8450 | Strange-03 | sIs | 6/11 21:21:58 | 1252cf0MNeLIaTrdk |
01 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-8159.html 02 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-8199.html ※荒らし、冷やかしは論外です。 ※作品に対する批判はOKです。 ※ * 後書き * が載せられるまで、レスはしないようにお願いします。 ※この物語はフィクションです。 |
sIs | 6/11 21:22:6 | 1252cf0MNeLIaTrdk||758 | ||
私は時折空っぽになる。 ふと空を見上げたり、勉強の合間にペンを持ったまま固まったりする。 別に何か考えているわけでも、何かを思っているわけでもない。 頭の中が、そう、まるで紙を一面に敷いたように真っ白になってしまうのだ。 何故だろう。 何度も考えてみたけど、答えは見つけることが出来なかった。 |
sIs | 6/11 21:22:20 | 1252cf0MNeLIaTrdk||529 | ||
- 二月十八日 * ミヤシキ カズエ - |
sIs | 6/11 21:22:42 | 1252cf0MNeLIaTrdk||697 | ||
「―――練習問題の八番まで全部ノートに解いてくるように」 突然耳に入ってきた声に、私ははっとした。 周りでは生徒達が「えーっ」などと呻いている。 「はい、文句はなしよ。来週の火曜日提出だからね? それじゃ起立」 ぶつぶつ言いながら、生徒達は渋々立ち上がった。 私も慌てて立つ。そしてしばらく沈黙。先生が眉をひそめる。 |
sIs | 6/11 21:22:58 | 1252cf0MNeLIaTrdk||113 | ||
「・・・号令は?」 生徒達がキョロキョロする。私も誰が号令係なのか探す。 ・・・あ、私だった。 「れ、礼っ!」 咳き込むように言う。 先生は私を訝しげな表情で見つめたまま、軽くお辞儀した。 私は先生を直視しないように、出来るだけ体を深く曲げた。 |
sIs | 6/11 21:23:18 | 1252cf0MNeLIaTrdk||645 | ||
先生が教室を出て行った後で、私はへなへなと席に崩れ落ちた。 やっちゃったなぁ・・・よりによって一番苦手な畔日先生の授業で失敗するとは思わなかった。 たった一度号令を忘れただけだけど、きっと評価を下げられるだろう。 それぐらい、畔日澄菜先生は厳しい。生徒にもあまり好かれていない。 手を額にやって、軽くため息をつく。 こんなにボーっとしてて、本当に東大に受かるのかなぁ・・・。 |
sIs | 6/11 21:23:26 | 1252cf0MNeLIaTrdk||311 | ||
しかし、過ぎたことは仕方がないと割り切って、すぐに教材を片付け始めた。 教科書、ノート、問題集・・・。 単語帳を手に取ったところで、机の端っこにあった消しゴムを落としてしまった。 「あ・・・」 すぐにかがんで手を伸ばして、消しゴムを掴ん・・・ |
sIs | 6/11 21:23:41 | 1252cf0MNeLIaTrdk||356 | ||
「・・・ん?」 私の眼には、消しゴムより先にくしゃくしゃに丸められた紙が映った。 一拍置いて、私は心の中で呆れる。 「誰のなのか知らないけど、ゴミぐらいちゃんとゴミ箱に捨てなさいよね」 そう呟きながら紙切れを手に取った。 そして広げて中に書いてある文章を見る。こういうのを見ると人間って必然的に中を見たくなるんだよね。 ・・・私だけか? |
sIs | 6/11 21:23:51 | 1252cf0MNeLIaTrdk||237 | ||
紙には、いびつな文字でこう書いてあった。 『2月18日 合久高校第3音楽室に行く』 ・・・それだけ。 紙の皺をのばしても、裏を見ても、それ以外に何も書いていない。 |
sIs | 6/11 21:24:3 | 1252cf0MNeLIaTrdk||39 | ||
「第三・・・音楽室・・・」 確か、数年前に一人の男子生徒が首を吊って自殺した教室だ。 その後、生徒達が「怨霊が出る教室だ」などと騒いで、その教室での授業がままならなくなったので閉鎖さ れたと聞いた。 そんな教室に、一体誰が、何の用事で行くのだろう。 (ちょっと・・・行ってみようかな・・・) 別に覗いたりはしない。廊下で盗み聞きするだけだ。それぐらいならいいだろう。 私の思考は好奇心に支配されてしまって、もはや消しゴムのことなんか完璧に忘れていたのだった。 |
sIs | 6/11 21:24:14 | 1252cf0MNeLIaTrdk||216 | ||
- 二月十八日 * PFAW 0759 - |
sIs | 6/11 21:24:27 | 1252cf0MNeLIaTrdk||244 | ||
