8376 | ・敵国の計画書・第六話−増援− | 一 | 5/28 10:24:20 | 2202cfflaWz7oZhNA |
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一 | 5/28 10:24:39 | 2202cfflaWz7oZhNA||490 | ||
一斉に魔物の攻撃が始まった。 オレ達はその攻撃を剣で受け止め、近づいてきた魔物を切りまくる。 魔物がドサドサと音を立て倒れた。 オレ達は丸く陣を作り、前に来た魔物を斬る・・・という形になった。 槍が飛び出してくる。足に掠った。痛い−・・・ すぐに、その槍をオレが引き、出てきた魔物を斬る。 |
一 | 5/28 10:25:8 | 2202cfflaWz7oZhNA||33 | ||
もう数人が倒れた。 しかし、誰だか確認できない。 いや・・・できたとしても、しないだろう・・・ この戦場で、涙は不要だ・・・ しかし、増援部隊は本当に来るのだろうか。 仮に来ないのならオレ達は勝てないだろう。 だが、恐らく来ないだろう。 本部もボロボロの筈だ。ここへ兵をやる余裕も無い・・・ ならば、残る道は一つのみ・・・・ 死だ・・・ |
一 | 5/28 10:26:30 | 2202cfflaWz7oZhNA||992 | ||
だが、皆、増援部隊に希望をかけて・・・ 生き残れる可能性を信じて戦っているのだ! オレだけ、−思考をしていては駄目だ! また数人が倒れる。 最初は五部隊あったが、もう二部隊程度の人数だろう。 前へ出てくる魔物も強くなってきている。 それでも、希望にかけて戦っているんだ! 大佐はさっきから怯まず叫びながら斬り続けている。 他の皆も、切り続けている。 生き残れるの望みの為に・・・・ |
一 | 5/28 10:27:9 | 2202cfflaWz7oZhNA||836 | ||
と、その時、 『うわっ!』 右の方で叫び声がした。 オレが急いで振り向くと、 ラシャンがフードを深く被った魔物に襲われていた。 『ラシャン!!』 オレは思わず叫んだ。 が、何も変わらない。 オレは、走ってフードに攻撃をしかけようとしたが、 前から鎧の魔物が攻撃をしてきた。 オレは悪態をつき、その魔物の横っ腹から、切り落とした。 |
一 | 5/28 10:28:15 | 2202cfflaWz7oZhNA||874 | ||
魔物は悲鳴すら上げなかったが、倒れこんでも這いずり回っていた。 オレは倒してすぐにラシャンの方を見た。 どう見ても苦戦している。だが魔物が邪魔で援護ができない。 オレがラシャンをちらちら見ながら戦っているのを見て、 大佐がオレの耳元で囁いた。 『バルダ・・・私が前の魔物に突進して、 隙間を開ける。そしたらお前が此処に入れ。』 |
一 | 5/28 10:28:37 | 2202cfflaWz7oZhNA||268 | ||
オレは思わず言葉を失った。本気で言っているのか? 『何故ですか・・・?』 『この状況だ。やはり生きる望みは薄い・・・ しかし、死ぬのなら我が部下を守って死んだ方が本望だ。』 大佐はそれだけ言うと、いくぞ!!と叫び、前の魔物に突進した。 オレも叫びながら、うまく移動した。なんとか、大佐の居た所に入れたようだ。 |
一 | 5/28 10:29:27 | 2202cfflaWz7oZhNA||42 | ||
これは得策とも何とも言えない。 ただの無謀な作戦だろう。 もしこれをオレがしていたら。 しかし、行っているのは大佐だ。大佐ならきっといける筈−・・・ 『おぉぉぉぉぉ!!!』 大佐は凄まじい声を上げながら魔物たちを、殴って、蹴って、斬りまくっている。 大佐の後ろには魔物の血と体しか残らない。魂はサヨナラだ。 |
一 | 5/28 10:29:46 | 2202cfflaWz7oZhNA||525 | ||
どんなに心がなくとも、怯えているようだ。 白い髪ももうすぐ赤で染まりそうで、服はもう既に真っ赤だ。 更に目まで赤ときたら、怯えずにはおれまい。 |
一 | 5/28 10:30:39 | 2202cfflaWz7oZhNA||444 | ||
気づいたら、大佐はもうラシャンの前に居た。 ラシャンは既に傷だらけだ。 服がボロボロに破れ、血が滲み出ている。 大佐がラシャンに何か呟くと、ラシャンは頷き、後ろに下がった。 するとフードがギロリと大佐を睨みつけた。 大佐も恐ろしい目つきで魔物を睨む。 魔物と兵の目が、皆そちらへ向く。 もしかしたら、本当の目的はこれだったのかもしれない・・・ |
一 | 5/28 10:32:1 | 2202cfflaWz7oZhNA||481 | ||
