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8941クロスファンタジアオギワラ8/21 7:56:72212cfBcsmysAsVME
近未来、PCならず、家庭用ゲーム機でプレイ可能な画期的なオンラインゲーム『クロスファンタジア』が発表された。
このゲームは瞬く間に日本中へと広がり数十万人がプレイしているとも言われている。
物語は、そんなオンラインゲームの中の出来事を追ったものである。

第1話(前)http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-8899.html
第1話(後)http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-8920.html

オギワラ8/21 7:57:262212cfBcsmysAsVME||563
フィール平原、南東部

今回はセルナードと初心者向けのダンジョンへ行く予定だったのだが……
「何で、一本道で迷子になるのかしら?」
「いや、ある種の才能だな。これは」

第二話:隠された洞窟

「お〜い、セル!どこ行った〜」
「まったく、あの子は……」
2人はキョロキョロと辺りを見回しながら大声でセルナードを呼んでいる。
「――師匠ー!、リヴィアさ〜ん。変な洞窟に入っちゃいました〜」
目的地と全く反対方向からセルナードの声が聞こえてきた。
リヴィアは何故か不思議な顔をする。

オギワラ8/21 7:58:172212cfBcsmysAsVME||369
「あっちの方向に洞窟なんてあったかしら?」
「そんなことより、助けに行くしかないだろ……セル1人で乗り切れるわけないし――」
「ぎゃぁあ〜〜〜」
「キュゥゥゥ〜〜」
洞窟のほうからセルナードと彼の相棒である白龍のドラドが発した悲鳴が聞こえる。
相変わらずリヴィアは考え込んでおり、考えるときの癖で指を組んでいた。
「おかしい、ここら辺に洞窟なんてないはずよ……」
「そんなこと言っとらんで、早く行くぞ!セルがやられちまう」
「分かっているわよ」

オギワラ8/21 7:58:502212cfBcsmysAsVME||119
リヴィアは杖を掲げ、跳躍魔法を詠唱する。
「我が肉体は風となり、大気となり、友のいる場所へと跳躍せん。リーグジャンプ!」
ログアウトするときとは違う薄緑の光が二人を包みこみ、セルナードが待つ洞窟へと肉体を魔力で跳ばす。

「こんな洞窟、なかったわよね……」
「俺達、無事でいられると思うか?これ」

アレンの洞窟:難易度A+

「A+なんて無理じゃないのか?」
「なに、ここに来て怖がっているの?セルを助けるんでしょ」
リヴィア面倒くさそうに首筋を掻く。
その目はしっかりと洞窟の奥を見据えていた。

オギワラ8/21 7:59:252212cfBcsmysAsVME||655
「しかたねぇ、行くか」
「……当然!」
2人は、難易度A+の洞窟へと足を踏み込んだ。
壁には松明がともっており、アイテムを使わなくても明るく、視界は充分に確保できる。
「セルー。どこだ〜」
セルの名前を呼んでみるが、反応は返ってこない。
洞窟の壁に言葉が反響するだけだ。
「クソ!もう、やられちまったのか」
悪い方へとコギーは思考がいってしまうが、リヴィアはあくまで冷静だった。
「パーティの表示を見てみなさいよ。まだセルの表示が残っているわ」
「マジかよ。どれどれ……」

オギワラ8/21 7:59:512212cfBcsmysAsVME||811
コギーは洞窟内のパーティ表示を開く。

アレンの洞窟
シクン・レウリアLv52
リカイン=シュートネットLv48
セルナードLv7
コギーLv29
リヴィア・ルースLv23
現在、この洞窟には5人のプレイヤーが存在します。

「……高レベルが2人いるな」
「ええ。おそらくこの2人に助けられたらしいわね」
「俺たちも、できればこの二人に合流したいか」
「とりあえず、当面の目標はそれ」

オギワラ8/21 8:0:472212cfBcsmysAsVME||781
そういって歩き出した2人だが、リヴィアの足元から『カチ』という不可解な音が聞こえた。
「あっ」
コギーは瞬時に顔が引きつる。
リヴィアも、自分が何を踏んだか理解したようだ。
「リヴィ。まさかお前……」
「認めたくないわね」
「いいか、そのまま足を動かすなよ。動かさない限りトラップは発動しないはず――」
ひょいと、リヴィアはへこんだ床から足を浮かせ、トラップのスイッチをいれた。
「自分だけ逃げようたって、そうは行かないわよ」
天井からは不協和音が響き、それは次第に大きくなる。

