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8486世界の在る場所_カコガヒカレアウセカイレア6/17 22:11:192021cfo/C.RT.0HqM
初めまして、レアと申します。
上記挨拶の通り、芸術掲示板での投稿は初めてなので、
誤字等が多いかもしれませんが、読んでいただければ幸いです。
更新が遅いですが、よろしくお願いします。

それでは、小説に移させてもらいます。
感想、指摘、アドバイス等ありましたら、ズバズバお願いします。

レア6/17 22:14:462021cfo/C.RT.0HqM||809
好き。
それは、たった二文字の言葉なのに、口にしようとするたび、何かが壊れてしまいそうで、とても重かった。
もしの口にしたとしても、きっとは、困ったような哀しげな目で、壊れた玩具のようなを見るのだろう。

きっとこれが、との距離。

レア6/17 22:14:582021cfo/C.RT.0HqM||84
いつも傍にいても、ずっと遠くで彼は苦しんでいるようで、いつしか彼女は、その距離に気づいた。
けして癒すことはできない、の傷。
本当は、最初から気づいていたのかもしれない。
それでも、気づいてしまったら、壊れてしまう気がした。

何もかも、全て失ってしまうような。

だから、ひとつだけ、お願い。
の、このわがままを許してください、*価御様。

レア6/17 22:15:162021cfo/C.RT.0HqM||269
■□■□自作語源■□■□

*価御様 −カミサマ− ”価値を持つ御方”が由来。

レア6/17 22:15:402021cfo/C.RT.0HqM||447
が消えてしまったその日、は何を思ったの

だろう?

ふと、そんな事を考えている自分に、自分自身驚いた。
の存在は、もう長く忘れていたからだった。
正確には、無理矢理消したのだけれど。

あの時の彼女には、しかいなかった。

世界はだけで、が世界だったから。

レア6/17 22:16:122021cfo/C.RT.0HqM||295
彼女は昔から、ずっと一人だった。

それは、彼女に流れている血のせいだ。

彼女の血には、いまはなき国、*古国の血が流れている。

その国には、随分と昔から、力の*在る者達が集まっていた。
皆、魔力という、不思議な力を持ち、皆、頂点に立つ、”価値の在る

御方”(価御)に付いて、更に頂点に立っていった。

レア6/17 22:16:402021cfo/C.RT.0HqM||265
■□■□自作語源■□■□

在る −アル− それ(魔力)が存在していた。(在った)という事をさしてます。

レア6/17 22:17:142021cfo/C.RT.0HqM||139
だが、すぐに、魔力狩りが始まると、力任せに人々は殺されていった。
魔力狩りの実行者達は皆、彼らの国で、実行者達(一般人)に魔力を使用する争いを禁じていることを知っていたからだった。

この魔力狩りの後、古国の者達は危険とされ、差別を受けていた。

それでも誰一人、魔力を使用する争いを起こす者はいなかった。
古国の価御は、きっととてつもない信頼を得ていたのであろう。

レア6/17 22:17:492021cfo/C.RT.0HqM||975
やがて時代は変わり、受け入れる者が増えていたのは事実だが、それでも差別はなくならなかったため、彼女が誰かを欲することはなかった。

レア6/17 22:18:252021cfo/C.RT.0HqM||797
それを変えたのがだった。

彼女の、世界を変えた人、それが

は、たくさんの事を知っていた。
人の暖かさも、哀しさも、なにもかも、全て。


だからこそ、いつしか気づいた感情は、とてもわがままな物だった。

レア6/17 22:36:202021cfo/C.RT.0HqM||68
U ヨハアケテヒハノボル

レア6/17 22:40:02021cfo/C.RT.0HqM||344
ごおぉぉぉん

急に響いた音に、彼女は目を覚ました。

ココはどこだろう?

その答えは、真上にあった。

でも、彼女は気づかなかった。
目の前に広がっているのは、暗闇だけだったから。

レア6/17 22:44:462021cfo/C.RT.0HqM||663
彼女は、少しだけ顔を上げた。
それと同じように、肩にかかっていた、銀色の髪が、スッと浮いた。

彼女に目的地はなく、ただ顔を上げたまま裸足で歩き始めた。

光も音もなく、家々が並び、木々がザザッと風で揺れる。

しばらく歩き続けると、月明かりに照らされた場所にやっとたどり着いた。
月明かりで照らされる、周りの風景は、郊外のようで、家々が並ぶ、というよりはぽちぽちと建っているようだった。

レア6/17 22:59:342021cfo/C.RT.0HqM||799
「何…やってんだお前」

立ち尽くしていた彼女に向かって、突如声が投げられた。

「……」

振り返ると、そこには、紺の髪の青年がいた。

「こんな真夜中に…、郊内の奴じゃないよな。こんな時間にいるわけないだろうし」

青年は悩んで困っている、と、いうよりも、なんだか面白そうな目で彼女を見ていた。

レア6/17 23:4:162021cfo/C.RT.0HqM||623
「何…?」

そんな視線が嫌で、つい口を開いてしまう。
青年は、返事をするよりも先に、彼女の瞳を見ていた。

「いや…」

次の瞬間、青年には慣れた表情が浮かんでいた。
見てはいけないモノを見てしまったような表情。

この反応には慣れていた。

レア6/17 23:9:102021cfo/C.RT.0HqM||609
少し目線を下げ、戸惑っている青年を見ていたら、もうその反応は確定だ。

彼女の瞳は色が違う。
ただでさえ、銀髪のおかげで目立つというのに、それとは別に、こんなおまけが付いている。
因みに、彼女の右の瞳は漆黒、左の瞳は黄金だ。
しかも、この左の瞳の黄金は、ある呪いによってしかありえない色という、おまけに更に設定がついている。

大抵、この表情に持ってかれた人間は、今の青年のように目線を下げて黙りこんで、逃走する。

レア6/17 23:12:162021cfo/C.RT.0HqM||154
嫌な反応ではあるが、正しいといえば正しい。
だが、青年に逃げ出す気配はない。


こういうパターンの反応は、初めてではなかった。
前も1度だけ、同じことがあった。

「あーー…、その瞳って…」

残念ながら、青年の声は、最後まで彼女に届かなかった。

レア6/17 23:19:32021cfo/C.RT.0HqM||954
ビービービーッ

警報機が、あたりに響き始めたから。

「ッチ、逃げてるってこと忘れてたっ」

青年は、苦笑しながら、彼女の手を引いて走り出した。
彼女は、全くもって、その行動が不明だったが、なんとなく行く宛てもないので、引かれた手を握り締めて走り出した。

彼女は握り締めた手を見つめた。

最後に、手を繋いだのはいつだろう?

ふいにそんな事を考えていた。

レア6/19 7:39:322021cfo/C.RT.0HqM||424
正確には、引かれてるだけなのに。

「何…何したのあなた…?」

だんだん、速度が上がっていく気がして、思わず尋ねてしまった。

「…う〜ん…えっとなぁ…」

青年はそのまま黙り込んでしまった。

レア6/19 17:38:272021cfo/C.RT.0HqM||198
「・・・・・・・・・・・・・・はぁ」

意味もなく走り続ける自分と、そのまんま手を引かれてている自分に思わずため息をついてしまった。

警報機のそばではチラチラと、赤い光が地面を照らしていた。
その光が青年に届くたび、蒼いマントがヒラヒラと舞う姿が彼女の瞳に映し出された。


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