9095 | 僕は紅茶で君は思い出*初回拡大連載* | 花の中の様に | 9/13 20:31:53 | 2101cffS/TQspJC7I |
1話「僕と紅茶とお母さん」 さようなら。 その響きだけが妙に心残りして、、、 いつだったのだろうか。 それすらも忘れてしまった僕たちは やがて来るだろう別れのときをまだこのときは知る由もなかった。 「おーい」 大きな叫び声で君はやってきた。 「遅いよ〜。何してたの。」 僕は当然のことのように遅刻した理由を尋ねた。 季節はあたり一面が脱色してしまったかのような真っ白で、 例年ではとても考えられないくらいのとてもとても寒い日の出来事だった。 僕は君を待ち初めて30分近く経つだろうか。 出かけ際にストーブの前で温まってきた体は カイロの保温効果もむなしく、冷えきってしまっていた。 |
花の中の様に | 9/13 20:32:33 | 2101cffS/TQspJC7I||962 | ||
「ごめんよ。母さんがさ〜。この寒さだろ? ばぁちゃんの事が心配だからいってきて様子を見て来いってうるさくてさぁ。」 僕は淡々と言い訳を聞く。 実際のところ遅れてきた理由なんてどうでもいいし、 なんていうの? 相手に挽回の機会を与えるっていうか社交辞令的なそんな感じで聞いただけだった。 そして僕は挽回の弁を受け入れるかたちで返事をした。 「そっか。いいよ、いいよ。大変だだったね、おばあちゃん家ってここからだと反対方向だし。」 安心したのか君はホッとした顔をしてみせた。 「うん。寒いしさ。行く途中、様子見に行くのやめようかと思ったよ。ティーとの待ち合わせもあったしさ。」 僕は笑顔で受け流した。 |
花の中の様に | 9/13 20:33:3 | 2101cffS/TQspJC7I||540 | ||
僕の名前はエリック。 好きなものは少年らしからぬ紅茶だった。 3歳の頃に初めて飲んだそれは、とてもいい匂いがして 家で紅茶葉の専門店をしていたくらいに紅茶好きなお母さんと同じ匂いだった。 お母さんは僕が5歳の時、家が火事になって 取り残された僕を助けるために火の中に飛び込んだ。 お母さんは紅茶葉を入れていた樽に 紅茶葉がクッションなるように僕を入れて二階から 生い茂った草むらに向かって落下させた。 怖かったけどとても暖かく安らぐ気持ち。 お母さんに抱かれているかのような心地よさが恐怖心を取り除いてくれた。 でも・・・お母さんはその後煙を吸いすぎて倒れて、 家と一緒に―。 |
花の中の様に | 9/13 20:33:19 | 2101cffS/TQspJC7I||908 | ||
それ以来僕は紅茶が好きになった。 お母さんがこよなく愛した紅茶。僕も将来は紅茶屋さんになりたい。 そんな僕を君はティーって呼ぶ。 紅茶がそんなに好きなら名前も紅茶にしてしまえってね。 |
花の中の様に | 9/13 20:34:30 | 2101cffS/TQspJC7I||36 | ||
2話「君と僕は山の中」 君と落ち合ってから30分。 この寒い中、ひたすら山道を登っていった。 何でかっていうと君がこの急激な寒さで身動きが取れなくなってしまった渡り鳥がいるから見に行こうって言ったからだった。 山にあった洞窟をねぐらにしていて、警戒心が強く町の人たちもどうにも見守る以外どうしようもないのだという。 |
花の中の様に | 9/13 20:34:56 | 2101cffS/TQspJC7I||487 | ||
「まだその洞窟には着かないの?」 寒さと疲労に元気を失ってしまった僕は君に問いかける。 君だって疲れてることぐらい顔見たら分かる。 自分の疲労からくるストレスみたいなのを君に押し付けるような そんな言葉を意地悪にも発してしまったのだった。 「もう少しだよ。この先のY字路を右に進んで行ったらすぐだ。」 そうか。もうすぐなのか。と僕自身の中で奮い立たせ、 君が数メートル先を行くのを必死に追いつこうと歩みを速めた。 |
花の中の様に | 9/13 20:35:3 | 2101cffS/TQspJC7I||463 | ||
そして僕が君に追いつこうとしたときだった。 ゴーっという、突然の轟音。 君は何でも無いと先を急ごうとしていたけど、 僕には何か予期せぬことが起こるのではないかと頭によぎった。 「大丈夫だって。急がないと、帰りは真っ暗になっちゃうぞ。」 一層足を速めていく君を僕はただ必死に追いかけて行った―。 |
花の中の様に | 9/13 20:43:0 | 2101cffS/TQspJC7I||112 | ||
------------------------------------------------------------------------- 後書。 初回と言うことで2話分です。ホント言うとここまでで1話でも良かったのですが・・・ エリックは母親との思い出から紅茶を好きになりました。 そんなエリックを見てティーと名付けた本編では君としか表現されていない少年。 そんな二人はひょんなことから山に登って行きました。 登山途中に鳴り響く不穏な音。 一体この後の二人には何が起こるのか? それは次回のお楽しみです。 何か感想を(もちろん酷評でも何でもいいです)いただけると次回への励みとなりますのでよろしくお願いします。 |
のこもん | 9/15 12:31:42 | 2101cfYPuRiVJkcY2||869 | ||
こんにちは。 面白いのですが、面白いと言うより安らぐと言うか・・・うまく言えません(何 話を書くのがとてもお上手です。 題名が斬新でしたので、少しびっくりしましたが とても良いお話でした。 次回が楽しみです。 是非、この小説を続けて下さい。 |
花の中の様に | 9/16 0:46:59 | 1212cf4NgzpbIKqAI||267 | ||
のこもん様、こんばんは。 何もリアクションがなかったら書くのを止めようかと悩んでいましたので感想をいただけて嬉しいです。 安らぎと言いましょうか、幻想性といいましょうか、私自身にもうまく言えませんが そのようなものを目指して書いたのでその一片でも感じていただけたのなら幸いです。 文章を読み返せば読み返すほどに文章構成の甘さが見えてきますね。私の文章力のなさを反省しております。 次回、次々回と回を重ねるごとに良くなるようにしていきたいと思いますので、 最後までご支援いただきますようよろしくお願いいたします。 |
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