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8162禁断のヴァルゴのうた＿＿第一小節足立りょう4/21 15:33:362111cfiSDfoVMsEd2
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足立りょう4/21 15:34:512111cfiSDfoVMsEd2||372
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えぇ……前回がプロローグだったのかとか言う突っ込みはなしで（ぇ
足立りょう4/21 15:37:262111cfiSDfoVMsEd2||830


　ジェミニは逃げた。　　全てから。

　ジェミニは掴んだ。　　兄の手を。

　ジェミニは目指す。　　愛する少女のもとへ。


　自然の摂理に逆らって。


足立りょう4/21 16:16:72111cfiSDfoVMsEd2||939
　夜空の世界で所々爆発が起きていた。
それは美しいほどに軌道を描き、消える。
「待て！ジェミニよ！」
　後ろで声がした。振り返るとそこには一人の大男がいた。

　毛皮を腕に巻き、巨大な棍を持っているが、まるで殺意は感じられなかった。
　遙か彼方の昔に、愛する者の弓でその命を散らしたオリオンである。
「ジェミニ！処女宮へ向かってはダメだ！」

　オリオンの叫びは、二人には届かず、闇に溶けて消えた。
足立りょう4/21 16:19:272111cfiSDfoVMsEd2||710
　処女宮……ヴァルゴの守護する星宮である。
　ジェミニが処女宮の扉を開けようとしたそのとき、

「待ちなさい」


　一人の美しい女性の姿をした女神に腕を掴まれた。
　追いついてきたオリオンは、その姿を見て、
呆気にとられつつも、必死で言葉を紡ぐ。

「アルテミス……」
足立りょう4/21 16:21:402111cfiSDfoVMsEd2||121
「オリオン、ご苦労様。少し黙っていて頂戴」
　アルテミスは、オリオンに愛情を含む言葉を投げかけた。
「構わぬ」

　

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