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8556神札書記オギワラ6/30 4:55:552212cfBcsmysAsVME
夕方、駅からの帰り道に考え事をしながら1人で歩いていた西橋竜介(にしはしりゅうすけ)は目の前から歩いてきた銃を持った少女とぶつかった。
 「あっ、すいません」
 竜介は謝ったが少女は何も答えずに向うへ歩いていった。
 「なんなんだよ……」
 あの銃はベビーブローニングだな。そんな事を考えた竜介がふと足元を見ると、はがき大のカードが落ちていた。

オギワラ6/30 4:56:402212cfBcsmysAsVME||786
 それを拾い上げる竜介。
 クレジットカードなどの類ではない。もう少し大きくて縦長だ。
 「デュエルモンスターズ……いや。違うな」
 目を擦り、仔細に見る。
 描かれているのはモンスターではなく、人の絵。それも、弥生時代にでてきそうな白い一枚の布で出来た服(貫頭衣)を着て、剣を持っている。どうもヤマトタケルといった名前を思い出す。が生憎と竜介はそっち方面に詳しくなかった。まあ、当たらずも遠からずといったところであろう。

オギワラ6/30 4:58:392212cfBcsmysAsVME||812
 「見たことないぞ。新手のトレーディングカードか……」
 「違うよ」
 後ろにさっきの少女が立っていた。
 「神札(かみふだ)っていうんだけどね」
 「かみふだ?」
 「そのとおり」
 銃を左手に持ち替え、右手を差し出す少女
 「返して」
 「これ、君の?」
 思わず尋ねる、竜介。
 「当然でしょ」
 「あ、はい……」

オギワラ6/30 4:59:192212cfBcsmysAsVME||428
 神札と呼ばれた神様カードを差し出そうとする竜介。
 「ところで、きみ、誰?」
 「そんなの、知らない方がいいよ」
 と、困惑した表情で少女。見れば本当にまだ若い。中学生かせいぜい高校生といったところ。髪は薄く茶色に染めている。
 「あ……ごめんなさい」
 「い、いや。別にいいんだけどね……」
 神札を返そうと竜介は少女に一歩近づく
 「ただ、君がどういう人なのかなって、ちょっぴり気になったもんだから――――」
 「あそこだ!」
 その時、いきなり男の声がして、こちらに近づいてくる数人の足音が聞こえた。
 男たちのただならぬ様子が伝わってくる。

オギワラ6/30 5:0:62212cfBcsmysAsVME||155
 少女の顔色が変わった。
 「あいつら!」
 と、吐き棄てるなり銃を右手に持ち替えた。
 「また、きっと会いましょ。じゃあね」
 竜介に向ってそう言い残し、路地裏へと消えた。
 「あ、これ……」
 返しそびれた神札なる謎のカードを手に、呆然と立ち尽くす竜介。
 と─―――,
 「あの女を逃がすな!」
 「くそ、どこに行きやがった!」
 目の前を3人ばかりの黒服の男たちが駆け抜けていった。
 その手にはサブマシンガンが握られていた。世界中に何千万挺と出回っているはずの銃だが、日本で実物を、それも複数を同時に見られることは滅多にない。
 だからといって、別にありがたい理由もないが……

オギワラ6/30 5:0:352212cfBcsmysAsVME||160
 「ロケかなぁ……」
 呟いてみる竜介。しかし、少しも釈然としない。
 「でも、これ―――」
 手にしたカードを見る。置き土産の、神札
 「よく出来てるなぁ……」
 描かれている神様の絵は、さながら生きているようだ。非常に精悍な表情の、凛々しい若者である。今にもこちらに飛び出してきそうに見える。
 「すみません、少し宜しいですか?」
 ふと気が付くと、黒服を着た男が1人、目の前に立っていた。
 「安心してください、決して怪しいものではありません。」
 「はぁ……」
 と、言われても困る。確かに態度は慇懃だが、小脇に抱えた銃がすべてをぶち壊しにしていた。

オギワラ6/30 5:1:152212cfBcsmysAsVME||144
「そのカードは」
 と、竜介が手にしている神札を指差す。
 「あなたの物ですか?」
 「いえ……」
 咄嗟のことで、正直にしか答えられない。
 「落し物です、返さないと……」
 「それじゃぁ」
 男は微笑みながら言った。
 「私が預かりましょう。私から持ち主に返しておきます。」
 手を差し出した。
 「さぁ、渡しなさい」
 正直に言えば、事態をややこしくしたくない。ここは相手がおとなしいうちに、帰っていただくのが得策というものであろう。

オギワラ6/30 5:1:432212cfBcsmysAsVME||203
 「ダメよ!」
 鋭い声が竜介を遮った。
 「そいつらに渡さないで!」
 「え……」
 「八角派のガキか!」
 男が叫んだ
 「こんなところで会えるとはな」
 「その人から離れなさい!さもないと……」
 少女のベビーブローニングの標準はきっちり男の胸板に向けられる。
 しかし男は顔色を変えることなく、サブマシンガンを構えた
 男の細い目がますます細くなる。
 「私は、銃を撃つことに抵抗などありませんよ」
 さらりと黒服は言ってのける
 「本当よ、こいつらは人を殺すことをなんとも思わない」
 少女が言った。

