりながら魔力を制御する。
余りの魔力の強大さにうまく操りきれないのだ。
それどころかニナの手からは血が滴り落ち、蒸発して赤い霧を作り出していた。
龍のような炎はイェンの身体をグルッと取り巻いて回転し始めた。
熱気で辺りにはユラユラ陽炎が発生する。
ゴシュッゴシュッという大きな音をたてて炎が凝縮していく。
魔力はイェンに届いただろうか、炎の向こうではわからない。

istint3/23 22:50:35919cfaAebms.jzUo||474
やがて炎が収まるとイェンの姿が見えた。
体中からブスブス煙を上げ、鎧は熱によって割れたり溶けたりしている。
顔にもひどい火傷を負っていたが彼は生きていた。

istint3/23 22:50:155919cfaAebms.jzUo||145
「驚いたぞ、小娘。
 お前のような小娘がアンシェント・ソーサリングを操るとはな…。
 だが炎の制御が未熟だったお陰で半分以上かき消すことが出来たわ!
 もう容赦はしない。
 殺さぬようにと加減していたがこれまでよ。」

istint3/23 22:50:375919cfaAebms.jzUo||168
そういうとイェンはルヴィンたちに向かって突進した。
ニナが思わず目を瞑る。
しかし突然イェンの足がガクっと止まった。
イェンの足はドロドロの手に掴まれている。

istint3/23 22:50:515919cfaAebms.jzUo||38
イェンは無造作にその腕を切り払うとそのまま身体を捻り、自分の後ろを斬り付けた。
キンっという乾いた音が響き、その剣は受け止められる。
ムスティンだった。
あのドロドロした手は彼が召喚したマッドハンドだったのだ。

istint3/23 22:51:45919cfaAebms.jzUo||691
「一瞬でマッドハンドどもを切り裂いて背後の私の気配に気付き、斬りつけるとは流石司令というだけはあるじゃないか。
 それにしても…我が姫を傷つけた罪は重いぞ。」
ムスティンは静かに言った。

istint3/23 22:51:205919cfaAebms.jzUo||268
二人は弾かれたように互いの間合いを取り、斬り合いをはじめた。
(この若造…何というスピードだ。
 この俺と互角の速さで打ち合うとは。)
イェンが驚く。
しかしイェンもムスティンの神脚に惑わされる事はなく、確実に彼を捉えていた。

istint3/23 22:51:335919cfaAebms.jzUo||213
ムスティンの叫び声でニナはハッと意識を取り戻し、ルヴィンと共に塔の前に立った。
二人は壁にこびりついた植物をはがしたり、土を払ったりしながら入り口を探す。
「急いで、ルヴィン。」
ニナとルヴィンは必死に手がかりになりそうなものは無いか探した。

istint3/23 22:51:495919cfaAebms.jzUo||318
ムスティンはトントンっと空中を走り、巧みにイェンの背後に回り込んだり頭上を取ったりして、どうやら攻勢だった。
イェンは見た事も無い戦い方や、神脚に驚くばかりだった。
しかし彼も百戦錬磨の軍人。
次第にその戦い方にも馴れてきつつあった。

istint3/23 22:52:45919cfaAebms.jzUo||131
お互いに決め手に欠けるその勝負は長引きそうに見えた。
すると突然、イェンが眩暈のようなものを覚える。
戦いに集中しすぎて気付かなかったが、彼の顔の周りに薄く靄のようなものがかかっていた。

istint3/23 22:52:155919cfaAebms.jzUo||969
「貴様!
 俺に何をした!?」

istint3/23 22:52:305919cfaAebms.jzUo||231
ムスティンは空中に作った足場に座り、少し休みながら答えた。
「やっと気付いたか。
 その靄は神経を冒す毒の靄さ。
 あなたと斬り合いながら気付かれないように少しずつ少しずつその靄を顔にまとわりつかせていたんだ。
 普通なら少し吸い込んだだけで眠ってしまうんだが…さすがに頑丈ですね。
 チェック・メイトかな?」

istint3/23 22:52:495919cfaAebms.jzUo||491
ムスティンは地面に降り立つと、ジャリっと足元の砂を掴んでイェンに投げつける。
砂は激しい音と閃光をあげて、イェンは一瞬聴覚と視覚を奪われた。
流石のイェンも取り乱し、ガムシャラに剣を降りまわした。

istint3/23 22:53:35919cfaAebms.jzUo||233
初めての屈辱と恐怖をこのような小僧に与えられるとは彼も思っていなかったのだろう。
ザクっという音と共に、イェンの首筋から暖かいものが流れ出した。
ムスティンの投げたバリアントダガーが突き刺さったのだ。

istint3/23 22:53:225919cfaAebms.jzUo||459
イェンはヨロヨロ歩きながら剣を振りかざし、大声で叫んだ。
バリアントダガーは触れてもいないのに首から抜けてフワフワ空中に浮いた。
次の瞬間、それは勝手に動き出し、イェンの全身を斬り付けてムスティンの手元に戻った。
ムスティンは手から離れた武器を魔力によって遠隔操作したのだ。

istint3/23 22:53:395919cfaAebms.jzUo||291
少ないリスクで最大の効果。
これこそがムスティンの本来の戦い方だった。
敵に悟られぬようにチェスの駒を動かし、確実に相手をしとめる。
チェスでキングを動かす事は彼の戦略には初めからないのだ。

istint3/23 22:54:45919cfaAebms.jzUo||973
**********************************

istint3/23 22:54:125919cfaAebms.jzUo||815
ルヴィンたちはようやく何か手がかりのような、模様を発見した。
剣のようなレリーフが彫られている面を発見したのだ。
モタモタしていると、ムスティンがやってきた。

istint3/23 22:54:285919cfaAebms.jzUo||244
「まだ入れないのですか。
 あの呪文は試しましたか?」
ニナに尋ねる。

istint3/23 22:54:395919cfaAebms.jzUo||63
ムスティンも辺りを探り出した。
「バカな!
 それだけではダメなのか…。
 まだ鍵が足りないというのか!?」

istint3/23 22:54:575919cfaAebms.jzUo||88
ふとムスティンがルヴィンの剣に目を留める。
ルヴィンも自分の剣を見つめて、ハッと何か思いついた。
二人は目を合わせて同時に言った。
「それだ!」

istint3/23 22:55:175919cfaAebms.jzUo||19
ルヴィンは剣を抜くと、先ほど見つけたレリーフに重ねる。
思ったとおりピッタリおさまった。
するとウーンという低い機械音のような音が壁の向こうから聞こえ、レリーフが光った。
ニナが呪文を唱えてみる。
「アヴェ・ロクサ・シン・ノワールッド・オダ」

istint3/23 22:55:325919cfaAebms.jzUo||132
すると何もなかった壁に四角い扉のようなものが現れて、ゴオオンという重厚な音と共に開いた。
ムスティンはレンティーニが気がかりだといって二人を残し、そちらへ戻っていった。

istint3/23 22:56:495919cfaAebms.jzUo||486
どもども、いつも感想ありがとうございます。
今回も長くなっちゃいましたねー^^;
切るところが無くて一気にアップしちゃいました。

シェイラ3/25 20:32:342191cfk68aXN4BSvI||703
こんばんわ。読んでいてとても、どきどきというか、怖くなってきました。レンティーニはどうなってしまうんでしょうか!不安です。(;´Д`)いえいえ、そんなことないですよ。また、楽しく読ませてもらいました!


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