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8031傘2壬生狼4/1 8:44:142182cfDVfVLHeC/mg
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壬生狼4/1 8:54:352182cfDVfVLHeC/mg||128
うるさい2匹の声がする。

「くっ、ジョーカーかよ」

「ははははは、今回は勝てるかな?」

「勝てねぇよ、俺には絶対な。」

「なんで?」

「いいか?このカードを見ていろ、手札に一回戻してシャッフルすると・・・・」

「すると?」

壬生狼4/1 8:59:92182cfDVfVLHeC/mg||461
「ほら、ダイヤのクイーンになった」

「おお、すごいっ」

ババ抜きじゃなくなっている

「うるさいぞ」

「あっ、起きた?」

「お前も混ざるか?賭けババ抜きに」

「そんな事より、今何時だ?」

壬生狼4/1 9:6:242182cfDVfVLHeC/mg||945
「10時30分くらいだな、」

「午後のか?」

「もちろん」

そんなに寝ていたのか・・・

「もう1度寝るか・・・」

「じゃあ、俺たちはもう1戦だな」

まだやるのか・・・・

壬生狼4/1 9:14:192182cfDVfVLHeC/mg||339
その日は夢を見なかった。

朝まで暗転、というか一瞬の休息という感じだ。

陽光が目に当たり、嫌でも目が覚めてしまった。

「うっ、腹に何かが・・・・」

・・・・・・・っ・・・・足?

「寝相が悪い」

寝る前に、大吾と尚が布団を取り合っていた事が手に取るように分かる形。

起こすのも哀れなので、昨日の残り物で簡単な朝食を作りはじめる。

壬生狼4/1 9:36:552182cfDVfVLHeC/mg||566
あー・・・・起きたな・・・

「尚っ、テメッ結局布団使ってんじゃねーかっ」

「気のせいだよっ、小さいこと気にしてたらマトモな大人になれないよ?」

「俺は大人だっ」

「でも、マトモじゃないじゃん」

朝からウルサイ

「あっいい匂いだ〜」

「朝飯!?朝飯できてんの?」

壬生狼4/1 9:46:432182cfDVfVLHeC/mg||962
「寝床の礼だ」

「日本の朝食が目覚めてすぐ食えるとはな」

「いつもはこの世界の食事じゃないみたいな物食べてるもんね」

「ほっとけっ」

食事が終了して、尚が帰宅の準備に取り掛かる

「僕の荷物はこれだけかな」

「またな、尚」

「もう俺ん家には来んなよ?」

壬生狼4/1 9:57:122182cfDVfVLHeC/mg||914
「ういうい、またね〜」

ドアを開けた所で尚が硬直する。

「・・・・・」

「どうした?」

「離れたくない〜とか言うオチか?」

「このアパートの周りって、こんなに緑が豊かだったっけ・・・・」

「は?」

「あぁ?」

壬生狼4/1 10:5:402182cfDVfVLHeC/mg||925
窓の外は普通の町並みだぞ

「お二人さん、いいからちょっとコッチ来て」

「・・・・?」

「おぉ!すげぇ!」

「!!」

「ねっ?」

緑が豊かというか・・・・

壬生狼4/1 10:11:162182cfDVfVLHeC/mg||745
「熱帯雨林だな」

「ジャングルか・・」

「で、どうする?」

キラキラした笑顔で疑問を投げつけた。

「そりゃあ、男なら行かないわけないだろ?」

キラキラしてる、髭面なのに。

「水とカップラーメン(カレー味のみ)とライターとサバイバルナイフっ」

なんでそんなものがあるんだ?

