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8082八紘壬生狼4/8 18:57:12182cfAjOo9QDqu1Y
〜登場人物〜

ワタツミ : 主人公   不良っぽいが、わりと善人。
シガー  : サブキャラ 年をサバ読んでる。ガキンチョ。

壬生狼4/8 19:13:552182cfAjOo9QDqu1Y||48
「いてぇなっ!ワルガキっ」

何も知らない人間から見れば虐待で通報されそうだが、この辺ではそんな事など

この辺ではあり得ない。

「それは、こっちのセリフでしょっ!」

スラム街に似合わない活気に満ちた声が響く。

「・・っ。師匠なんだからっ 少しは手加減しろよ!!」

「師匠の事をワルガキなんて呼ぶ老け顔の弟子に手加減なんていらない!!」

で、今まさに10代に見える師匠、シガーに殴られている俺はワタツミ。

苗字は解らないし、知る気もない。

壬生狼4/8 19:35:162182cfAjOo9QDqu1Y||668
赤子の頃に捨てられていたのを、「施設」に拾われたのだ。

「施設」とはスラム街の中心部に位置する巨大な白い長方形の建物がソレだ。

戦争に使える兵士にするために人間を拾っては兵士を作り出すので、この近辺では

工場とも呼ばれている。

まぁ、俺は物心ついた頃に抜け出した不良品のようなもの。

「施設」のヤツラは去る者は追わないらしく、脱走に対しての警備は薄かった。

「ってぇ!!」

「集中しろっ、ばか者」

脱走した後は当時、軍部へのレジスタンス活動の副リーダーをしていた師匠の

家に居候している。

壬生狼4/8 20:7:282182cfAjOo9QDqu1Y||205
「いってぇ〜・・・・イテェ!!」

「大声を出さないっ、情けないなぁ」

師匠はレジスタンスをやっていた頃、副リーダー兼斬り込み隊長として勇名を轟かし

ていた。

師匠と暮らして2年になるが、本気を出した師匠を見たことがない。

「消毒しただけでしょうが、本当に情けない」

「イテェもんはイテェんだよ」

ただ、名前だけは施設の時からワタツミだ。

朝の教練を終えて、朝飯を食う。

壬生狼4/8 20:16:242182cfAjOo9QDqu1Y||302
「ワタツミがここに来て2年になるのか〜」

「感慨深げだな、外見ガキのくせに。」

俺には疑問が2つある。

1つは本気を出した師匠の強さ、2つ目は師匠の年齢。

「君も大人になればこの感覚がわかるようになるよ。」

「大人なんて年月待てば成れるもんだろ?」

「ワタツミは人間を解ってないね〜」

「は?」

壬生狼4/8 20:23:232182cfAjOo9QDqu1Y||518
「年とっただけの人間を大人とは呼ばないよ。」

「じゃあ、師匠が言う大人って何だよ」

「いろんな経験をして、言葉の中身が詰まってる人間だよ」

「ふ〜ん」

中身ねぇ・・・・

確かにそういう基準なら師匠は大人だな。

「さてと、散歩に出かけようか。」

「またっ?」

壬生狼4/8 20:33:42182cfAjOo9QDqu1Y||907
師匠の散歩は散歩の域を超え、さらにフルマラソンの域も超えている。

内容は師匠の昔の知り合いから手榴弾をもらい、「施設」に投げ込んだあと、追っ手

を振り家に戻るという実戦顔負けのトレーニングだ。

狙う場所は人間のいない角の部分、相手は武装しているのは周知の事実だ。

「準備運動はいいかい?」

「ああ、(できてなくても投げるくせに)」

「何か言ったかい?」

「いや、なにも」

壬生狼4/8 20:51:02182cfAjOo9QDqu1Y||655
師匠が手榴弾を投げ込み散歩がスタートする。

追っ手の数は10人から15人、剣と銃を装備している。

だいたい、散歩は夜まで続くが、それが普通。

こんな生活を続けていたら人生いい方向に流れて行かないとは感じていたが、まさか

この後すぐに事態が急変するなど考える頭さえ持ち合わせていない俺が、情けなくな

る。

壬生狼4/8 20:52:102182cfAjOo9QDqu1Y||955
プロローグ 

完 

感想くださいな^^


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