8651 | ・敵国の計画書・第十四話−敬礼− | 一 | 7/18 19:45:57 | 2202cfflaWz7oZhNA |
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一 | 7/18 19:46:23 | 2202cfflaWz7oZhNA||341 | ||
『ふん。バカな魔物だ。人間をナメおって。』 大佐がククッと笑いながら呟いた。 全く持ってそうだ。 ほとんど魔物の兵が置かれていない。 偶に居ても、突っ走ってけば気づかれずにすむ。 更に、元帥が居る為、迷う事も無い。 |
一 | 7/18 19:46:35 | 2202cfflaWz7oZhNA||997 | ||
『まさか、我が手で我が国を破壊する事になるとはな・・・』 ルグウンの言葉に、しみじみ同情する。 敵国の魔物開発者は、何を考えていたのだろうか。 恐らく勝つ事のみを考えていたのだろう。 だからこそ、自らの身を滅ぼす事になったのだ。 もっと平和的に解決していれば・・・ |
一 | 7/18 19:47:1 | 2202cfflaWz7oZhNA||11 | ||
と考えていたら、どうやらコアの部分についたらしい。 『この機械を破壊すれば、この本部は崩れる。』 ルグウンが目の前の機械をコンコンと叩きながら、説明してくれた。 それを聞くと、皆ゆっくり頷く。 『では頼む・・・』 それだけ言うと、ルグウンは奥へ進んでいった。 しかし、奥へ進んでいって何がある? 『ちょっと待てルグウン!何をするつもり・・・』 オレが引きとめようと、声を上げると、大佐が静かに声をかけてきた。 『奴はこの国の元帥だ。』 |
一 | 7/18 19:47:50 | 2202cfflaWz7oZhNA||526 | ||
この国と共に滅ぶと言う事か・・? 『大佐!そんなのは理由になっていません!たとえ滅びようとも、 新たに作り直せば・・・・』 『無理だ。国を作り直すなんて、無理に決まってる。』 大佐に代わって、ルデューがため息混じりに言ってきた。 『でも、死んだら全て終わりだぞ!?』 オレが叫ぶと、奥から、フラリフラリとルグウンが出てきた。 『どうせ、私などすぐに死ぬ運命さ。 殆どの人間は私を殺そうとしている・・・もう駄目だ。』 確かに・・・此処の同盟国も、きっと魔物に攻撃されている。恨まないわけがない。 しかし・・・ |
一 | 7/18 19:49:37 | 2202cfflaWz7oZhNA||312 | ||
『ああ。そうだ。きっと皆恨んでいる。いや絶対と言ってもいい。』 ルグウンがオレの言葉を聞いて、目が虚ろになるのが分かった。 『だがな!お前は恨まれる存在ではない! お前は魔物開発に反対した。そうだろ!?』 敵兵と大佐達の視線が、一斉に此方へ向けられている。しかし、気にせず話した。 |
一 | 7/18 19:49:47 | 2202cfflaWz7oZhNA||796 | ||
『なら、分かって貰えるはずだ。 仮に分かって貰えなかったとしても、オレは協力する。』 今の言葉に偽りは無い。少し間を空けて、ルグウンが、オレを見てくる。 大佐達も驚きの目で見てきた。 『何故・・・そんな事を・・・』 ルグウンが震えた声を出しながら聞いてきた。 怒っているのだろうか。自分に情けをかけられた事を・・? |
一 | 7/18 19:50:12 | 2202cfflaWz7oZhNA||325 | ||
『無実の人間を殺すわけにはいかない。』 オレは思ったとおりの事を言った。 ルグウンの目から、涙が流れた。 本当に少ない涙が。 『だから、出てこいよ。』 オレは微笑みながら言った。 ルグウンも微笑み返し、此方歩いてきた。 と、その時−・・・! |
一 | 7/18 19:50:57 | 2202cfflaWz7oZhNA||381 | ||
『おぉ。おぉ。これはこれは、大佐殿ではありませんか。』 ルグウンの居る所の更に奥から、聞き覚えのある声が響いた。 『貴様・・・!!』 ラシャンが驚きながら呟く。 大佐も相当驚いているようだ。 『キキキキ。どうやら、忘れられてはいなかったようで。』 やっと姿が確認できた。 ボロボロのフード付のコートに耳障りな声。そして不気味な笑み・・・ |
一 | 7/18 19:51:39 | 2202cfflaWz7oZhNA||379 | ||
ブルーヴィンでの戦争の時の魔物だ! 『あの時の屈辱。忘れませんよ。しかし、私も強くなった。もう負けません!!』 一気に魔物が突っこんできた。 それに続き、更に魔物がドッと流れ込んできた。 『ちっ・・・撃てー!!』 大佐が思いっきり叫ぶ。 それと同時に、あの魔物が大佐に斬りかかってきた。 大佐もマシンガンを構えて、真ん前から魔物を撃ちぬく−・・・ ”ダダダダダダ!!” それを合図に、皆撃ち出した。 魔物がドンドン倒れていく。 |