壬生狼4/1 10:20:562182cfDVfVLHeC/mg||370
「サバイバルナイフなんて何に使ってたんだ?」

「バカだな、サバイバルナイフっつーのは、男の必須装備だ」

初耳だ。

「ロープみたいなものは無いのか?」

「要らないだろ、使う時んなりゃその辺の木に絡み付いてるツルを使えばいい」

「今使うんでしょ?はい、ロープ。」

「あぁ、ありがと。尚、このロープはどこから・・・」

また、男の必須アイテムだ、とか言わないよな。

壬生狼4/1 10:25:62182cfDVfVLHeC/mg||841
「大吾の家の奥深くから」

「俺ん家かよっ!!」

「で、そのロープは何に使うの?」

「ドアノブに結んで行くんだ。私は帰って来たいからな」

「俺ん家に?」

「向こう側だ。」

「大吾、スベッテルヨ。」

「うるせぇ」

「じゃあ行きますか〜」

壬生狼4/1 10:28:362182cfDVfVLHeC/mg||348
ロープは500メートル分ぐらいだろうか。

「まて、2匹。」

「匹数えはやめろ」

「ひとまとめにするのは。、やめて」

「あぁ?俺と一緒じゃ嫌かぁ?」

「嫌じゃないけど、なんか不服って感じ」

「うるさい」

「おう」

「ハイ、続けてくださいマセ」

壬生狼4/1 10:33:202182cfDVfVLHeC/mg||539
「ロープの長さは500メートルぐらいしかない」

「フムフム、それで?」

「今、立っているだけで傾斜を感じるだろう。」

「標高の高い方へ上って行きたいわけだね〜?」

「そうだ、あと大吾」

「なんだ?」

「ロープが重いから持て」

「・・っ・」

「くはっ」

「テメッ吹き出してんじゃねぇ」

壬生狼4/1 10:37:422182cfDVfVLHeC/mg||62
「うるさい」

「最近、俺は孤独を感じるぜ」

「ふ〜ん」

だいぶ上ってきたハズだ。

「お〜い、ロープが無くなったぞ〜」

「じゃぁこの辺でいいか、」

「僕が上ってくるよ」

「よくわかったな」

「現状把握が目的だったんでしょ?」

「まぁ、そうだが」

壬生狼4/1 10:43:122182cfDVfVLHeC/mg||750
「大吾ぉ〜お〜い」

「なんだ」

「ロープ3メートル切って〜」

「何に使うんだよったく」

「木登りかな」

仲間はずれにされて大吾はご立腹の様子だ

「ロープを円にして木と体を通して結びます」

「で?」

「あとはロープに寄り掛かりながら上るだけ〜」

頭がいいな。見かけほどバカじゃない・・・むしろ頭がいいかもしれない

壬生狼4/1 10:49:332182cfDVfVLHeC/mg||826
「おっ見えた〜」

「何が見えた?」

「驚かない?」

「いいから早く言え、木を蹴るぞ」

「わかったって、見えたのは戦場だよ?」

「は?」

「しかも中世風」

「何だそりゃ」

中世風ということは、西洋鎧の騎士の戦争か

「おいっ、戦場ってぇのは攻城戦か?」

「ん〜・・・ちがう〜、侵略のための派兵って感じ〜」

PLEO4/1 10:53:121252cfwmgDuUroOHU||208
??

