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8340セイクリッド・ブルー第三部(4)istint5/20 23:35:575870cf9EcddM/hDnQ
http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-8303.html   前回までの話

istint5/20 23:36:235870cf9EcddM/hDnQ||904
ルヴィンは白の塔の賢者から貰った腕輪のお陰で青龍の力をよりうまくコントロールすることに成功し、両腕にオーラを纏う事に成功したのだ。
シェリフェルはルヴィンの出現に喜びを隠せない様子だった。

istint5/20 23:36:295870cf9EcddM/hDnQ||805
「フフフ…アハハ!
 僕は君が来るのを待ってた。
 ずっとずっとずっとずっとね。
 さあ、僕の渇きをその血で満たしてくれ!」

istint5/20 23:36:435870cf9EcddM/hDnQ||3
シェリフェルが今までに無いほどの殺気を体中から発する。
ルヴィンは構わずムスティンに衝撃波を連発した。
城の壁がめちゃくちゃに破壊され、辺りが凍り付いていく。
それと同時に踏み込んでいた。
シェリフェルは笑いながら小さなナイフでルヴィンの剣を受け止める。

istint5/20 23:36:565870cf9EcddM/hDnQ||735
しかし、衝撃波と青龍のオーラの乗った一撃は重く、ナイフを真っ二つにしてシェリフェルの指を傷つけた。
シェリフェルはまだ笑っていたが、少し距離を取ろうとする。
ルヴィンは逃がさないと言わんばかりに衝撃波で追い討ちをかける。
全て命中したかに見えた衝撃波はシェリフェルの作り出した空間転移に吸い込まれ、別の場所を破壊した。

istint5/20 23:37:55870cf9EcddM/hDnQ||795
「チッ!
 あと少しだったのにな。」
これほど序盤から飛ばしてるにも関わらず、青龍の力は驚くほど安定していた。
まだ、いける。

istint5/20 23:37:165870cf9EcddM/hDnQ||183
シェリフェルが空間転移のゲートの向こうから姿を現す。
その手には長い爪のような武器が取り付けられていた。

istint5/20 23:37:325870cf9EcddM/hDnQ||88
少し離れた所にいたカーティス将軍がそれを見て顔を引きつらせた。
「あれは…魔候の爪!
 余程頭に来たのか、シェリフェル。
 いや、元々狂った奴だからあれを使うことに何のためらいも無いのか。
 しかしこのままでは巻き添えを食うぞ。
 全員退避!!」

istint5/20 23:37:395870cf9EcddM/hDnQ||810
スネイクがカーティスを止めようとする。
「おい!
 俺たちの勝負はどうすんだ!
 あのイカ野朗がどうなろうが知ったこっちゃねえだろうが!」

istint5/20 23:37:495870cf9EcddM/hDnQ||16
カーティスはスネイクを睨みつけた。
「命を粗末にするんじゃない。
 心の底では分かっておるのだろう?
 王子の腕では私には勝てませぬ。
 それよりそこのお嬢さんが巻き添えを食うとまずいのでは?
 あの武器は四聖獣などとは比べ物にならないほどの魔界の公爵の兵器ですぞ。」

istint5/20 23:38:45870cf9EcddM/hDnQ||843
カーティスはそう言い残すと退却陣形を組ませに戻った。
スネイクは内心ホッとしていた。
カーティスとあのままやり続けていたら間違いなく殺されていただろう。
幼い頃からカーティスに訓練されていたから彼の強さは身にしみて分かっていた。
今の戦いでも軽く稽古をつけたくらいにしか力を使っていないのも明白だ。
それよりルヴィンは、ムスティンは無事だろうか。

istint5/20 23:38:135870cf9EcddM/hDnQ||310
シェリフェルが黒いオーラに包まれてまるでここから見ると悪魔のように見えていた。

istint5/20 23:38:195870cf9EcddM/hDnQ||715
ルヴィンは取りあえず一発シェリフェルに向けて衝撃波を撃ってみた。
今度はシェリフェルはそれを片手でかき消してしまった。

istint5/20 23:38:275870cf9EcddM/hDnQ||3
「フフフ…どうだい?
 すごいでしょう?綺麗でしょう?
 そんな攻撃はもう通用しないよ。
 ルヴィン、君の本当の力を見せてみろよ。」

istint5/20 23:38:405870cf9EcddM/hDnQ||279
ルヴィンは恐怖で足がすくんだが、心の内なる声が戦いを欲していた。
腕輪の力を限界まで使い、さらに青龍の力を引き出す。
(青龍…もっと、もっと力が必要だ!
 頼む!)
ルヴィンがカッと目を見開くと、全身から青龍の強力なオーラがまさに龍の形を取って天に向かって立ち昇った。

istint5/20 23:38:475870cf9EcddM/hDnQ||819
ムスティンは傷を押さえながらフラフラ立ち上がった。
「あれはまさしく青龍の完全開放状態だろう。
 クッ…ここにいては巻き込まれる。
 離れなければ…」

istint5/20 23:38:575870cf9EcddM/hDnQ||980
そこにスネイクとニナが駆け寄ってきた。
「大丈夫?
 今すぐ治癒の魔法を掛けるからね。」

