戻る
8899クロスファンタジアオギワラ8/13 10:7:372212cfBcsmysAsVME
近未来、PCならず、家庭用ゲーム機でプレイ可能な画期的なオンラインゲーム『クロスファンタジア』が発表された。
このゲームは瞬く間に日本中へと広がり数十万人がプレイしているとも言われている。
物語は、そんなオンラインゲームの中の出来事を追ったものである。

オギワラ8/13 10:11:72212cfBcsmysAsVME||435
第1話:

大陸中央部のフェール平原。普段はモンスターで溢れ返っているはずの平原に、今はモンスターの姿はない。
「これで、このクエストもクリアか」
平原には人間型のPCが二体。
その中の1人である、旅なれた服装の黒髪に黒い瞳のPCが言った。
画面右下のデータには

コギー:男
魔法剣士 Lv28

と表示されている。

オギワラ8/13 10:11:382212cfBcsmysAsVME||234
「このランクもだいぶ余裕になってきたわね」
そう言ったのは、黒いローブに魔法の杖を持った、見るからに魔法使いという格好をした少女のPCだ。
黒縁眼鏡の奥の瞳は、紺色で知的な光を放っている。
彼女のデータを見てみると案の定、職業は魔法使いらしい。

リヴィア・ルース:女
魔法使い Lv22

オギワラ8/13 10:12:252212cfBcsmysAsVME||767

ドドドドド
道の向うから、地鳴りのような大地を揺るがす音が聞こえてきた。
「ねぇ、ちょっと、なにアレ」
リヴィアが指を指した方向には、土煙を上げて迫ってくるスライム100体にPCが追われている。
PCの身長は、2人よりもひと回り低く肩に乗っている白龍と短髪の茶色が対象的だ。
「そこのお2人さぁ〜ん、助けてください」
龍を肩に載せているPCが叫んでいる。
「よし、リヴィ。あのPCを助けるぞ!」
息巻いて剣を抜くコギーだが,リヴィアからの返事はない。。
「おい……っていねぇ!あいつ逃げやがったな」
「まぁ、頑張ってね〜」

オギワラ8/13 10:13:62212cfBcsmysAsVME||498
上を見上げると、リヴィアがホウキにまたがって空に浮かんでいる。
そうしている間にも、スライムの群れ&少年PCとコギーとの距離は縮まっていく。
「わ、わ〜。こっち来んな」
「そんなこと言わないで助けて〜」

ドカ、

そして、接触。

そして、数十分後。

「はー、ぜー、はー、ぜー、何とか全部倒せたな」
コギーは肩で息をしている。手にしている魔法剣を今にも取り落としそうだ。
その刹那、コギーは不吉な予感に襲われた。

オギワラ8/13 10:13:562212cfBcsmysAsVME||91
ドドド
「あんなに沢山のモンスターを倒すなんて感動しました。オレを弟子にしてください!」
ドカ!
肩に龍をのせたPCが、コギーの胸に飛び込んできた。
ただでさえ、立っているのがやっとだったコギーはバランスを崩して倒れる。
「お、おい!バカ」

オギワラ8/13 10:14:112212cfBcsmysAsVME||746
少年PCにタックルを喰らったコギーは、後頭部を勢いよく地面にぶつける。
ゴン
「ウ、ウァア……ガハ」
数秒間、中空を掴んだ後で白目をむいて気を失ってしまった。
口の端には泡の混じった唾が浮かんでいる。
「し、師匠〜!師匠の仇はこのオレが」
コギーの上に馬乗りになった少年PCは、目に涙を浮べて拳を天へと掲げる。
「キュウ……?」
不思議そうに首をかしげた白龍も、マスターのまねをして前足を天へと掲げた。

オギワラ8/13 10:14:382212cfBcsmysAsVME||302
「あら〜、コギーを殺るなんて……やるわね少年」
モンスターが全滅したのを見計らって、空から降りてきたリヴィアは少年PCを見てそう言った。
そして、少年PCのデータをさりげなく確認する。

