8629 | ・敵国の計画書・第十三話−魔王− | 一 | 7/14 0:41:6 | 2202cfflaWz7oZhNA |
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一 | 7/14 0:42:18 | 2202cfflaWz7oZhNA||191 | ||
『誰だ・・・とは言うまいよ。』 部屋は円形に作られていた。 壁は全て本棚らしいが、今は全ての本が下へ落とされている。 その真ん中に、一つの盾があった。 宙に浮いている。 そのすぐ斜め前、斜め後ろに、二本ずつ、計四本、剣が刺さっている。 『私の部屋が・・・』 ルグウンが嘆きの声を上げる。 盾がクックッと笑いながら話しかけてきた。 『あぁ貴様の部屋だ。ここの国の元帥にして、 私を作り上げた・・・父上とでもお呼びしようか?』 |
一 | 7/14 0:42:52 | 2202cfflaWz7oZhNA||226 | ||
ルグウンはキッと敵を睨み叫んだ。 『私は貴様の父親ではない!!』 盾がようやく、此方を向いた。 年齢は分からないが、盾の真ん中に顔がついている。 髪はなく、目が大きい。顔は灰色だ。 『だろうな。私も貴様などを父親に仕立て上げるつもりはない。』 大佐がいきなり銃を構えた。 『いきなりだが、貴様が魔物の大将だろ?』 盾は剣を脚代わりにしているらしく、剣を使って歩いてきた。 |
一 | 7/14 0:43:51 | 2202cfflaWz7oZhNA||507 | ||
『いかにも。こんなナリだが、私が魔物の王だ。名はナムン。どうぞよろしく。』 盾のナムンが上手くお辞儀をしてきた。 大佐はニヤリと笑うと、大佐もお辞儀をした。 『私はレドウェン。階級は大佐だ。だが、よろしく等と言う事もあるまい!!』 大佐はそう叫ぶと、いきなりマシンガンをぶっ放した。 ナムンと名乗った盾は、目を顰めて、大佐を見る。 そして、何かを言おうとしたが、マシンガンの音で、掻き消された。 更に、下の本に当たって紙が中に舞う−・・・ ”ババババババ!!” ついに、吹雪のようになってしまった。 |
一 | 7/14 0:44:19 | 2202cfflaWz7oZhNA||828 | ||
そこで、ようやく大佐が銃を止めた。 『素晴らしい!流石大佐だけあるな。しかし、そんなのでは、私を殺せないぞ!!』 すると、いきなり目の前に、六芒星が浮かび上がった。 と思ったら、中から龍の頭が二、三本出てきた!! ”グゥァァァァァ!!” 『うお!?』 オレは思わず叫んでしまった。 だが、すぐに状況を把握して、思いっきり横に跳んだ。 |
一 | 7/14 0:45:26 | 2202cfflaWz7oZhNA||621 | ||
間一髪で避けられたようだ。 龍の首は、扉を喰いちぎって戻っていった。 今の攻撃は、どうやら皆避けられたようだ。 オレはフラフラしながら起き上がると、いきなり銃声が響いてきた。 どうやら、再び戦いが始まってしまったようだ。 『なぜ死なない!!』 大佐はナムンの攻撃を避けながら、マシンガンを放っている。 |
一 | 7/14 0:45:59 | 2202cfflaWz7oZhNA||280 | ||
他の兵たちも、皆攻撃を始めている。 オレも急いで、マシンガンを取り出して、放った。 ナムンは、色んな所から六芒星を浮き上がらせ、龍を出している。 が、離れた所からは出せないらしい。 だから、背後からいきなり食われる心配も無い。 『はははは!!ぬるいわ!!』 ナムンは笑いながら、一度に七、八個の六芒星を出している。 だが、一つの六芒星につき、一匹の龍になった。 少しは楽に・・・なっていない。 |
一 | 7/14 0:46:28 | 2202cfflaWz7oZhNA||410 | ||