フードが何か鋭い刃物をを振り回し、不意に大佐に斬りかかった 魔物が歓声を上げる。 しかし、それも一瞬で終わった。 フードの方から血がばっと噴出したのだ。 大佐は更に足も斬りつけた。 今度は人間側が叫んだ。 |
一 | 5/28 10:32:29 | 2202cfflaWz7oZhNA||156 | ||
フードが思わず後ずさりをする。 大佐は憎しみと怒りを剣に込めて戦っているようだ。 しかし、それが何故だかはわからない。 フードは悔しそうにフードの中から大佐を睨みつけると、 再び鋭い何かを突き出した。 しかし、大佐はヒラリとそれをかわすと、フードの首の根元に剣を向けた。 ”ズサッ・・・” 兵士達が一斉に歓声を上げた! しかし、喜ぶのはまだ早かった。 |
一 | 5/28 10:33:5 | 2202cfflaWz7oZhNA||767 | ||
『くくく・・・中々良い斬りでしたねぇ・・・』 フードの魔物が、ボロボロになったフードを外しながら呟いた。 顔は、仮面のような笑みを作っている。 皆が目を丸くして、魔物を見つめる。 『話せる・・・のか・・・?』 大佐も目を丸くして、魔物を見た。 すると魔物は、耳障りな声で笑いながら答えた。 『キキキキ。当たり前です。私は優秀なのです。』 大佐が目を顰めた。優秀とはどういう事だろう。 しかし、これ以上は聞けなかった。魔物が再び斬りかかって来たのだ! |
一 | 5/28 10:33:23 | 2202cfflaWz7oZhNA||645 | ||
”鋭い何か”の正体は、手の甲から骨を出し、それを武器にし、戦っている。 更に、動きも速い。流石の大佐も苦戦しているようだ。 オレ達が増援に行こうとすると、周りの魔物達が攻撃を始めた。 皆口々に悪態をつき、再び前の魔物へ攻撃を始めた。 |
一 | 5/28 10:34:3 | 2202cfflaWz7oZhNA||571 | ||
また数人が倒れた。 これで、恐らく一部隊分の人数のみだ! ヤバい・・・!! さっきよりも、相手にする数が多くなった。 ”ズサッ・・・” オレの腹に敵の槍が突き刺さる−・・・ 『ぐぁぁぁぁぁ!!』 思わず叫び声が出る。 しかし、此処で倒れたら最後だ・・ オレは何とか踏みとどまった。 |
一 | 5/28 10:34:53 | 2202cfflaWz7oZhNA||390 | ||
『くそがっ!!』 槍を思いっきり引き、魔物の肩から斜めに切り落とす。 ”グォォォォ・・” 敵が倒れる。しかし、気を抜いていられない。 再び、即魔物の相手だ。 前から一気に槍が出てきた。 怪我をしたオレじゃあ避けられない・・・ ”ズサッ・・・” オレも・・・終わったか・・・ |
一 | 5/28 10:35:29 | 2202cfflaWz7oZhNA||511 | ||
・・・あれ?何も感じない・・・? 恐る恐る目を開けると、前にファルダーが立っていた。 ま・・・まさか・・・ 『くっ・・・気にするな・・バルダ・・・・最早、オレの体も−長く・・・・』 ファルダーが音を立てて地面に倒れる。 嘘だ・・・ファルダーが・・・ 『ファルダー!!!』 オレは大声で叫んだ。が聞こえないだろう。オレの声は届かない・・・ |
一 | 5/28 10:35:52 | 2202cfflaWz7oZhNA||236 | ||
冗談で、気を和ませてくれたファルダーが・・・ 共に皮肉を言い合ったファルダーが・・・ 共に戦場を駆け抜けてきたファルダーが・・・ 『うわぁぁぁぁ!!!』 オレは思いっきり憎しみを込め、魔物を睨んだ。 頬に涙が伝うのが分かる・・・ 魔物が少し怯む。 オレは剣を握りしめ、我武者羅にきりまくった。 |
一 | 5/28 10:36:30 | 2202cfflaWz7oZhNA||623 | ||
槍が刺さろうが知ったことは無い。 ファルダーは魔物に殺されたのだ! こいつ等に殺されたのだ! さっき、槍で突いてきた奴等の首が吹っ飛び、血が飛ぶ。 他の魔物も退いている。 オレは再び魔物を睨んだ・・・が、これが限界だ・・・ ガクッ・・と膝をついた。駄目だ立ち上がれない。 |
一 | 5/28 10:36:51 | 2202cfflaWz7oZhNA||544 | ||
ラシャンは傷を押さえながら、必死で戦っている。だが、体中恐ろしい傷だ。 大佐もまだ、あの変な魔物と戦っている。だが、恐らく負けてしまうだろう。 他の兵は・・ズーロンド・・・だけか・・・ズーロンドもボロボロだ。 オレは剣を突き立て、最後の力を振り絞り、立とうとした。が、駄目だ。 『今度こそ・・・最期か−・・・』 さっき死んでも死ぬべき人間だったのだ・・・死んでもおかしくない・・・ |
一 | 5/28 10:37:24 | 2202cfflaWz7oZhNA||97 | ||