istint5/20 23:39:65870cf9EcddM/hDnQ||660
ニナがムスティンの傷を治療する。
「おい、色男!
 おめえがそんな簡単にやられちまうなんてシェリフェルはハンパねえな。
 ここはルヴィンに任せるっきゃねえ。
 だが今ならレンティーニを助け出すチャンスだぜ。
 俺は先に行ってるからおめえはゆっくり休んでろ!
 じゃな。」

istint5/20 23:39:135870cf9EcddM/hDnQ||632
スネイクは元々グランデュールの行方不明になっていた王子だったから城の内部の事には詳しい。
ニナとムスティンもスネイクに任せて、この戦いを見守る事にした。
今まさに魔界の公爵と聖獣の戦いの火蓋が切って落とされようとしていた。

istint5/20 23:39:385870cf9EcddM/hDnQ||631
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istint5/20 23:39:545870cf9EcddM/hDnQ||452
一方、城の内部では混乱をきたした兵、女中、教団信者達が駆け回っていた。
飛び交う情報によって皆恐慌状態に陥っていたのだ。
中には闇の軍勢が城を陥としにきたと勘違いするものもいた。
ただ一つの部屋を除いては。

istint5/20 23:40:65870cf9EcddM/hDnQ||409
そこはグランデュール王の部屋。
聖蒼教団教皇のエラドが大臣になってからと言うもの、そこには殆ど誰も訪れる事は無かった。
王は半ば軟禁状態で、預言の賢者は既にそこにはいなかった。
グランデュールは変わってしまった。
あのエラドという男が来てから。

istint5/20 23:40:205870cf9EcddM/hDnQ||396
グランデュールはかつては光と栄光に満ちた賢王によって統治されていた。
その頃はスネイクも城で暮らしており、闇に脅かされているとはいえ、みな生き生きとしていた。
しかし、エラドが来て、聖蒼教団がこの地に居座るようになってからすっかり変わってしまった。
カーティスですらも元はグランデュール最高の騎士だったのだが、彼も聖蒼教団のセルレイス元帥に心酔し、城を去ったのだ。

istint5/20 23:40:335870cf9EcddM/hDnQ||469
現在、城に残っている王国の騎士団はたった10名足らず。
王の間にはすっかりエラドに洗脳され、骨抜きにされた王と、現在の騎士団長、アリステアが控えていた。
王は今は廃人のようになってしまっていた。
アリステアは一人でいつも王のそばにいる。
彼は聖蒼教団と、教団に行った兄を恨んでいた。
エラドとは意見が合った試しがない。

istint5/20 23:40:415870cf9EcddM/hDnQ||26
いつものように王の間でいると何やら外が騒がしくなってきている事に気付く。
アリステアが外に出て、走り回っている騎士を一人捕まえて、事情を聞きだした。
「皆、何を慌てているのだ?」

istint5/20 23:40:505870cf9EcddM/hDnQ||868
騎士は苛立たしげに答えた。
「貴公には関係ないことだ!
 いつものように王の側に突っ立ってるがよいわ!」

istint5/20 23:41:115870cf9EcddM/hDnQ||295
アリステアは騎士の言葉にムッとしたが、これ以上尋ねても無駄だと思い、テラスに向かった。
王の間は城の一番奥で、外部の出来事はあまり分からない。
音も殆ど遮断されているのだ。
テラスから外を見ると、城の防壁は破壊され尽くし、教団の兵と盗賊らしき者達が戦っていた。
恐らくレンティーニを取り返しに来たであろう事は明白だった。
レンティーニが捕らえられたというニュースは大きかったのでアリステアのもとにも届いていた。
彼がしばらく外の様子を眺めていると、カーティス将軍が現れ、みるみる盗賊たちは鎮圧されていった。

istint5/20 23:41:205870cf9EcddM/hDnQ||567
「やはり…盗賊風情ではあの男には敵わんか。
 まさしく生まれながらの王者の剣だ。」
アリステアはクルっと踵を返し、王の間へと戻ろうとした。

istint5/20 23:41:305870cf9EcddM/hDnQ||348
しかしその時、突然外が騒がしくなる。
振り返ると、空から薄い板に乗った男が降りてきて、次々騎士団をなぎ倒していく。
思わず目はその男に釘付けになった。
どこかで見たことがあるような感じがする。
アリステアはじっと目を凝らしてその男を見つめた。
そしてハッと思い出す。

istint5/20 23:41:375870cf9EcddM/hDnQ||418
「あ…あれは行方不明になられた王子では…!?」
アリステアは急ぎ足で剣を取りに行き、戦場へと向かった。

istint5/20 23:42:365870cf9EcddM/hDnQ||571
今回はここまでです。
前回は誤って完了押してしまい、申し訳ございません。
シェイラさん、見つけて読んでくださってありがとうございます^^

シェイラ5/26 20:52:432184cfw/ioVJXDKwQ||67
まってましたよ〜。読むことが出来て嬉しいです。先の読めない展開に毎回はらはらさせてもらってます♪特に、ルヴィンが成長してるなあと感じられて楽しいです。応援してますよ!


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