壬生狼4/1 11:6:92182cfDVfVLHeC/mg||738
「そりゃあマズイな」

「なぜだ?」

「派兵って事は兵力の全ては使えないだろ、それでも「勝とう」って時には・・・・

 どうすると思う?」

「・・・・そのぶん頭を使う」

「正解だ。片方が伏兵を使ってたらココは危険になるかもしれない」

「さすが、元スパイだ。戦略は分かってるんだね〜」

「まぁな。つーか、尚は早く降りて来い家に戻るぞ」

「う〜い」

壬生狼4/1 11:10:542182cfDVfVLHeC/mg||424
ロープを手繰りながら家に急ぐ。

「おいっ」

「なんだ?」

「なんでロープ回収しながら戻るんだよ。捨ててきゃいいだろ」

「何かに使うかもしれないでしょっ」

おかしいな。もう家についてもいい頃なんだが、


壬生狼4/1 11:18:542182cfDVfVLHeC/mg||852
「予想ド〜リ」

家が無い

「おい大吾、ロープを引っ張ったか?」

「いや、そんな感じはしなかったが」

「ロープは引っ張られてないよ、天沙都ちゃん」

「何で分かる?」

「だってホラ、ロープの切り口が新しいでしょ?」

大吾の部屋の奥のあったロープの切り口にしては新しすぎる。

「しかも、これを切ったのは人間じゃないね。」

壬生狼4/1 11:24:412182cfDVfVLHeC/mg||281
「あぁ?何で分かる」

「このロープの周りに同じロープのかけらがあるでしょ?」

「だからなんだ」

「ロープを布として使えそうなくらい薄く平らに裁断する能力は人間には無いから 
 
 ね」

「空間が戻っていった?」

「うん、多分正しい位置、またはもっと遠いとこに行ったかな」

「少しの間ここで暮らさないとねぇ・・・・」

3人とも落胆の色が見えない。

「平気なのか?2人は」

壬生狼4/1 11:30:312182cfDVfVLHeC/mg||390
「俺は独身だからな。戻っても特に何かあるもんじゃねぇ」

「僕はむしろこっちのほうがいいねぇ」

何でかは聞かない。どうせ答えないだろうからな。

「天沙都ちゃんは?」

「私は別にどっちでもいい」

「ほ〜」

「じゃあ、川探さない?」

私は賛成だったが。

「まだやめとけ、川が今一番危ない」

・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
「静寂だね」

「暇つぶしにいいものがあるんだけど」

壬生狼4/1 11:34:292182cfDVfVLHeC/mg||561
「なんだ?」

「じゃん、トランプ〜」

「おっ、いいねぇ」

「今度はみんな一緒にやろう」

「男2人でババ抜きはキツかったからな・・・」

深刻な顔だ。

「トランプのみか」

「嫌?」

「嫌というか、人里探したほうがよくないか?」

「正論だ・・・・・」

「確かに・・・・・」

壬生狼4/1 11:41:262182cfDVfVLHeC/mg||859
「大吾、人里が在るとすればどっちの方角だ?」

「方角って、お前なぁ・・・・下だ、下」

「下か」

無くなっても困らないほどいらない物だったのか、向こう側は。

歩いていてそう感じる。

「見えた見えた〜」

「中世だな」

「でしょ」

「言葉ダイジョブか?」

「しらん、とりあえず何とかするさ。」

壬生狼4/1 11:57:82182cfDVfVLHeC/mg||141
「何とかねぇ・・」

大吾が降りていく。とりあえず付いて行ってみた。

「農具を持ってない女を探せ。」

「顔っ、顔が悪役っぽい」

「うるせっ」

「あの人はどうだ?」

頭が良さそうだが、高貴と言うわけでもない。

「ちょうどいいな」

英語で試してくるか。

「ちょっと行ってくる」

「話せるのか?」

「試してくる」

壬生狼4/1 12:7:192182cfDVfVLHeC/mg||656
「Where am I?」

「Are you all right?」

「hmmm.Which is the direction that is not a battlefield?」

「It is the other side」

「Thank you」

「You're welcome」

壬生狼4/1 12:10:192182cfDVfVLHeC/mg||224
「英語圏だったぞ」

「そうか」

「僕英語苦手なんだよなぁ〜」

「慣れろ」

「む〜」

「向こうは戦場じゃないらしい」

「じゃあ行くか、尚、遅れんなよ?」

「ほ〜い」

しばらく歩き続ける。

壬生狼4/1 12:12:552182cfDVfVLHeC/mg||62
ここまで何も無く、そして何も感じないほどだったのか。

自分の世界へ

戻れなくてもそれほど苦労することも無いだろう。

今は少なくとも、そうなるように願っている。

壬生狼4/1 12:13:252182cfDVfVLHeC/mg||970
2話完

感想よろしく〜^^


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