セルナード:男
召喚師 Lv1

オギワラ8/13 10:14:592212cfBcsmysAsVME||944

「しっかし、何でまたあんな状況になってたわけ?」
「えっと、さっきこのゲームを初めてプレイしたんですけど」
「ふむふむ、」
リヴィアが頷くごとに、杖と指輪をあしらった銀細工の首飾りが揺れていたが、これは魔術師の証でもある。
「近くにいる人頼んでフィールドに出てみたんですが、途中で迷子になってモンスターにも出会って、ずっと逃げてたんです」
「それで、いつのまにかスライムをあんなに引き連れて立ってわけね」
「はい……」

オギワラ8/13 10:15:202212cfBcsmysAsVME||325
セルナードが肩を落とす。
すると、肩に乗っている白龍が滑り落ちそうになり、慌ててセルナードの服を掴む。
「キュゥゥ……」
「あ、ごめん。ドラド」
白龍のドラドはセルナードに不満の声を上げた。
「しっかしねぇ……」
リヴィアが、演技がかった仕草で頭を抱える。
「アンタを助けるために随分と出費をしちゃったわね」
「えっ!」
「キュゥウ」

オギワラ8/13 10:16:132212cfBcsmysAsVME||726
リヴィアの鋭い眼光に、セルナードとドラドが怯える。
この状況で平気でいられる生き物はそういないだろう。
「アイテムやら、あそこで寝ているバカの治療費だとか、しめて50万Gというところね。さぁ、どうしてくれるのかしら?」
「だ、だけど、オレ、始めたばっかりでそんなに金を持ってないし……」
「キュゥ、キュゥ」
セルナードが涙ながらに訴え、ドラドも前足を擦り合わせて懇願するが、その言葉はリヴィアには届かなかった。

オギワラ8/13 10:17:462212cfBcsmysAsVME||738
そこまで言いかけたとき、後ろでクニュ、クニュという不思議な音がして、二人は音のする方向を振りかえったが、そこでは倒したはずのスライム達が一箇所に集まっていた。
「まさか、アレは……」
スライム達は油粘土のように、一体づつくっ付いていき、1つの大きなスライムになった。
「一定数のスライムを倒すと出現するレアモンスター、ビックスライム。マズイわね、これは……」

ビックスライム Lv30
レア 
HP:885

「……やるしかないか」
「で、でも、こんなでかい奴を」
リヴィアが杖を掲げ、セルナードの前に立つ。
「その龍はただの飾り?巧く使いなさい」
そう言ったリヴィアは、呪文の詠唱を開始した。

オギワラ8/13 10:22:542212cfBcsmysAsVME||558
「風の精霊よ、我が言葉を聞き我が言葉に従え。メガウインド!」
ビックスライムが風の渦が包まれ、ビュゥゥとい轟音が響き、真空の刃がビックスライムを切り刻む。
しかし、ビックスライムは大したダメージを負っている様子でもなかった。
「っ!効いていないの?」
「じゃあ、じゃぁ……ドラド、プチファイアだ!」
「キュゥゥ」
肩に乗っていたドラドが小さい羽を羽ばたかせ、ビックスライムの右斜め上に滞空する。
「キュゥゥゥゥ!」
ドン
ドラドは口中が光り、火の玉をビックスライムへ向けて打ち出した。

オギワラ8/13 10:23:252212cfBcsmysAsVME||416
火の玉は当たったものの、ビックスライムは平然としている。
「やっぱり無理か……戻れ、ドラド」
「キュゥウ」
ドラドが、反転してセルナードの肩に乗る。
「少年!危ないっ!」
「へ?」
リヴィアが叫ぶ。
ビックスライムがその巨体からは想像も出来ないような体当たりを繰り出したのだ。
恐ろしい速さで迫るビックスライム。
「くそぉ!」
「え?へ?」
リヴィアは、セルナードを抱えて右へ大きく跳躍する

