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8996クロスファンタジアオギワラ8/27 19:15:132212cfBcsmysAsVME
近未来、PCならず、家庭用ゲーム機でプレイ可能な画期的なオンラインゲーム『クロスファンタジア』が発表された。
このゲームは瞬く間に日本中へと広がり数十万人がプレイしているとも言われている。
物語は、そんなオンラインゲームの中の出来事を追ったものである。

第1話(前)http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-8899.html
第1話(後)http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-8920.html
第2話(前)http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-8941.html
第2話(中)http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-8964.html

オギワラ8/27 19:18:262212cfBcsmysAsVME||711
「ここが最下層だな」
「しかし、なんて悪趣味な」
ここは洞窟の最下層。
当然、ボスが存在する場所だ。
ボスが存在するに相応しく、並みの貴族の屋敷以上に豪華さを放っている。
「これが、豪華さと言うのかしら?」
「成金趣味ですよね……」
「キュゥ」
部屋の調度品はすべて金箔ばりであり、部屋は金の輝きで目を開けられないくらいだ。
そんなとき奥の観音開きの扉が開き、思いもよらない物が現れた。
ガコンガコンと大きな足音を放ち現れたのは、2脚の逆足が長方形の青いボディを支えている歩行戦車であった。

オギワラ8/27 19:19:02212cfBcsmysAsVME||270
〜ボス戦〜
中型歩行戦車:紅蓮カスタム
Lv40

主武装:対人用榴弾砲×2
    20mm多銃身機関砲(バルカン砲)×2
    5mm機関砲×1

オギワラ8/27 19:19:512212cfBcsmysAsVME||758
まさしく大砲である対人用榴弾砲が両腕に装着されている。
ボディの両端には20mmバルカン砲が二門装着されており、中央には5mm機関砲が一門確認できる。
そして、機関砲の上。ボディの上部には三つのアイカメラがリヴィア達を映し出している。
対人戦に特化した歩行戦車がそこには存在していた。

オギワラ8/27 19:20:272212cfBcsmysAsVME||285

「こんなのと、どうやって闘えばいいの?」
「やるしかなかろう」
怯むリヴィアを尻目に、リカインがレイピアを抜く。
「いくぞ!援護頼む」
「ちょ、リカインさん!」
「うぉぉーー!」
リカインがレイピアを片手に紅蓮へ肉薄する。
しかし、リカインは紅蓮へと触れる事が出来なかった。
ガガガガガ
紅蓮の5mm機関砲がリカインのか左肩を撃ち抜く。
「ぐぁっ!」
リカインは、とっさに後ろへ跳び退った。
肩からは赤い血がどくどくと溢れており、赤い防剣ジャケットをさらに赤く染める。

オギワラ8/27 19:22:92212cfBcsmysAsVME||214
「リカインさん!」
「すまん。へまをした」
リカインは力なく笑うが、絶え間なく流れる脂汗がリカインの苦しさを物語っていた。
不吉なモーターの稼動音が部屋に響き、両腕の榴弾砲が三人と一匹に向けられる。
「リヴィ。セルナード君。私を置いて逃げろ!」
「そんなことできるわけ無いじゃないですか!!」
「俺は遠慮なく……」
「キュウ、キュウ」
リカインとリヴィアの悲痛な叫びが成金趣味な部屋に響く。
セルナードは相変わらずだが、ドラドに止められた。
榴弾砲の装弾音が聞こえる。
リヴィアにとってそれは、死を告げる鐘のように聞こえた。

オギワラ8/27 19:23:32212cfBcsmysAsVME||623
死を覚悟した刹那、高らかな笑い声が部屋に響いた。
「はっはっは。お待たせしました」
黒い影が1つ、紅蓮へと取り付く。
「私の戦い方を見せて差し上げましょう。インパクト!」
黒い影はシクンであった。
シクンは銀の彫刻が施されたナイフ、ジャマダハルを紅蓮へと突き刺す。
「沈みなさい……獣刺蛇斬(じゅうしじゃざん)!!」
シクンは、眩い光を放つジャマダハルを勢いよく引き抜く。
2つ名に『残光』の名を持つこのナイフは文字どうり残光を示しながら、もとあった鞘(ホルダー)へと戻った。

オギワラ8/27 19:24:372212cfBcsmysAsVME||873
キュィィィ―
紅蓮の動き止まる。
やったか!誰もがそう思ったが、紅蓮のカメラに再び光がともった。
ズガガガガ
20mmバルカン砲がシクンに向けて弾を吐き出す。
「くそっ!」
シクンは持ち前の跳躍で華麗に20mm弾を回避する。
「みんな!大丈夫か」
コギーが、入り口に立っているが今出来る事はおそらく無いだろう。
ズゴン!
轟音と、激しいノズルフラッシュが輝き、榴弾砲が発射された。

