8600 | 神札書記 | オギワラ | 7/8 19:1:50 | 2212cfBcsmysAsVME |
第一回http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-8556.html 第二回http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-8577.html 「では、あなたがいかに未熟な使い手であるかということを、思い知らせてあげましょう……やれ!黒手田彦神!」 「はっ!」 すっと前に出る、札神、真空仕掛け黒手田彦神 「真風行法を使いなさい」 「仰意」 黒手田彦神の周りに風が渦を巻いたかと思うと、黒手田彦神の姿はそこから消えていた。 |
オギワラ | 7/8 19:6:47 | 2212cfBcsmysAsVME||917 | ||
「気を付けて、大屋津姫神!」 泉が叫ぶ。 「そいつはきっと、どこかにいるはずよ」 「わかっています」 頷く大屋津姫神 「こやつの速さは、天札神と同等だとも。しかし、速いだけでそれ以外には大した武器もありません」 「それは、どうですかね……あまり私の黒手田彦神を見くびらないほうがいいですよ」 「くらえ!」 黒手田彦神が叫び、大屋津姫神の後ろから短刀を突き刺す。 それを剣で防ぐ、大屋津姫神。 そして、剣を巧みにかえし黒手田彦神の右肩に一太刀を与える。 「ぐおっ!」 再び、高速移動を開始する黒手田彦神。 |
オギワラ | 7/8 19:9:31 | 2212cfBcsmysAsVME||541 | ||
「よくやった大屋津姫神!その調子だよ!」 「ふ―――」 黒服が嗤う。 「愚かですね……」 その瞬間――― 大屋津姫神の腕に切り傷ができたのを、竜介は見た。 「え……」 「大屋津姫神!」 泉の絶叫。 「遅い……」 幾つもの切り傷が、大屋津姫神の全身に浮かび上がる。 「ちっ!」 舌打ちしながら、剣を振るが、それは何もとらえなかった。 「勝負、ありましたか」 と、勝ち誇る黒服。 |
オギワラ | 7/8 19:12:23 | 2212cfBcsmysAsVME||469 | ||
「動けば動くだけ、傷が増えますよ」 「なんの、これしき……」 唇を噛む大屋津姫神だが、早くもその額には玉の汗。そして、その呼吸は、見る間に荒くなる。 「真空の渦を、舐めないことですね」 黒服は言った。 「あなたの周りには、真空が渦巻いています。少しでも動けば、自分で自分を傷付けることになります。」 「ぐっ……」 耐え切れず、片膝を突く大屋津姫神。 「悪く思うな」 黒手田彦神は無表情に、間合いを詰めた。 「お互い札神同士、恨みは無いが主人の命には逆らえぬ。それに、人札の俺が地札のおまえに勝つには、一瞬の隙を突くしかないのだ。」 |
オギワラ | 7/8 19:15:30 | 2212cfBcsmysAsVME||316 | ||
いまや、防戦一方どころか防戦もままならない大屋津姫神。その背中に真空の刃が襲いかかる。 「ぐあぁっ……」 「大屋津姫神!」 泉が叫ぶ。 「立って」 「無駄です」 と薄笑いの黒服。 「勝負、ありましたか……」 一撃ごとに、大屋津姫神は苦悶に表情を歪め、その悲鳴はか細くなる。 「それ以上我慢しても、苦しめるだけです。」 黒服は、勝ち誇る。 「諦めて降参しなさい」 「降参なんかしない」 |
オギワラ | 7/8 19:20:58 | 2212cfBcsmysAsVME||324 | ||
「そうですか……」 ほくそえむ黒服。 「では、あなたの大事な大屋津姫神は再生不能なダメージを負って、廃札になるだけのことです。私はどっちでもいいが、勿体ない……。おとなしく負けを認めて大屋津姫神を私にくれるなら、命は保証しましょう」 「信用できないよ。あなた達は約束を守ったことはないから」 「そうですか。なら好きにしなさい。正直、今回だけは約束してもいいと思っていたのですがね。」 その間にも黒手田彦神の真空の刃は、間断なく振り下ろされる。 「そろそろ、終わらせますか」 |
オギワラ | 7/8 19:22:13 | 2212cfBcsmysAsVME||201 | ||
黒服が叫んだ 「黒手田彦神、千刃風牙を使いなさい」 「はっ!」 無表情に頷く黒手田彦神。それだけに不気味だ 「これを、喰らえば、いかに地札の大屋津姫神といえども。それに、かわすだけの体力も既にないでしょう……」 「くっ」 泉が銃を構え、黒手田彦神に向けて発砲した。 が、弾丸は黒手田彦神の手前数センチで止まり、ことごとく地面の上に落ちる。 「神札に人間の武器は通用しない。そんなことは、あなたがいちばんよく知っているはず……」 「わかってる……そんなこと、わかってるよ……」 泣いていた。 「泉……」 その真摯な横顔に言葉を失う竜介。 |
