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8691神札書記オギワラ7/23 17:46:152212cfBcsmysAsVME
本編(第一部) 1〜4話http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-8622.html

神札書記・短編集
ミッション01:http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-8669.html

ミッション:02
オセロ・ゲーム

オギワラ7/23 17:47:212212cfBcsmysAsVME||854
 、
 1人の男が夜の町を歩いている。
 男の身長は、180程度。黒いポロシャツに身を包んでいる。
 鼻を突く、冷たい夜の匂い。街はコンクリとアスファルトで構成されていたが、街を取り囲むように緑が存在しているため、空気は済んでいる。
 無機質な光を落としている街灯と、無駄に明るい自動販売機の照明。
 男は公園の前で立ち止まった。
 「この公園ですか……」
 男は、少し躊躇いながらも公園に足を踏み入れる。
 ブーツが土を踏みしめる音が、公園に響く。他に音が聞こえないせいか、ブーツの音がやけに大きく聞こえる。。

オギワラ7/23 17:48:162212cfBcsmysAsVME||944
 「久しぶりですね……先生」
 男が見つめる先には、白い髪を短く刈り込み、白いポロシャツを着た老紳士が立っていた。
 「黒木か……何ヶ月ぶりだ」
 「3ヶ月ぶりです。白瀬先生」
 白瀬は頷き、黒木に向き直る。
 「それで、俺に何の用だ?」
 「社長を裏切ったのは、本当ですか?」
 白瀬は肩をすくめ言った。
 「本当だ。だから、俺もお前もここにいる」
 「何故!っ……」
 黒木は心の中で、村上から知らせられたその言葉を嘘だと思っていた。
 しかし、今、白瀬は神札を掲げている。

オギワラ7/23 17:50:442212cfBcsmysAsVME||512
 「俺を追って来たのだろう?久しぶりに稽古をつけてやる!!」
 「先生、悪い冗談はよして下さい!」
 思わず、黒木が怒鳴る。
 しかし、白瀬は嬉々と言葉を続けた。
 「召喚」
 眩い閃光と、一瞬の白い煙。
 そこには、牛ほどもある白い狼がいた。
 「狼地札 白名御犬方神(しろなのおいぬかたのかみ)召喚に応じ、推参」
 召喚された、白狼の姿をした札神、白名御犬方神は一歩づつ、ゆっくりとした足取りで、黒木との距離を詰める。
 「黒木、お前も札神を召喚したらどうだ」
 「くっ……」

オギワラ7/23 17:52:532212cfBcsmysAsVME||531
 黒木が何年もペアを組んでいた札神は、つい先日バトルに負けて奪われたばかりである。
 新しい札神で、勝てるのだろうか?そんな疑問が浮かぶが、この状況では、召喚するしかない。
 黒木は、神札を掲げた。
 「召喚!」
 眩い閃光と、一瞬の白い煙。
 そこに立っていたのは、大きな鎌を手にした黒衣の男だった。
 「黒人札 黒鎌毘古神(クロカマヒコノカミ)召喚に応じ、参上」
 「頼みましたよ、黒鎌毘古神」
 「仰意」
 身の丈程もある大きな鎌を持った黒鎌毘古神は、白名御犬方神と対峙する。

オギワラ7/23 17:54:322212cfBcsmysAsVME||384
 「やっとやる気になったか。……いくぞ!白名御犬方。神威!」
 「はっ!!」
 白名御犬方神の姿が消える。
 「貴様に、神威が捉えられるか?」
 「無論です」
 黒鎌毘古神は、神威をまったく捉えられていない。
 しかし、黒木は口元に笑みを浮べ、今にも笑い出しそうだ。
 「先生、高速移動は私に通用しませんよ」
 「ほぉ……ならば、捉えてみろ!」
 「遠慮なく。黒鎌毘古神!黒妖旋を地面に向けてありったけ放ちなさい!!」
 「しかし……仰意!黒妖旋!!」
 大鎌が黒く発光し、刃の部分から黒い衝撃波が地面に向かって無数に放たれる。
 辺りには、土埃が舞う。