オギワラ6/30 5:2:462212cfBcsmysAsVME||713
 竜介は反射的に少女を見た。
 「君はどうなの?」
 「え――?」
 少女の表情が一瞬、凍りつく。
 「だから、君はどうなの?ええと……」
 「鈴野泉(すずのいずみ)……」
 何故かはにかむように少女は言った。
 「私は鈴野泉……」
 「殺せるに決まっています。汚らわしい鈴野一族が!そいつを信用するのは危険ですよ。」
 黒服があざ笑うかのように言った。
 意外にも少女は悲しそうな顔をしている。
 それを見て、竜介は自分の中になにか熱いものが込み上げて来るのを感じた。 
 「お前らよりはマシだ!」
 思わず叫び返す竜介。

オギワラ6/30 5:4:82212cfBcsmysAsVME||708
 「後悔しますよ……」
 冷たく光る銃口が追い詰められた二人に向けられた。
 「後悔させないから」
 泉は微笑んで、ズボンのポケットからそれを取り出した。
 「できれば雑魚相手に使いたくなかったけど、しかたないっか。」
 それも神札だった。
 二本の指で挟むように持ったそれを、泉は高くかざし、そして叫んだ。
 「召喚!」
 刹那、竜介は我が目を疑った。
 「マジかよ……」
 眩い閃光と、一瞬の白い煙。
 それが収まったとき、目の前に、やはり、白い貫頭衣を着て首に翡翠の勾玉をさげた美女が立っていた。

オギワラ6/30 5:6:102212cfBcsmysAsVME||373
 「召喚に応じ……」
 なぜか直接脳裏に響いた声は、可憐であった。
 「竹級神。木種を守りし者 大屋津姫神(オオヤツヒメノカミ)参上……」
 「なに、なに?」
 ただ仰天するだけの竜介。
 「だから、神札」
 複雑な表情を浮かべつつ、少女が言った。
 「神札を召喚したの。」
 「神札、これが……」
 「ここで、これを使うことになるとは思わなかったけどね」
 泉の表情が変わる。
 「大屋津姫神!」
 指を突き出し、大屋津姫神と呼ばれた神様に命令する。
 「そいつらを、片付けて!!」
 「承知」

オギワラ6/30 5:17:82212cfBcsmysAsVME||578
〜後書き、もしくは言い訳〜
 「無謀な連載の試み」
 今作、連載するつもりで書き始めました。おそらく最後まではいかないと思いますが、温かい目で見守ってやってください^^
 題名を見て気が付かれた方もいると思いますが、自分が好きなあるライトノベルにとても影響を受けてます。
 では、次回をよろしくお願いします。

6/30 17:2:146046cfb.qFaPaoQPc||226
鑑賞してみましたが、結構面白そうなストーリーですね^^
僕はこういう系の小説は見ないほうなんですが、
これは期待できそうです。
是非、続きを。

オギワラ6/30 19:22:592212cfBcsmysAsVME||451

 読んで頂いてありがとうございました〜^^
 続きは現在作成中です。是非、期待してくださいませb期待に応えられるように頑張りますので。
 次回もよろしくお願いします。

6/30 20:12:92202cfflaWz7oZhNA||309
こんばんわ。
お久しぶりです。

これは・・・前回の”敗戦”とは、別のお話なのですよね。
途中まで、繋がってるのかな?と考えながら、読んでいましたが、
前回の後書きを読んで、やっと分かりました。

さて、神札書記。突然、銃を持った少女が現れて、
物語が、急展開を起こしましたね。
僕は、この冷静さがある、竜介に驚きました。

銃が出てきても、その場に立ち尽くすのみで済ませ、
神札が”召還”されても、冷静さを崩さず、その状況を飲み込む。

6/30 20:12:172202cfflaWz7oZhNA||464
この物語の舞台なる場所では、このような事件はよくあるのでしょうか。
それとも、竜介が凄いのか・・・どちらにせよ、僕だったら、
本物の銃を見たら、思わず竦んでしまうだろうし、銃撃戦が始まろうものなら、
その場に、ただ震えて倒れこんでしまうと思います。
更には、札から人が出てきた暁には、もう・・・倒れてしまうかもしれません。

歳があるにせよ、ないにせよ、
この場で冷静でいられるとは、相当の達人とみました(ナヌ
冷静なる主人公と、未知なる少女が繰り広げる、次回を楽しみにしております。

オギワラ6/30 22:32:232212cfBcsmysAsVME||989

こんばんわ^^お久しぶりです。

 竜介が冷静なのは進行上のつごうです。ご都合主義です。大きな反応を取られると、進行に支障があるので^^;冷静と言うよりは、あるものをそのまま受け入れる。という感じでしょうか?巻き込まれがた主人公らしく適応能力が高いんですねv
 次回は、竜介も持ち札を「召喚」で才能開花な予定です。う〜んご都合主義。次回もよろしくお願いします。

キーア7/1 11:1:412191cf/cZWdmfTKcw||587
おはようございます。
 銃を持つ泉・・・。何かこういうキャラ嫌いじゃないんですよ*´ェ`*ポッ
なんというか・・・カッコイイ女の子?みたいですよ〜

竜介もちょっとは気が強いですが、まだ少し怖いようですね(;´▽`A``
これから竜介と泉がどんどんと成長していく様子が
思い浮かんできますv

次回も楽しみにしています^^

オギワラ7/1 12:42:272212cfBcsmysAsVME||757
キーア
前回に引き続き、ありがとうございます^^

 泉もキーア様に好かれて喜んでると思います。竜介と泉の2人はどんどん成長していきます。そして、暗い裏設定から彼女を引き出すことが竜介にはできるのでしょうか?
 次回は泉が大活躍な予定ですので、次回もよろしくお願いします


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