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855KIA ―正義のBadMan― 』ピゅナ6/12 15:21:502211cf3W7LJnO0QBc
○●○あらすじ○●○
ある夜、キアは草原にテントを立ててペットと共に一夜を過ごしていた。
ペットのブルーチビどら達を寝かしつける為、キアは自分の過去の話をしはじめた。

キアの過去の《アキ》は王の血を受け継ぐ王族の一員。
この日も城の庭で練習に励み、疲れたアキは途中で眠ってしまう。
気がつくと庭の中にナゾの黒ずくめの男がいた。
そしてその男―バットマンはアキを花畑へと連れ出して行ったのだった。
戦い方を教わり、思いがけない力を発揮したアキ。
夢中になっていると、国の番人がバットマンを捕まえに来てしまったのだった…。

ピゅナ6/12 15:22:182211cf3W7LJnO0QBc||334
数時間後、バットマンはアキを誘拐した事と悪魔の血を移したという二つの罪で
処刑台に座らされた。
アキとその両親、そして城下の町中の人が集め、悪人の処刑を一般公開した。
アキは母親の隣に座り、大きなホームの真ん中に座らせられたバットマンを高い席から
無表情で見下ろしていた。
――感情が無いわけではない。
アキの目は泣いた跡があり、ひどく充血していた。
役人はバットマンと少しのやり取りをした。

そして――…

ピゅナ6/12 15:22:422211cf3W7LJnO0QBc||368

ぶわあぁぁぁっと、どす黒い血がバットマンの体から溢れ出した。
その血は異常なほどに黒く、生々しかった。
後からあとから溢れ出す血、血、血…。
それでも、バットマンは倒れることなく座っていた。
口元には、アキの大好きなあの微笑を残したままだった。

それから、アキの視界は真っ暗になった。
アキは失神してしまったのかもしれない。
または、母親がこれ以上見せまいと、手でアキの目を覆ってしまったのかもしれない。
とにかく、アキはそれから自分がどうしたのかという記憶を失ってしまったのだった。

数年後―
アキはバットマンになる事を目指し、ひとり、旅に出るのであった…。

ピゅナ6/12 15:23:252211cf3W7LJnO0QBc||521



キアはこれでおしまいだよと呟き、寝物語は幕を閉じた。
「それって…。死んじゃった、ってこと…?」
どらが不安そうな声で訊いてきた。
「あぁ…。多分そうだろうね…。この世界に《黒い血》を受け継ぐ者は一人しか居ちゃいけないからね」
キアは不思議なほど優しい顔でそう言った。
どらはなんとなく、居た堪れない気持ちに駆られた。
「…でもさ、なんで国の奴らはアキが花畑に居る事に気付かなかったんだろうな!
花畑にずっと居たんだから気付けよって感じだよな〜」
どらはその場の空気を明るくする為、途中の疑問で笑いを誘った。

ピゅナ6/12 15:23:552211cf3W7LJnO0QBc||527
「あぁ、そのことね…。それもバットマンの魔法だったんだと思うよ…。最期の、ね」
アキは俯きながらも表情を変えずにそう返した。
どらはますます気まずくなった。
「…………」
どらが喋らないので、しばしの沈黙が流れた。
「それからね…」
ふいにキアが話し出したので、どらはびくりとした。
「ボクは黒の魔力を受け継いだということで、15のときに城を出されたんだ」
どらは何も言わず、黙ってキアの顔を見つめていた。

ピゅナ6/12 15:24:142211cf3W7LJnO0QBc||719
「でもそれは城下町の人を安心させる為の口実で、ボクは父上からの仕事を任されているんだ。
 …いろんな町、村に行き、グランデュールのあらゆるものを確認する事。
 それがボクの任務なのさ」
その事はどらも前に聞かされていた。
しかし、キアにそんな過去があったという事に少なからずショックを受け、
悲しい気持ちになっていた。
「…悪ってなんだろうな…」
どらはぽつりと呟いた。
キアは瞳を閉じて、少し考えてから答えた。