オギワラ8/27 19:24:462212cfBcsmysAsVME||710
「いやよ!こんな所で」
「どうすることも、できんのか」
「私の獣刺蛇斬を耐えるとは、いやはや……」
「俺の出番は?主人公だろ」
「神様、みんなを守ってください」
「キュゥゥゥゥ」
絶望に染まる中、セルナードは祈りをささげた。
その願いが届いたのか?それとも生存本能のなせる技か?
ドラドを中心とした光が部屋中に広がった。
そして、榴弾の着弾音。何も確認できない土煙が舞い起こる。

オギワラ8/27 19:26:62212cfBcsmysAsVME||4

「い、生きているの……」
「キュゥ」
「これは、ドラドなのか?」
「龍の進化ですか……」
目の前には、二周りほど大きくなったドラドが横たわっている。
「ドラド〜〜〜!!」
セルナードはドラドへと駆け寄るが、無防備になったセルナードに20mmバルカン砲が放たれる。
「キュゥゥ」
しかし、ドラドが尻尾を一振りしセルナードに迫る弾を防ぐ。
「ドラド、お前。こんなになって……うっぐ。ぅ」
「キュゥ」
セルナードがドラドに抱きつき、嗚咽を漏らしている。
しかし、そんな間にも紅蓮はドラドとセルナードに標準を定めた。

オギワラ8/27 19:27:152212cfBcsmysAsVME||647
「セル!危ない」
「キュゥゥ!」
ドラドは体格からは想像も出来ないような速さで紅蓮へと詰め寄る。
つぶらな瞳は怒りに燃えていた。
「キュウゥゥウ!!」
ドラドは紅蓮にクローを二発叩き込む。
想像を絶する力で打ち込まれた爪は、人間がどう頑張っても敵わないほどのダメージを与える。

オギワラ8/27 19:27:442212cfBcsmysAsVME||127
そして、極めつけに至近距離から火炎のブレスを放った。
龍の体内には火炎を作り出す器官は存在せず、召喚術の一種ではないかと言われている技だ。
その火炎により装甲は焼け爛れ、紅蓮は消滅した。
もともと、歩行戦車は龍に対抗する目的で作られたものだが対人用にセッティングされた歩行戦車には、龍と闘うだけの力は存在しなかったのだろう。

オギワラ8/27 19:29:72212cfBcsmysAsVME||292
「キュゥゥーー」
ドラドは、淡い光に包まれもとの大きさに戻った。
「え、何で戻っちゃうの?」
「龍の進化はあくまでも一時的なものなのです。龍が成体を維持するには龍洞でしかありえない」
「途中で出てきて偉そうに……誰よあんた?」
リヴィアが不信感丸出しの声でシクンに尋ねる。
「私ですか、私はシクン・レウリア。よろしくお願いします」
「え、えぇ。よろしく」
シクンが握手を求めると、リヴィアは戸惑いながらそれに応じた。
その直後、突然誰もいなかった空間にキャラクターが現れた。
突然現れたキャラクターは地面につく程の長髪であり、けだるそうにこきこきと肩を鳴らしている。

オギワラ8/27 19:29:542212cfBcsmysAsVME||758
「この紅蓮を落とすなんて、さすが撰ばれし者達って言うところかな」
長髪のキャラクターが言う。
右下の画面をとっさに確認するとそこには

アレン:


とだけ記されていた。
「アレン、貴様ぁ!」
シクンが今までの態度からは想像も出来ないような声をあげ、アレンに飛び掛る。
しかしアレンが腕を肩ほどまであげると、シクンの動きが止まった。
「ぐっ、こ、これは」
「黒き闇、君はお呼びじゃないんだよ」
アレンが口元に微笑を浮べ、腕を横に一閃させる。

オギワラ8/27 19:30:342212cfBcsmysAsVME||365
「ぐぁぁーっ」
シクンの体が吹き飛び、壁に背中をしたたか打ち付けた。
「く、くそ……」
かぶっている山高帽がずり落ち、頭に巻いてある包帯が露になる。
シクンが体を起こそうとするが、激痛にさいなまれて思うように動けない。
「シクン!大丈夫か」
リカインがシクンの所へ駆け寄る。
「荒らぶる風。君もいたのか」
「アレン、貴様……」
「やめておきな。君はボクの相手にならない」
リカインは悔しさで顔を歪め、拳を握り締めた。
他の三人は何が起こったか分からないと言う様子で、アレンとシクン達を交互に見やっている。
「ボクが用があるのはそこの二人なんだよ」