『どうやら、あの魔王・・・マシンガンでは死なないようだな・・・』 いつの間にか、ラシャンが横で話していた。 オレは撃ちながら頷いた。 『此処を爆発させたらどうかな。』 今度はオレが話しかけ、提案した。 『は!?』 『オレ達の本部だって、爆破させようと思えばできた。』 オレがそう言うと、ラシャンが少しイライラした様子で言葉を返してきた。 『そんな事はわかる! この本部のコアの部分を壊せば良い。けど、それで何になる!?』 |
一 | 7/14 0:47:27 | 2202cfflaWz7oZhNA||171 | ||
答えようとしたが、そこで龍が現れ会話が中断した。 龍が別のところへ移動したので、オレはラシャンに思いっきり叫んだ。 『伝説の怪物ヒュドラには、九本の首がある! だが、その中に一本・・・不死身の首がある!』 ラシャンは、それがどうした!とイライラしながら言い返してきた。 『その怪物ヒュドラと戦ったのは、英雄ヘラクレスだ。 だが、英雄だろうと、不死身の首は殺せない・・・』 |
一 | 7/14 0:47:42 | 2202cfflaWz7oZhNA||26 | ||
ラシャンはため息をついて、ついにオレの話を無視し始めた。 『だが、ヘラクレスは見事にヒュドラを戦闘不能にしたんだ! どうやったか分かるか?』 オレの問いを無視して、無駄な話はやめろ!と叫んできた。 が、ふと、目つきが変わった。オレの作戦が分かったのだ。 |
一 | 7/14 0:48:3 | 2202cfflaWz7oZhNA||909 | ||
『・・・動けなくしたのか・・・?』 ラシャンの言葉に、オレは大きく頷いた。 それを見て、ラシャンもニヤリと笑う。 『面白くなってきたぜ!!』 ラシャンは大佐の位置を確認すると、猛スピードで走り始めた。 オレもルデューを見つけ、猛スピードで向かう。 『面白い方法が見つかった!!』 オレが思いっきり叫ぶと、ルデューが目を顰めてくる。 |
一 | 7/14 0:48:31 | 2202cfflaWz7oZhNA||548 | ||
避けて伝えて、避けて伝えて・・・ オレの作戦が、ようやく皆に伝わった。 そして、全体の作戦が決まった。 まず、ルグウンの兵士を再び五、六人ここに残らせ、 オレ達は抜け出し、コアの部分へ向かう・・・ 『良いのか・・・?』 オレは兵士の一人に尋ねた。 ここで断られても困るが、やはり死にたくないというのが現状だろう。 |
一 | 7/14 0:49:12 | 2202cfflaWz7oZhNA||559 | ||
すると、兵士は軽く微笑んだ。 オレは思わず目を疑った。 『構いません。元はと言えば、我々のせいでこうなったのですから・・・』 敵国を悪く思いすぎていたのかもしれない・・・ 敵国は確かにオレ達の国を滅ぼした。 けど、それは一部の人間の思いで、決して全員が賛成したわけじゃ・・・ 『分かった・・・ありがとう。』 オレは敬礼をした。他の皆もみんな敬礼をする。 だが、やはり大佐だけはしなかった・・・ あまり長く話してはいられない。オレの思いを見抜いたかのように、 前から龍が襲ってきた。 |
一 | 7/14 0:49:46 | 2202cfflaWz7oZhNA||363 | ||
それを合図に、皆が一斉に動き始めた。 それを見て、ナムンが驚く。 きっと、気が狂ったとでも思っているのだろう。 しかし、違う! オレは思いっきり扉を蹴飛ばした。 其処から、一斉に皆飛び出す。 敵国の兵士を、五人置いて−・・・・ 第十四話へ続く・・・・ |
一 | 7/14 0:52:43 | 2202cfflaWz7oZhNA||678 | ||
こんばんわ 今回は眠いので簡潔に。 ついに魔王が姿をあらわしました。 しかし、皆さんの想像とは、随分掛け離れた姿だったかな、と思います。 でも、普通に、マントをつけた魔王が出てきて、衝撃的か、面白いか、 と、考えると、そうでもなくなってくるのですよね。 さて、次回は、いつかの魔物が登場します。 是非、次回も見てくださいね。 又、第十三話を読んで頂けた方は、是非、感想を残していってください。 |