「しかし、昨日はあんなに上手くいくとはね」 私は鼻で軽く笑いながら言い放った。 目の前には、三日前に殺したはずの野山幹宏が立っている。 しかも死んでいるはずなのに、その口はいとも簡単に言葉を発している。 「酒宮冠子と、西戸嘉世子、それからこの警察官が・・・参号剛樹、か。 これだけで十分じゃないか。 酒宮史人は大して強くもない。俺も含めて四人いれば倒せる」 「そう?・・・じゃ、残った脳はまた消化処理してもらいましょうか」 |
sIs | 6/11 21:24:49 | 1252cf0MNeLIaTrdk||15 | ||
あと一歩で幻想なのか現実なのか分からなくなるような、恐ろしい文章をスラスラと言う。 しかし野山幹宏以外の誰かに聞かれる心配はない。ここは数年前から使われていない教室だからだ。 「あとはいつ殺すか、よねぇ・・・あの人、結構焦ってたみたいだけど」 「何なら今からでも殺すけど」 野山の口元が大きく弧を描く。 その不敵さに、私も思わずニヤニヤしてしまった。 |
sIs | 6/11 21:25:7 | 1252cf0MNeLIaTrdk||573 | ||
「あんた自身が一回死んだのに、誰よりも頼りになるわね。 生前の野山より格好いいかもしれないわね」 「一応、まだ『野山幹宏』なんだけどね。 千佳の脳が入ってるからかな、何か訳わから・・・」 ここで彼の口が止まる。 「・・・どうしたの?」 呼びかけても返事しない。それどころか、指の先すら動いていない。 私は一回瞬きする。すると廊下の方から『ガタン』と音がした。 音がしたとほぼ同時に、彼は教室のドアを蹴破った。 そこで誰かの声。 「あ、見つかっ」 |
sIs | 6/11 21:25:45 | 1252cf0MNeLIaTrdk||466 | ||
・・・っちゃった、とそいつが言う前に、彼が自分の指でそいつの心臓を貫いていた。 廊下の床や壁に、そいつの血が飛び散る。彼の体でよく見えないが、即死であるのは一目瞭然だった。 彼の体が震えた。いや、痙攣した。 「・・・き、聞かれた・・・聞かれ・・・」 私も一瞬呆然とする。しかしすぐに、 「だ・・・大丈夫よ、もう殺したから誰にも言えないわ。他に聞いてる奴はいないだろうし。 そ、そうだ、そいつにも移植しましょう。人数は多ければ多いほどいいから」 と、混乱しつつもフォローした。 |
sIs | 6/11 21:26:8 | 1252cf0MNeLIaTrdk||936 | ||
彼は数秒間固まったままでいたかと思うと、死体を持ったままかすかに頷いて、くるっと振り返ってそいつの体を持ってきた。 私はそいつの顔に見覚えがあった。確か今日の最後の授業で号令係だった、 「み、宮式和恵・・・?」 間違いなかった。私は更に混乱する。何故こいつがこんなところに? 私が色々考えているうちに、彼はもう落ち着いたらしい。ゆっくりとこう言った。 「・・・宮式和恵が何故ここにいたかは分からない。 でもそうだね、君の言うとおり移植しよう」 |
sIs | 6/11 21:26:16 | 1252cf0MNeLIaTrdk||577 | ||
こうして、好奇心から盗み聞きしていた宮式和恵も、野山幹宏達と同類になったのだった。 |
sIs | 6/11 21:26:27 | 1252cf0MNeLIaTrdk||927 | ||
* 後書き * 共同制作第三話。かなりご無沙汰になりました、ごめんなさい。 今回は以前に比べると大きな進展がありましたね。 その割にはこの長さ、多分これは展開が速いってやつだ。 まだどのくらいのお話になるか分からないStrange。 短めに抑えたいけれど、そうもいかなさそう・・・うーん、長いと飽きられるぞ(汗) |
sIs | 6/11 21:26:37 | 1252cf0MNeLIaTrdk||318 | ||
* 前回の感想へ * 今後はこういうコーナー作って、ここで返事をしようと思います。 >ピマさん 詩と連載物の違いというよりは、私が今までこういう話を書いたことがない、 と言った方が正しいかもしれません(笑) そんなに難しい話ではないですよ。2話で分かると思いますが、宇宙人が地球人を殺そうとする話です。 ちょっと設定をややこしくしているので難しく感じるかもしれませんが意外と構造は単純です。 |
ピマ | 6/12 17:24:40 | 2219cf.xeO9dhXMEg||734 | ||
今日は。お久しぶりですね。とても楽しみに待っていました。最近チビに来れてなかったせいか、気になっていたところです。それにしても、感想にお返事が頂けるって嬉しいです(ぇ。) 好奇心のせいで宮式さんは殺されてしまいましたね・・。さすがです!あのスピード有り得ません!(どこに感動しているんだか。)なんかスピードが伝わってきました。 次も楽しみに待っているので頑張ってください! |
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