オギワラ8/27 19:31:132212cfBcsmysAsVME||262
そういってアレンが指差したのは、コギーとリヴィアだった。
「俺たちに用があるって?」
コギーがニュフシュルグを構え、警戒心のこもった声で応じる。
「あんたみたいな知り合いは、記憶に無いわね」
リヴィアも杖を構え臨戦態勢だ。
しかし、アレンは二人に手を差し伸べる。
「君達にこの世界の真実を見せてあげよう――」
コギーとリヴィアの二人は光に包まれた。
光が止んだ後、そこに二人とアレンの姿は無かった。

オギワラ8/27 19:31:522212cfBcsmysAsVME||602
「くそぉ!止められなかったか」
リカインが拳を床に打ち付ける。
その光景を静かに見ている一組の人影。
「邪魔にならないようにしてよっか」
「キュゥ」
やはり、置いてきぼりなセルナードとドラドであった。


オギワラ8/27 19:42:312212cfBcsmysAsVME||379
〜後書き、または言い訳〜
読んで下さった方、ありがとうございました。
今回はボス戦ということでかなり気合が入っていたのですが、内容はと言うとなにやら、ぐだぐだになってしまった感じがします。

自分の趣味と言う事で歩行戦車の紅蓮君に登場していただきました♪(* ̄ω ̄)v
いや、紅蓮君を書くのは楽しかったです。
でも正直もっと書き込めばよかったと後悔しております。
そして、この回が唯一?ドラドが活躍する回かもしれません。

次回は世界の真実という、いかにも思わせぶりなので引っ張りましたが急展開を見せます。
是非次回もよろしくお願いしますねヽ(´ω`*)

すみれ☆8/27 20:1:312204cfnacloQpOVtw||333
こんばんは^^
一番乗りです☆
シクンと、アレンの意外(?)な過去が…?
シクンが取り乱すとは…深そうな過去だと思いますね(笑)
リカインは、肩から、大量出血しているのに、まだ生きている…(失礼)すごい生命力…。
アレンは強いですねぇ〜。
シクンや、リカインが歯が立たないほど…強いです、強すぎます(笑)

次回も楽しみにしてます。
応援もしてますよww

オギワラ8/27 21:5:32212cfBcsmysAsVME||53
すみれ☆様、こんばんわ
一番乗りありがとうございますヾ(・ω´・*)

長々と読んでくださってありがとうございました。
アレンは強いですよ〜。
もう物語中でもかなり上のほうです。
シクンとアレンの過去はそのうちリカインとの関係も含めて語られるかもしれません。
リカインの傷ですが、プロの冒険者ですから良い薬を持っていたのだと思いますよ。
HP全回復とかいうノリの奴を。

応援ありがとうございます。
是非次回もよろしくお願いしますね(*´∀`*)

脳細胞の申し子8/28 8:52:502111cfKihAncoTqAQ||139
こんにちは^^(どっちかというとおはよう
アレン、ついにでましたか。
紅連を想像すると、ドラ○エのキ○ーマシンがでてきましたw
コギーとリヴィはどこに行ったのでしょうか?
気になります。
っていうかアレン強すぎでしょw

レムレス8/28 13:38:252211cf.KgAik549LI||490
ムウ三番か・・・
いやはやとても楽しかったです
ドラド強いっすね〜 セルナード・・・
相棒が活躍してるのに・・・ お前もガンバレ!!
的な事考えちゃったりして・・・
次回作も楽しみにしています!!!

オギワラ8/28 20:0:252212cfBcsmysAsVME||128
脳細胞の申し子様、こんばんわ^^
アレンが遂に出てきました。

紅蓮はキラーマシンですか〜。確かに近いかもしれません。
しかし、三つのアイカメラと逆足というこだわりが紅蓮にはあるのです(オイ

コギーとリヴィアがアレンに連れて行かれた場所はあえて言うなら真実の回廊ですw
そこらへんは非常に分かりにくく次回で語られる予定です(´(エ)`;)

アレンは強いですよ〜
しかし出番はなかなか回ってこないかもです。
書き進めない事には分かりませんが。
是非次回もよろしくお願いします(*´∀`*)

オギワラ8/28 20:7:52212cfBcsmysAsVME||807
レムレス様、3番ありがとうございます。
何番でも、感想は非常に嬉しいのですヽ(´ε`*)ノ

楽しかった。いや、読みにくい話をありがとうございます。
ドラドは強いですよ〜。
なにせドラゴンですから。
ドラゴンと言えばこの世界では最強の生き物なのです!

セルナード、いまいち活躍の場が少ないですが後のほうで彼には重大な役目が控えています。
そのためにもセルナードには作者も頑張って欲しいです。

次回は楽しめるような話か分かりませんが、一応頑張っているので
是非次回もよろしくお願いしますね(*´∀`*)


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