オギワラ8/13 10:23:512212cfBcsmysAsVME||413
すんでの所でビックスライムの回避に成功したリヴィアとセルナード。
しかし、リヴィアの表情には苦渋が浮かんでいる。
「少年、キミに頼みがあるの。あのバカをひとっ走りして、起こしてきて」
「え、でもそれじゃぁリヴィアさんが……」
「キュゥゥ」
セルナードは戸惑いの声をあげ、ドラドも心配そうな鳴き声を上げる。
この少年と龍のコンビは、思った以上に息があっているらしい。
リヴィアはそんな事を思い、ため息をつく。
「私を舐めないで。あのバカが起きるぐらいの時間は稼げるわよ」
そう言って杖を掲げるリヴィア。

オギワラ8/13 10:24:142212cfBcsmysAsVME||954
「さぁ、走って。早く起こしてきなさい!」
「は、はい!」
「キュゥ!」
セルナードとドラドは勢いよく駆け出した。
「そう言ったからには、時間を稼がないとね」
リヴィアは、眼鏡を中指でたくし上げながらビックスライムと真正面で対峙する。
息をいっぱいに吸い込み、呪文の詠唱を開始した。


オギワラ8/13 10:32:172212cfBcsmysAsVME||996

〜後書き、または言い訳〜
お久しぶりです^^;
合宿から帰って来て、一眠りした後、書き上げたのですが長いです。短い話を書けません(泣
第1話もこれでやっと半分くらいです。長い上に微妙な作品、最後まで読んでくれた方、謝謝。

この作品、主人公のコギー意外は、募集の際に投稿していただいたキャラを使わせていただきました。
勿論、まだ出ていないキャラもそのうち出てきますので安心してください。
後半でも一応、全キャラが登場します。
では次回、第一話・後半をよろしくお願いします。


すみれ☆8/13 18:42:82204cfnacloQpOVtw||942
オギワラ様
見させて貰いましたよ(ニヤリ
セリフもありながら、文もある・・・分かりやすいので良いです^^
リヴィアの力、拝見させて貰いましょう。
小説は大変ですけど、第一話・後半も頑張って下さいね^^
楽しみにしてます

すみれ☆8/13 18:51:02204cfnacloQpOVtw||99
性格も、外見も、Lvも、職業までも違う、キャラを作動させるのは、考え込みますね・・・
とにかく、頑張って下さいね!
応援してますので^^

オギワラ8/14 7:44:92212cfBcsmysAsVME||321
すみれ☆様、感想ありがとう御座います><

長々と見ていただいて、ホントに謝謝
なにやら実力以上の評価を頂いてしまって、画面の前で戸惑っております。
キャラを動かすのは、正直ノリでやってますw
それで多少なりとも動いてくれるのですから、それはキャラの設定が良かったって事で。

すみれ☆様から頂いたキャラは、プロットらしき物の予定では、4話ほどで登場の予定なのですが、この調子だと4話の予定が10話近くになりそうです。
そこまで辛抱強く待っていただけたらなぁと(オイ
なんなら、少しいじっちゃっても……
さすがに、そこまではしませんが期待に応えるように頑張りますので、応援よろしくお願いしますよ^^v

すみれ☆8/15 17:30:16111cfmcQoA5VTTg2||632
戸惑うことなど^^;
いじっちゃって結構ですよ〜♪
それと、天使の名前は、好きに考えてくださって結構なので^^
応援しちゃいますよ〜!


本文(<>," shift+7使用不可)
 ※メルアドや電話番号を公表してはいけません、荒らしを批判するのは「俺が神掲示板」以外は禁止!
 
特殊文字 by.チビファンタジー 過去ログ
無料ゲーム総合サイト: おもしろフラッシュ総合サイト: PS2:GBA:PSP:NDS:GC:XBOX