グー者 | 7/14 22:57:4 | 5887cftvAKj0zR6W.||820 | ||
こんばんはw読ませていただきましたw 魔王・・・確かに魔王っぽくないですね^^; でも、余裕がある所は流石に魔王の風格という物が漂っていますねw マシンガンが効かないなんて・・・一体どうやって倒せば良いのか・・・ そういえばギリシャ神話ヘラクレスってどういう話だったけ?(ぁ では、次回も頑張ってください |
オギワラ | 7/15 0:11:12 | 2212cfBcsmysAsVME||495 | ||
こんばんは^^ 魔王とか言って盾が出て来た時はビビリましたorz 盾だけに防御補正も高そうな感じがします。ん〜手強そう。 敵国の兵士は、なんでこんなに献身精神が高いのでしょうか……世界の命運をパルダ達に託して、自らは龍の前へ。 コアに向ったパルダ達はなにをするのでしょうか?ギリシャ神話に疎い自分には分かりませんが、次回を楽しみにさせて頂きます。 |
武 | 7/15 10:39:28 | 2211cfO7V.H.AQ8qM||337 | ||
こんにちは♪ 魔王の姿に唖然としました^^ 六芒星を使えて龍まで出せるとは 恐るべし魔王、流石です^^ そして、残ったルグウンの兵士達の身が心配です…。 それでは、次回も楽しみに待っています^^ |
一 | 7/15 14:9:41 | 2202cfflaWz7oZhNA||634 | ||
グー者様 こんにちわ。 実際には、魔王、とは人間の呼び名なのですよね。 (命名は大佐) なので、やっぱどんな姿でも・・・アレですよね(ナニ しかし、どんな姿でも、魔物の頂点に立つ魔物は、 強い性格でなければいけませんからね。 どうやって倒すか・・・もとい殺g(ry というのは、自分自身、とても悩みました。 そして、その苦悩の末に、一つ方法が思いついたのです! その方法は、後々明かされるでしょう(ナニ ちなみに、僕もギリシャ神話は知りません(ぇ では、次回も見てくださいね。 |
一 | 7/15 14:15:42 | 2202cfflaWz7oZhNA||152 | ||
オギワラ様 こんにちわ。 防御が高い!・・・その手があったか(ボソ(ぁ まぁ・・・それなりに頑張ってくれるでしょう(ナニ とりあえず、手強いことは、間違いありません。 敵国の兵は、自らの国が滅んだことで、その絶望感を味わいました。 更に、ブルーヴィンにも、同じ被害を齎しました。 ですから、その責任感故に、魔王撃破の為に、自らの命をも捧げようとしている・・ のだと思います。 コアに向かったのは、ナムンを動かなくさせる為・・・ とラシャンが言っていますね。 つまり、此処を破壊し、ナムンを埋めちゃおう!っていう作戦なわけです。 では、次回も見てくださいね。 |
一 | 7/15 14:25:33 | 2202cfflaWz7oZhNA||396 | ||
武様 こんにちわ。 まぁ、やっぱり盾ですからね・・・ とはいっても、僕、この盾の魔物、結構好きなんです(ナニ この話は、できるだけ現実感、リアリティを出そう! と決めていたのですが、残念。六芒星で、打ち消されましたね。 (では、魔物は現実的なのか、というツッコミは、置いといて) とは言っても、物語を面白くさせる為に、入れたので、後悔はしていませんが。 ルグウンの兵士達。恐らく、待つものは死でしょう。 うまく逃げられても、本部破壊時に、生きて出られるとは思えません。 しかし、その死が、為になるものだと、よいですね・・・ では、次回も見てくださいね。 |
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