一 | 7/18 19:52:13 | 2202cfflaWz7oZhNA||987 | ||
『応戦だ!我が国の兵隊達よ! 我が国で生まれし悪魔を、あの世へ葬れ!発砲用意!!』 元帥の叫び声が聞こえる。 そういえば、敵国の武器は世界の中でも、結構強いほう・・・ ”ドンドンドンドン!!” 滅茶苦茶な爆発音が、響く。すると、目の前の魔物が一気に倒れている・・・ 確かに強い。 |
一 | 7/18 19:52:43 | 2202cfflaWz7oZhNA||140 | ||
だが、敵はドンドン出てくる。 このままだと、コアが破壊できない! 『マズい・・弾が・・・』 ラシャンが悔しそうに呟く。 こうなると、勿論オレの銃も危ない。 オレは、大佐に思いっきり叫ぶ。 『何とかしな・・・』 だが、途中で、声に遮られた。そうレシイの声に。 |
一 | 7/18 19:53:2 | 2202cfflaWz7oZhNA||123 | ||
『・・・オレが突撃します。その隙に、手榴弾でも爆弾でも投げてください!』 オレはすかさず止めに入った。 『待て!死ぬ気か!?』 すると、この言葉を聞いて、レシイが微笑んだ。 『この腕・・・使いモンにならん。段々、感覚がなくなって来てる。』 |
一 | 7/18 19:53:22 | 2202cfflaWz7oZhNA||39 | ||
バカな・・・ 確かに短い付き合いだったが、オレの数少ない友だ・・・ 亡くすわけには・・・ 『止められるのか?』 大佐がボソリと呟く。 大佐は何を考えているんだ!殺す気か!? 『大佐!!!』 オレは思わず叫んだ。 が、二人は、会話を進めていく・・ 『多分・・・』 『・・・分かった。行って来い。』 オレは大佐に殴りかかった。が、言うまでも無くかわされた。 |
一 | 7/18 19:53:47 | 2202cfflaWz7oZhNA||550 | ||
『何だ。何か問題でもあったか?』 大佐がオレを睨みながら言ってきた。 多分普通だったらは震え上がる所だろう。 しかし、今は人の命がかかっているのだ!! 『お前!レシイを殺す気か!?』 『本人の意思だ。』 冷たく言い放つ。 『お前・・・』 オレが言い返そうとした時には、もうレシイが突撃していた。 |
一 | 7/18 19:54:38 | 2202cfflaWz7oZhNA||695 | ||
『おい!・・・っ!』 オレは止めることも出来ず、レシイの周りの敵を撃ち援護した。 が、絶対こんなのでは無理だ・・・ 止めるどころか、無駄死にだ・・・ と、その時、向こうからバズーカが投げられてきた。 ”ドスン” 音を立てて、オレの少し向こうに落る。 『な・・・』 オレが投げられてきた方を見ると、ルグウンが立っていた。 『彼だけでは、止められん。我々も突撃する。』 これには流石の大佐も驚いたようだ。 |
一 | 7/18 19:55:29 | 2202cfflaWz7oZhNA||459 | ||
『何故だ。』 大佐が目を顰めながら、静かに問う。 『やはり、私の墓場はここだけだ。』 それだけ言うと、マシンガンを片手に、剣を抜いた。 それと同時に、ルグウンの後ろの兵たちも、一斉に剣を抜く。 『大佐殿・・・ありがとう。そして済まなかった・・・』 そういうとルグウンが敬礼してきた。 大佐は戸惑っている様子で、ルグウンを見た。 『あぁ。・・・やはりお前には、まだ軍人の魂がある。』 そう言うと、手を額に持っていき、敬礼をした。 ルグウンはククッと笑うと、大声を出して、敵へ突っこんだ。 第十五話へ続く・・・・ |
一 | 7/18 20:3:36 | 2202cfflaWz7oZhNA||698 | ||
更新が結構早いですね、最近。 今回では、戦友レシイが突撃していきました。 しかし、その行動に、バルダは大激怒し、大佐に物凄く言っています。 けれど、彼の勇姿に誘われてか、ルグウン達もレシイの手助けへと突撃しました。 その行動は、見事な軍人、 国を守って散っていくという、本来の軍人の行動でした。(と思う。) 大佐も、最後には、敬礼でルグウンに、別れを告げました。 実際、もうちょっとルグウンには活躍してほしかった、と思う事が度々ありますが、 これまた、無理な話ですね。 では、次回も見てくださいね。 又、十四話を読んで頂けた方は、是非、感想を残していってください。 |
オギワラ | 7/18 22:56:36 | 2212cfBcsmysAsVME||986 | ||
こんばんわ レシイとルグウン。逝っちゃいました(ρ_;) パルダが甘いだろ〜と感じてしまいました。 正しいけど、甘い!この甘さがいつか、命取りになる気がしてなりません(ノ_-;) 自分も、ルグウンにもっと活躍して欲しかったです。 国を守るって、国は既になくなってるのに。しかし、国軍の誇りってもんがやっぱしあったんですかね。 次回も、楽しみにさせていただきますわ(≧ω≦)b |