ピゅナ6/12 15:24:342211cf3W7LJnO0QBc||603
「この世に本当の正義とか、悪とかっていうのは存在しないんだよ……。
 ただ、より多くの共感を得たものが正義と呼ばれているだけで…。
 だから…。バットマンは正義なんだよ、ボクの中で永遠に…。
 この世のいろいろな矛盾を教えてくれた正義のヒーローなんだよ」
「うん…」
どらは控え目な相槌をうった。
キアは続ける。
「悪役はね、いつだって脆くて(もろくて)はかないものなのさ…。
 いづれボクにもその時は来る。受け入れなくちゃいけない日がね―……」
それは誰もが平等だけど、と付け加えてキアは力なく微笑んだ。

ピゅナ6/12 15:24:492211cf3W7LJnO0QBc||424
今度こそ、どらはキアを見ていることが出来なくなった。
「わかった…。あんがとな、話してくれて…」
どらは目線を逸らしながら寝転んだ。
「…おやすみ」
「あぁ、おやすみ…」
その言葉を最後に、その日に声が漏れてくることはなかった。

ただ、夜の冷たい闇が、その空間を呑み込むように包み込んでいった。

                       ―おわり―

ピゅナ6/12 15:32:262211cf3W7LJnO0QBc||373
☆ ★ ☆ ☆ ★ ☆ ☆ ★ ☆ ☆ ★ ☆ ☆ ★ ☆ ☆ ★ ☆
KIA第2章、ついに終わりました〜v(。・ω・。)ヤッタ♪
今まで応援して下さった方に心より感謝いたします^^
でも!
これで終わったわけじゃないのです!(シツコイデスネ・・
KIAの本当の物語は次回作より始まる予定(^^;)ですので、また見てやって
下さるととても嬉しいです(*>ω<*)
私が書きたい悪役主人公の物語はまだ幕を開けていないので・・!!
今後とも芸術掲示板の皆様のお世話になります〜m(__)mペコ

ぷっち6/12 15:34:42225cfWeU1xdzW5D6||469
よしよしよしよし!!
まだ続くのね!
終わっちゃうかと思ってはらはらしてました><;;

いつも最後の感想?みたいなのピゅナさんが書き終わってからって思ってると
どうしてもレス遅くなっちゃうなァ・・・><;;

また頑張ってください!

ピゅナ6/12 15:35:512211cf3W7LJnO0QBc||468
前回レス下さった
いおり♪さん*アートさん*メイちゃん*ぷっちょん(って呼んじゃいますw)
リンリンさん*アーヤさん*花枕さん*有芽さん
ホントにありがとうございました!!心を込めて(ぇ)レス返しさせていただきましたw
☆ ★ ☆ ☆ ★ ☆ ☆ ★ ☆ ☆ ★ ☆ ☆ ★ ☆ ☆ ★ ☆

ピゅナ6/12 15:43:482211cf3W7LJnO0QBc||344
わぁ♪ぷっちょんはさんじゃった〜w
私のコト呼び捨てでOkですよwその方が嬉しかったり・・^^
あとがきはちゃんと書かないと!と思っているのでいつも遅くなってしまって
申し訳ないです^^;;
えぇ!まだ続いちゃいますよ^^
最終章はまだ半分も出来上がってませんが、ちゃんと最後まで書きたいと思ってます♪
誰かを楽しませる事ができるような物語を精一杯書いていきたいです(*´ω`*)
応援有難う御座います!とっても心強いです〜^^

ぷっち6/12 15:45:132225cfWeU1xdzW5D6||541
ぷっちょん・・・(喜
んじゃぁぴゅーたんって呼ばせてイタダキマス^^(ナゼ

リナ=インバース6/12 16:56:146122cf6kEHiYLZsXE||967
わ〜い!!まだ終わらないのかぁ・・・ちょっとホッ!としています^^ピゅナさんの文章力にはいつもいつもおどろいています^^私も、あんな風にかけたら・・・・