オギワラ7/23 17:55:442212cfBcsmysAsVME||518
 「何をしている。気でも違ったか」
 「わたしは、まともですよ。それより、自分の心配をしたらどうですか?」
 公園の地面には、無数の穴があいている。
 いつのまにか、白名御犬方神は高速移動を止め、ブランコの近くに立っていた。
 「そういうことか……」
 「そう、このような荒れた地面では高速移動など不可能。神威を封じればこちらのものです!」
 白瀬が苦虫を噛み潰したような顔をする。
 黒木は、勢い良く指示をとばした。
 「これで終わりです。黒鎌毘古神!魂狩妖刃!!」
 「仰意!!」
 黒鎌毘古神が、大鎌を振り上げる。

オギワラ7/23 17:56:322212cfBcsmysAsVME||966
 しかし、白瀬は嘲るような嗤いを浮べていた。
 「正面から来るか!白名御犬方、白牙千連撃。迎え撃て!!」
 「はっ!!」
 白名御犬方神が大きく跳躍した。
 黒鎌毘古神の闇と同化する大鎌と、白名御犬方神の白く輝く牙が衝突する。
 激しい閃光――
 そして、白名御犬方神が吹き飛ばされた。
 「……先生、手加減をしました?」
 「ばれていたか……」
 「えぇ、裏切ったと言うのも狂言なのでしょう」
 黒木が言うと、白瀬は笑った。

オギワラ7/23 17:57:242212cfBcsmysAsVME||39
 「ふっはっは。その通りだ。村上から頼まれてな」
 「迷惑な事ですね。まったく」
 「相変わらずだな、黒木。師匠に向ってその口の利き方は」
 黒木が神札を掲げて、黒鎌毘古神を神札に戻す。
 「人間、そんな簡単に変わりませんよ」
 「そうだな。そこでだ、俺の娘をおまえの下につけたい」
 黒木が絶句した。
 それは、黒木にとって考えうる限りの不幸だったからだ。

オギワラ7/23 17:57:482212cfBcsmysAsVME||597
 「冗談でしょう……」
 「いや。村上の了解も取ってある」
 「―――召喚」
 黒木は、さっき戻したばかりの黒鎌毘古神を召喚した。
 「なんの真似だ?」
 「先生、生憎ですが死んでもらいます。その事態だけは何としても阻止しなければ」
 「面白い、第二ラウンドといくか!」
 、
 、

オギワラ7/23 17:58:212212cfBcsmysAsVME||514
 ある昼下がり。
 黒木と、白瀬。そして、1人の少女がベンチに座っていた。
 「じゃぁ、2人で仲良くしろよ」
 そう言って手を振りながら去る白瀬。
 ベンチには、黒木と少女だけが残された。
 「なんで、私があんたとペアなの?」
 「そんなこと、先生に言ってくださいよ……あぁ……」
 頭を抱える黒木。

オギワラ7/23 17:58:502212cfBcsmysAsVME||839
 彼女の名前は白瀬命(しらせみこと)白瀬の孫である。
 幼くして、両親に先立たれ、白瀬に育てられた。
 よって性格は、かなり、ホント変わっている。
 そして、黒木のことを何故か激しく敵視しているのだ。
 「おじいちゃんの考える事は分からないわ」
 その言葉に黒木は心の中で、激しく同意した。
 黒木の苦労も知らず、7月の空は今日も雲ひとつない。

オギワラ7/23 19:9:402212cfBcsmysAsVME||842
〜後書き、もしくは言い訳〜
読んでくださった方、ありがとうございます。
短編集の2作目です。今回の主役は本編で敵役の黒木さん。

黒木の先生。案の定、名前に白が入ってます。
いや、黒のペアはやっぱり白でしょ^^
そして、先生のお孫さんが黒木のペア。
黒木を敵視する白瀬さん。何故敵視するのかなど、そこらへんをこれから書いていきたいと思います。