オギワラ | 7/8 19:24:25 | 2212cfBcsmysAsVME||890 | ||
「小賢しい。札神同士の神聖な闘いに手を出すな!人間風情が」 「きゃっ!」 「泉!」 叫ぶ竜介。 泉の手から拳銃が弾かれる。同時に彼女の体は数メートル飛ばされ、地面に背中を打ちつけた。 「泉……」 「安心しろ。手心は加えたからな、死にはしない」 「くっ……」 もはや、打つ手なしの竜介。 自分のポケットを弄ってみた。 その中に神札が入っている。 このド派手な争奪戦の発端となったあの札が―――― |
オギワラ | 7/8 19:25:30 | 2212cfBcsmysAsVME||484 | ||
「この札……わざわざ欲しがるほどの札なら!」 躊躇なく竜介は神札を掲げた 「それを渡しなさい」 銃を向ける黒服 「あなたが持っていても、使いこなせません。危険すぎる玩具です」 「おまえらが持ってた方が、よっぽど危険だ!」 すっと息をためる竜介。 「召喚!!」 その瞬間、竜介は札の温度が、すっと上がったように感じた。 |
オギワラ | 7/8 20:14:42 | 2212cfBcsmysAsVME||793 | ||
〜後書き、もしくは言い訳〜 今回、大屋津姫神が圧倒されてます。その理由として、裏設定の属性があります。 大屋津姫は土属性、それに比べて黒手田彦は風属性。属性を考えて戦いましょう。 次回で遂に持ち札を召喚した竜介が主人公になります^^今までの主人公は泉でしたから(オイ 読んでくださって有難う御座いました(@゚ー゚@)ノ |
崚 | 7/8 22:22:55 | 1252cfWX5BgGkE/2Q||634 | ||
さっき、途中だったんですが、祭りいったあとはすでにあとがきが。 なるほど、やぱ属性関係あるんですね〜 なんかこの先が盛り上がりそうな感じですw |
一 | 7/9 12:31:23 | 2202cfflaWz7oZhNA||553 | ||
こんにちわ。 大屋津姫神、ボロボロになってしまいましたね。 黒手田彦神強し・・・・ 更に、泉も、動けなくなってしまいました・・・ ここで、竜介が、思い切って札を取り出して、 ”召還”したようですが、 一体、どんなキャラクターが出てくるのでしょう。 黒服も、”危険”と、言っています。 やはり、超強力な奴なのでしょうか・・・ 次回も楽しみにしています。 |
オギワラ | 7/9 19:42:31 | 2212cfBcsmysAsVME||751 | ||
崚様、今回も読んでくださってありがとうございます。 やっぱり属性はあるのです^^ そして、次回はついに主人公が登場ですから盛り上がると思いますよ〜。 次回もよろしくお願いします。 |
オギワラ | 7/9 19:48:38 | 2212cfBcsmysAsVME||988 | ||
一様、こんばんわ〜。今回も読んでくださったのですね^^ 黒手田彦神は強いです。格上の大屋津姫神を相手に一太刀しか受けてませんから。それは、黒服と泉の使い手としての差というのもあるのです。 そんな使い手と次回はド素人の竜介が戦うので、既に結果は見えてる感じですが、セオリーどうり、互角の勝負を展開します^^; 次回もよろしくお願いします。 |
キーア | 7/9 21:6:47 | 2191cf/cZWdmfTKcw||11 | ||
こんばんは♪ 大屋津姫神、大丈夫っすか・・・と、思いながらも読んでましたv ちょっと酷いですね〜・・・ 泉までふっとばされては・・ますます黒服の男達を殴りたい気分ですよ(ぇ 竜介の出番がようやくキタ―――(゜∀゜)―――(ぁ)と、思いきや 途中で終わっちゃいましたね(;´▽`A`` 次回の竜介の主役っぷりを見てみたいものです |
オギワラ | 7/11 18:48:12 | 2212cfBcsmysAsVME||306 | ||
キーア様、こんばんわ〜。毎回ありがとうございます 自分でも、結構、酷いな〜と思いますた。まぁ、黒服は悪役ですから大目に見てやってください(ナヌ いいところで終わらせますよwそして次回に引っ張ります。 次回の竜介の主役っぷりをぜひ、見てくださいませ^^ |
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