いおり♪6/12 17:12:512184cfLLIShuLI3Y6||958
いつも見てます。面白かった!
続きの話しもまた読みますね

チバ6/12 18:51:462182cfghpho5Rsk06||824
面白いです、『正義のBadMan― 』編からみています

mei☆6/12 18:55:332191cfZZPiqkaQCPc||271
ぷち、ピータンのようだ(笑)
はぁ・・・。面白かったww^^
今回はなんだか胸をしめつけられる様なお話だね・・。。
次の悪役メイン(!?)のお話、楽しみにしてます♪
頑張って☆

恵梨6/12 21:39:592192cfLD0fwPo7xmU||61
いつも見てます^^すごいです!これからもがんばってください♪

シェーラ6/12 22:8:456121cfc/3AbcQ8HXQ||374
おぉ〜面白かったです!
次回作楽しみにしてます

アーヤ6/12 23:18:292227cfDcVIdXjbCXE||895
ドキドキしながら読みました。
次のお話も楽しみにしてます♪

マジュニア6/12 23:49:242031cfPkRgr2C3mOI||363
面白いです

花枕6/13 11:46:02202cfPTJrtIlFCbg||61
おもしろいですーーーーーーーーーーーーー!!!
キアの過去が・・・
次回作もあるんですか!!?
絶対見ますっっっ!!
がんばってください!

エル・サイン6/13 13:32:322191cf1GD1ZPJ.Mqo||994
いったい何章まで行くの!?

ピゅナ6/16 18:53:452221cfgq4jcCp8VgQ||712
ぷっちょん>えへへw ぴゅーたんかぁ〜・・w((カワイイ♪
      どうぞ、何とでもお呼び下さいまし〜(*´`*)

リナさん>しつこく続きますw^^♪
     文章力・・まだまだ勉強不足だと思ってます(´・ω・)
     目指すは『キノの旅』(知ってるかな??)のような
     不思議な魅力です☆
     でも、そう言って頂けるとす〜ごく嬉しいですw
     ありがとうございます〜!!((ぺこり

ピゅナ6/16 19:0:402221cfgq4jcCp8VgQ||198
いおり♪さん>楽しみにして頂けるなんて・・!
       私は幸せ者ですww(*´ω`*)
       次も頑張っていこうと思います〜^^

チバさん>おぉ!そうだったのですかww
     嬉しいです☆
     楽しんで頂けるような物語、どんどん書いていきたいですw

メイちゃん>ピータンww
      えへへ、最近は喜劇よりも悲劇に惹かれるんで、その影響です^^
      話によっては、正義よりも悪に魅力を感じることがあります♪
      なので、そう感じて頂けたのなら、とっても嬉しいですww

ピゅナ6/16 19:6:212221cfgq4jcCp8VgQ||683
恵梨さん>そうだったのですか〜!
     うひゃ〜ww嬉しいです(*>ω<*)♪
     はい^^頑張っちゃいます〜☆応援感謝です。

シェーラさん>ありがとです!^^
       次回作も面白いと感じて貰えるよう、頑張ります^^

アーヤさん>ドキドキ!?w
      そんな風に言って頂けると嬉しいです♪(*´ω`*)
      ありがとうございます〜^^

マジュニアさん>有難う御座います^^
        また、そう思って頂けるよう努めます^^

ピゅナ6/16 19:10:272221cfgq4jcCp8VgQ||765
花枕さん>ひゃ〜〜ww
     嬉しすぎますよぉ〜!!(*>ω<*)♪
     ここまで書いてきて、本当に良かったですww
     次回作の分もやる気でてきましたw
     ありがとうございます〜☆

エル・サインさん(あえて^^)>さぁ〜!どこまで続くのでしょう^^
                でも、ちゃんと最後まで書き終えますよ☆


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