その時、マシンガンの弾が、いきなり何処からか飛んできた。 魔物、数十体が一気に倒れる。 皆が同時に、弾が飛んできたほうを見る。 少し高いところに、一人の軍服姿の男が立っていた。 だが、顔はマスクで覆われている。 |
一 | 5/28 10:38:3 | 2202cfflaWz7oZhNA||978 | ||
『こっちへ跳べ!!』 男が、マシンガンを乱射しながら叫んだ。 魔物が後ろへ下がっていく。 ズーロンドが最初に跳んだ。 次にラシャンが跳んだ。 大佐が、跳ぼうとして、オレを見つけた。 ラシャンも、オレを見つけたようだ。 |
一 | 5/28 10:38:35 | 2202cfflaWz7oZhNA||349 | ||
『バルダ!歩けるか?』 大佐が目を顰めながら言った。 オレは首を横に振った。 『おい急げ!!』 男が叫ぶ。 大佐は、此方へ走ってきて、オレを投げた! 見事、男の方まで行けたが、何と言う力だろうか! 最後に大佐が魔物を確認して、此方へ跳んだ。 |
一 | 5/28 10:38:59 | 2202cfflaWz7oZhNA||859 | ||
『ちょっと、耳ふさいでろよ!魔界に帰れ!!魔物共!!』 男は叫んで、手榴弾を投げた。 魔物は、アレが何だか分からない様子で、戸惑っている。 |
一 | 5/28 10:39:23 | 2202cfflaWz7oZhNA||642 | ||
”カチ” 手榴弾が地面に落ちた。 それと同時に爆発した! ”ドォォォォン!!” 物凄い爆風だ。吹き飛ばされそうだったが、何とか大丈夫だった。 |
一 | 5/28 10:40:7 | 2202cfflaWz7oZhNA||472 | ||
爆風が納まってから、大佐が即座に聞いた。 『お前は誰だ?』 男はため息を吐いて答えた。 『お前等が呼んだから来たのに、誰だ?とはな・・・ 遅くなりました大佐殿。私は援護部隊第三部隊隊長であります。』 第七話へ続く・・・・ |
一 | 5/28 10:43:57 | 2202cfflaWz7oZhNA||639 | ||
更新、遅くなってすいません。 読者がちゃんといるかどうかも、怪しくなってきましたが(ぇ 見事、派手に戦いの最後を、締め括った、マスクの男こと、増援部隊隊長。 しかし、勝ったわけではありません。 大きすぎる犠牲に、国の崩壊・・・今後、どうなっていくのでしょうか。 次回も是非見てくださいね。 又、第六話を読んでいただけた方は、是非、感想を残していってください。 |
オギワラ | 5/28 15:12:6 | 2212cfBcsmysAsVME||494 | ||
こんにちわ〜 マスクの軍人と言えばどうしても「あの男」を思い浮かべてしまいますorz 大佐、強くてカッコよいですがそれに比べてラシャンは「うわぁぁ〜」とか「ぐぁぁ」と叫んで終いには親友に助けられて、しかも助けられた命を粗末にするとゆう愚挙にでています。 (´ロ`')oこれは是非大佐の修正パンチが必須かと・・ この戦いがラシャンの心にどのような変化をもたらしたのか気になります。プロの軍人として軍務に忠実であるのか、親友の死を悲しむのか・・次回辺り大きな山場の予感がしますね。 |
オギワラ | 5/28 15:17:13 | 2212cfBcsmysAsVME||437 | ||
連レスすみません↑で主人公の名前が「ラシャン」だとおもって書いてましたが「バルダ」でした・・ほんっとごめんなさい!m(。_。;))m |
一 | 5/28 16:11:12 | 2202cfflaWz7oZhNA||40 | ||
こんにちわ。 あの男 が わからない人です。 大佐こそが、プロですからね。 後々、わかっていく事ですが、大佐は滅茶苦茶長く、軍に入っているので。 これは、戦場での心理、だと思います。 沢山の知り合いが死んでいく中で、バルダは必死で涙を止めてきました。 けれど、バルダも、まだ若いし、戦争にのめり込んでいるわけでも、ないのです。 |
一 | 5/28 16:11:17 | 2202cfflaWz7oZhNA||784 | ||
そんな中、ファルダーに助けてもらったわけですが、その親友が死んでしまっては、 流石に、悲しみますよ。 それで、最終的に精神的に、どうやったらいいか、わからなく・・・ プロになるには、相当な時間が必要です。強い精神と。 だから、バルダは不完全なのですよ。 では、次回も是非、見てくださいね。 |
グー者 | 5/31 22:18:18 | 2101cfsD/liWpZYS.||533 | ||
こんばんはw かなりやられてしまいましたね・・・なんとか窮地は脱しましたが、また新展開がありそうですw次回も楽しみですw では、自分はお楽しみのカスタムでも・・・(ぁ |
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