8199 | Strange-02 | sIs | 4/27 23:43:21 | 1250cfDAQZfOS1ImY |
01 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-8159.html ※荒らし、冷やかしは論外です。 ※作品に対する批判はOKです。 ※ * 後書き * が載せられるまで、レスはしないようにお願いします。 ※この物語はフィクションです。 |
sIs | 4/27 23:43:31 | 1250cfDAQZfOS1ImY||283 | ||
PFAW、と呼ばれる存在がある。 Person From Another World(別世界から来た人間)の頭文字で作られた造語。 地球で生まれたわけではなく、人間でもない。 なのに非常に人間に近く、しかしその知能は人間のそれを軽く越える。 いわゆる『超人』という奴だ。 そのPFAWが異常に多い都市、それが合久市だ。 |
sIs | 4/27 23:43:40 | 1250cfDAQZfOS1ImY||104 | ||
- 二月十五日 * PFAW 0759 - |
sIs | 4/27 23:43:50 | 1250cfDAQZfOS1ImY||223 | ||
教え子を殺した。 簡単すぎた。 つまらなかった。 教え子を殺したが、簡単すぎてつまらなかった。 |
sIs | 4/27 23:44:2 | 1250cfDAQZfOS1ImY||398 | ||
教え子というのは、私の『表』の職業である県立合久高校の英語教師の教え子のこと。 生徒数が多いので全員は把握していない。ただ、この二人は学年でも特に目立っていた二人なので簡単に分かった。 二人とも私の正体を知らない。学校で会っても『畔日澄菜先生』として会話している。 |
sIs | 4/27 23:44:21 | 1250cfDAQZfOS1ImY||690 | ||
面ヶ瀬千佳。 三年生の中でも特に成績が悪かった生徒の一人だ。 確か何人もの男子生徒を股にかけていた、いわば浮気女。 二年前コイツを見たその時から、私はコイツにずっと目をつけていた。 PFAWがずっと求め続けている、『人間の発達した脳』を持っていたから。 時が来ればコイツを利用してやろうと、ずっと心の中で決めていた。 野山幹宏。 体力は普通の人間よりも劣っている。しかしその代わり瞬発力、俊敏性が高い。 あまり物事を深く考えるタイプではないらしい。脳については特に特徴が見られない。 コイツは面ヶ瀬千佳とは別の点で、ずっと目をつけていた。 |
sIs | 4/27 23:44:35 | 1250cfDAQZfOS1ImY||668 | ||
面ヶ瀬千佳の発達した脳、野山幹彦の瞬発力と俊敏性。 これが足し合わせられたら、きっと素晴らしい戦士がつくれる。 作ってみたい。『人間』を越える『人間』を。 あまりにも簡単に、それは実現してしまった。 |
sIs | 4/27 23:44:53 | 1250cfDAQZfOS1ImY||770 | ||
殺し、死体を運び、面ヶ瀬の脳を取り出す。 脳を消毒した後、一部を切り取る。 野山の頭部を裂き、野山の脳の一部を切り取って捨てる。 面ヶ瀬の脳の一部を、野山の脳の欠けた部分に植え込む。 これで肉体の方は出来た。 後は0332に生命を吹き返してもらえば野山幹彦は『完成』する。 面ヶ瀬の死体は・・・0583に消化処理してもらおう。 こんな面倒くさい後処理まで、全て指令の下で行っている。 半月前に突然出された、居吊秀一郎こと0003の指令の下で。 何故こんな指令を出したのか分からないが、何か大変なことがあったのだろう。 |
sIs | 4/27 23:45:4 | 1250cfDAQZfOS1ImY||195 | ||
- 一月二十八日 * イツリ シュウイチロウ - |
sIs | 4/27 23:45:25 | 1250cfDAQZfOS1ImY||691 | ||
あの日、私は0759を呼び出した。 確か人間名もあったはずだが、何故か0759に限って思い出せない。 私の部屋に入ってきた時、彼女はまるで敵を睨むような顔をしていた。 私はその表情に眉を寄せたが、すぐに、 「やあ、君と会うのは何年振りになるかな」 と、感情が感じ取られないよう、穏やかな声でスラスラ言った。 「十六年振りですね、御無沙汰してます」 彼女はお辞儀をしたまま言った。 言葉こそ敬語や謙譲語を使っているが、その声には敬意というものがこ感じ取れない。 早く私から離れたい気持ちを抑えているのか、咳き込むように彼女は続ける。 |
sIs | 4/27 23:45:49 | 1250cfDAQZfOS1ImY||252 | ||
「それで、今回は一体どんな指令ですか」 「ああ、今回は殺人だよ。 手違いで生まれてきてしまった私の息子を殺して欲しいんだが」 「私情が混じってるんですか。 なら私に頼むより、あなたが直々に殺せばよいのでは」 「私はデスクワーク派だからね」 ここで一拍おいて、彼女がため息。 「・・・まぁ、いいでしょう。 で、名前は何と?」 「えぇ、確か『酒宮 史人』だったかな。 生まれてから一度しか顔をあわせていないから、名前しか覚えていない」 「・・・分かりました。市役所からデータをハッキングしますね」 |
sIs | 4/27 23:46:1 | 1250cfDAQZfOS1ImY||565 | ||
また彼女がため息。 そして体を反転させてドアのノブに手をかけた。 そこで私はふと彼女に問いかけた。 「何やら不満そうだね。 どこか気に入らないところでもあったのかい」 「・・・いいえ、ただ今回も唐突だな、と思っただけです」 「そうか、まぁどちらにしろ頼んだよ。 君の得意分野だから、必ず成功すると思うがね」 「・・・・・・ご期待に応えられるよう、精一杯頑張ります」 淡々と言うと、彼女は躊躇わずに部屋を出て行った。 彼女の足音が遠のいていくのを確認すると、私は急に疲れを感じた。 |
sIs | 4/27 23:46:13 | 1250cfDAQZfOS1ImY||442 | ||
「・・・人間もPFAWも、何故使い物にならん物ばかりがいるんだ・・・」 |
sIs | 4/27 23:46:29 | 1250cfDAQZfOS1ImY||833 | ||
* 後書き * マジシャンナイトさんと共同制作、第二話。 ただし、この話は私一人で勝手に作りました(爆) 結構ちまちま進んでいます。じれったく感じている方もいるかもしれません。 しかも今回は裏話のようなネタバレのような感じで、進展もないし・・・許してください。 えっ、読むのやめる? よしてくださいよ、そんな冗(略) |
ピマ | 4/29 19:2:24 | 2219cfxGaNakSkoZ2||275 | ||
今晩は。sIsさん えー、また見に来てしまいました(^^;) 今回のは、連載物なんですね。 なんだか詩と連載物では、違う所がみられます♪ というか、結構むずかしめなお話ですね; 次もみます^^ (1話もみたのですが、時間がなくて感想が書けませんでした><;) |
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