次回は本編の主人公である竜介の学園生活。
ほぼ、忘れ去られている竜介ですが、彼も彼で頑張っているハズです^^;
でえは、次回も是非よろしくお願いします(=´ー`)ノ

7/23 20:24:182202cfflaWz7oZhNA||932
こんばんわ。

早速登場してきた、黒木の師。
詳しく知りたかったのですが、
相手の”裏切り”という事で、バトル開始。

しかし、黒木、相棒を取られたばかりなのに、
新たな札を、もう上手に扱えています。
こういう所から、黒木、というのは、上層部の人間なのかな?と予想したり。

でも結局、”村上”の依頼だったようで・・・
殺し合い等にならなくてよかった、と一安心しました。
一方で、何故こんな事をしのだろう?という疑問も・・・
でも、まぁ、黒木にも相棒が出来て(とても心の許せる相棒ではなさそうですが)
今回も、ハッピーエンドなのではないでしょうか。

では、次回も楽しみにしています。

7/23 21:52:292191cfuDI6ARmauZY||496
どんも〜崚ですヽ(。∀゜)ノ
これ、漫画だったら、どんなにわかりやすいことかorz
オギワラ殿が漫画家になれば、結構いいんじゃないですか^^
絶対売れますよ・・・あ、いや、多分売れますよ・・・多分(蹴
まぁ、意味深なのは好きですよ、考えがいがあって(ぇ

これからもがんばりましょう〜(何故

キーア7/24 7:52:152191cf/cZWdmfTKcw||913
お早う御座います。

ミッション02ですか・・・なんか良いですよ(ぇ
さて本題、、、

新しい札神の白名御犬方神が現れてどうなるのやら・・・。
と思っておりました(;´▽`A``
黒木さんが主役っていうのもなかなか良いものです。
激しい(?)バトルが繰り広げられたものの、最後は
本当に幸せな感じで終わりましたねv

次回も楽しみにしています

オギワラ7/24 22:9:312212cfBcsmysAsVME||76
一様、こんばんわ〜
いつもありがとう御座います。

先生は、結構な重要キャラだったりするのですが、まったく説明ないですね^^;
そこのところは、きっと、そのうち説明されます。

黒木の戦術は自分がやられた戦術そのままですからね〜。
何だかんだ言っても、黒木は組織でも5本の指に入る使い手です。
しかし上層部の人間ではなく、現場の指揮を取れるくらいの中間管理職な感じの位置にいます。

村上が依頼した理由は……きっと深い理由があるんです。
黒木と新しい神札を実戦で使えるのか、その力を知っておきたかったとか^^
では、次回も楽しみにしてくださいませ

オギワラ7/24 22:18:502212cfBcsmysAsVME||247
崚様、どうも〜
いつもありがとう御座います。

漫画だったらって聞き捨てなりませんね〜
分かりにくかったですか……やっぱり(A゚∇゚)
自分では、きっと分かりにくい話を書いていても分かりにくいとは気が付かないと思うので、そうだったら、言っちゃってください><;

漫画家は、遠慮しておきます^^;
絵を描くのは、全くダメなので。
自分は、崚殿のほうが売れる気がしますけどね〜

意味深なのは、自分も大好きなんでよ^^
伏線を張りまくって回収できる自信がありません。
では、次回も宜しくお願いします

オギワラ7/24 22:33:12212cfBcsmysAsVME||354
キーア様、こんばんわ〜
いつもありがとう御座います。

ミッション〜。良いですか!ありがとう御座いますヾ(´ε`*)ゝ
短編をやるなら、こんな感じに。と前々から決めていたので。

白名御犬方神は、初の獣形札神です。
もう、何でもありな予感がしてきましたね^^;

最後は、黒木さん不幸に沈んでますけど……
そして、隣にいる命さんも、面白くなさそうです。
しかし、なんだか平和です。
これから、この2人が幸せになる日もきっと訪れるはずです。
では、次回も楽しみにしてくださいませ


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