オギワラ8/21 8:1:242212cfBcsmysAsVME||247
「バカか!お前はバカか」
「あっはっはっはっは」
何かが天井から轟音とともに落ちてきた。
「大岩だ!」
「セオリーどうりね」
大岩は、傾斜のついている床を徐々にスピードを増しながら転がり落ちていく。
洞窟内は見事に一本道であり、隠れるような場所も無い。
「くそぉ!走れ」
「洞窟内じゃジャンプも使えないし。ホント、認めたくないわ」
2人は必死に走る。
それは獲物を追うチーターのようでもあり、目標にむかうイノシシのようでもあった……か?

オギワラ8/21 8:1:512212cfBcsmysAsVME||455

2人が走っていくと、2本に分かれている道があった。
「どっちに行く?」
「私は右に行くわ」
「じゃあ俺も――」
「左に行って」
「なして?」
リヴィアの言葉に、コギーの目が丸くなる。
「どちらに行っても、どちらかが生き残れるように」
「なるほど。生き残った方がセルと合流するか」
「ええ」
二人の顔には悲痛な覚悟が浮かんでいた。
すくなくとも、コギーはそう思っていた。
「じゃあな。俺は左に」
「ええ、お互い生き残れるといいわね」
道を分けた2人。
大岩はコギーが選んだ道、左側の道へ入っていった。

オギワラ8/21 8:2:432212cfBcsmysAsVME||123

「ぐぉぉぉぉ〜〜〜〜」
必死で走るコギー。
傾斜が徐々に急になっていくのは気のせいだろうか?それに伴って大岩の速度も増していく。
「くそ、こんなところで」
ガコン
コギーは急に無くなった足元の感覚を不思議に思い、下を恐る恐る向く。
そこには、予想していた通りに床は無く俗に言う落とし穴が存在していた。
「ノォォォォ〜〜〜〜〜!!」
落とし穴へと落ちていくコギー。
洞窟内にはコギーの大絶叫が響き渡った。

オギワラ8/21 8:22:262212cfBcsmysAsVME||189
〜後書き、または言い訳〜
今回は、けっこうちょうど良い長さで投稿できたと思います。
ぇ、まだ長いって。短く区切れないんですよ;;
次回、落とし穴に落ちたコギーと、洞窟を進むリヴィアは新たな仲間と出会います。
誰と出会うかはお楽しみということでw

読んでくださった方、ありがとうございました。
次回もよろしくお願いします。

脳細胞の申し子8/21 8:50:272111cfsJmCMRnYocg||321
一番乗り!

嬉しいですねなんかw

私のキャラが洞窟所持してましたかw

私こうゆうのは大好きなのでどんどんかいちゃってください!(ォィ

すみれ☆8/22 19:14:272204cfnacloQpOVtw||581
こんばんは^^
セル、迷っちゃったんですネ^^;
コギーは、単純というか、マヌケというか…。
リヴィアは、運が良いですね…大岩がコギーの方に向かうなんて…
次回も楽しみにしてます^^

すみれ☆8/22 20:7:202204cfnacloQpOVtw||360
思ったんだすけど、リラが居れば、治療代浮きますねww(ぁ
治療代はかかるらしいので、リラ、便利ですね^^;

オギワラ8/23 11:28:352212cfBcsmysAsVME||667
脳細胞の申し子様、感想ありがとうございます。
返事送れて申し訳ありません。
そして、一番乗り感謝です(*^_^*)
洞窟を持ってるアレン君には、深い事情があったり。
次回はちょこっと短めになるかもしれませんが、頑張りますのでよろしくお願いします。

オギワラ8/23 11:33:242212cfBcsmysAsVME||579
すみれ☆様、こんにちわ^^
一本道で迷うセル。なかなかできることではないですよね。
リヴィアは運の値が高かったので。
戦士より魔法使いのほうが運は上がりやすいのです。多分。

リラが登場するのは、この洞窟編が終了してからになるので、もうちこっと先になりそうです。
自分にしても早く出して、治療費を減らしてあげたいんですがいかんせ~(=^‥^A
次回も是非よろしくお願いします。


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