武 | 7/18 23:22:14 | 2211cfO7V.H.AQ8qM||754 | ||
こんばんは^^ レシイとルグウン・敵国の兵士達の行動に少し戸惑いました; バルダは応戦していますが…。 逆にレシイにあたりそうで怖かったです(汗) ブルーヴィンでの戦争の時の魔物の再登場に、 ルグウンの短かった活躍、レシイの特攻(?)と 今回は色々あって内容が濃かったです! それでは次回も欠かさず見たいです^^ |
一 | 7/18 23:25:56 | 2202cfflaWz7oZhNA||925 | ||
こんばんわ。 ルグウン・レシイ。 散りましたね。 バルダは、完全に、戦場での行動等は、頭では理解はしているんですが、 まだ、心が納得していないのですね。 あんまり、軍歴、長くないんで、仕方ないと言ってしまえば、それまでですが。 ルグウンさん。もう少し話を長引かせれば、やれたかもしれません。 大佐と背中を合わせて戦って−という具合に。 でも、めn(ryもとい、敵国編だけ長引かせても、アレですし。 国はもうない・・・それもそうですね。 けれど、これ以上国を、魔物の野望で染めたくない、という考えでは、 守りぬいたのではないのでしょうか。(言い訳 では、次回も見てくださいね。 |
一 | 7/18 23:31:57 | 2202cfflaWz7oZhNA||883 | ||
武様 こんばんわ。 僕も多少、戸惑いました(ぇ でも、ルグウンには、ルグウンの思いがある。 兵士には、兵士の思いがある。 レシイにも、又、思いがあります。 という事から、考えると、無茶ではなかったな、と思えるような気がします(ナニ ちなみに、バルダが当たるのは、大体が大佐です。 今回は、無理矢理、色々なのを突っ込みましたからね。 正確には、それぞれの持ち場を、削っちゃったんですよね・・・orz だから、沢山ありそうな気がして、実は少ない。 大きな紙袋に包まれた、十円チョコのような感じです。 では、次回も見てくださいね。 |
グー者 | 7/19 16:10:20 | 2102cfhIPg88gdoP2||41 | ||
今日はw昨日の内に読もうと思いましたが、自分の書いたら寝てしまいました^^; レシイとルグウン・・・逝ってしまいましたね。 まさに、軍人の死に様という感じがしました。特に、ルグウンの敬礼からの突撃が印象的でした。オラもあんな死に様で死にてえ(ぇ 次回も頑張ってください^^ 追伸:お中元届いたでしょうか?(ぁ |
一 | 7/19 22:44:11 | 2202cfflaWz7oZhNA||291 | ||
こんばんわ。 お中元、頂いたと思います。どの大きさのものでしょうか。 お返しもしたいと思いますので。 ルグウン、レシイ、共に敵の中へと消えていきました。 二人とも、短い話の中で、見事に散っていきましたが、 かなり、無茶があったかな、と思っています。 実際、レシイの死は、今後矛盾が生じてきますし・・・ まぁ、その時はお許しください。 けれど、その散り方は、グー者様の仰るとおり、華々しい最後でした。 僕も、小説書いてて、思っちゃったりします。自分はどうやって死ぬのだろう・と。 まぁ、僕たちは、死に方なんて暗いものより、今の生き様を大切に・・・ では、次回も見てくださいね。 |
グー者 | 7/20 23:5:14 | 2199cf7Lk4HA5WfPU||939 | ||
再び登場w青くてデカイヤツを贈らせていただきましたw |
キーア | 7/21 12:54:4 | 2191cf/cZWdmfTKcw||2 | ||
こんにちは。 前回は感想をかけずにすいませんでした(*- -)(*_ _)ペコリ やはり戦争と言うものは、銃がほとんどのようですね(;´▽`A`` そしてルグウンの敬礼する姿を思い浮かべると、 戦争と言う感じがまさに伝わってくるようです・・・。 誰一人軍人達には死んでほしくないというのが本音ですが、 それはやはり無理なのですね・・。 次回も楽しみにしております |
一 | 7/22 14:2:3 | 2202cfflaWz7oZhNA||336 | ||
こんにちわ。 はい。僕的には、剣とかも出させたいのですが、 中々いい手がなくて困っています。 ルグウンは、最終的に元のルグウンに戻れたのですよ。 戦争で沢山の栄光を収め、沢山の部下から信頼される、 元帥・ルグウンに。 だからこそ、突撃、という最終手段を使い、大佐達を救った・・・ という、また複雑な話ですが、 此処から、伝えたいことを見つけて頂けたなら、うれしい限りです。 戦争では誰かが、必ず死ぬ。 だからこそ、悲しい出来事なのですね。 では、次回も見てくださいね。 |
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