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9197面食い男と子煩悩バルトーク9/25 19:54:442212cfBcsmysAsVME
なんだかんだで続きを書いた話。
超不定期連載なんのその。
自己満足バッチコイ。

一応、前回のお話。題名が変わっているのはご愛嬌で。
http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-9145.html

バルトーク9/25 19:55:582212cfBcsmysAsVME||675
すやすやと青年が眠っている。
なかなか筋肉質な体つきには似合わずに、静かな寝姿だ。
その青年の簡素なベットの近くに、1つの人影が現れた。
その人影はベットで寝ている青年に手を伸ばす。
パチン!!
という大きな音がして、おったて小屋が2、3ど震えた。
「ぬぁああーー」
静かな寝息を立てていた青年が飛び上がった。
何事かと辺りを見回し、あの人影を見つけるとため息を1つ吐いた。

バルトーク9/25 19:56:232212cfBcsmysAsVME||84
「ジャッシュ!てめぇ、どの面下げて俺の目の前に現れやがった」
「この面下げてだよ。しかし、エージ。よく生きてたな」
ジャッシュと呼ばれた人影は傭兵ギルドの仲介役である。
そしてエージといわれた男は傭兵をやっている。
ジャッシュがエージに頭を下げた。
「いや、すまん。まさか対象があんな強者だとは思ってなかったんだ」
ジャッシュが心底すまなそうに言う。
謝られたエージこと、エージ・クリムソンは怒る気概を削がれたように大人しくなった。
もともとエージはそう怒りっぽい男ではないらしい。

バルトーク9/25 19:56:572212cfBcsmysAsVME||605
「別にいいけどよ……あの女は何者なんだ?」
「東の殺し屋だよ。名前はラミア・ヒューストン。俺も驚いたんだ。まさかこんな大物が引っかかるなんて思っても見なかった。神憑りのラミア。聞いた事ぐらいあるだろ」
「冗談だろ!よく生きてたな。俺」
「まったくだ。依頼の出所からして怪しかったからな。すまん。今回は俺のミスだ。仲介役として情けない」
「じゃあ、昼飯でも奢ってくれ。腹減った」
無邪気に言うエージにジャッシュは苦笑して頷く。
「いいだろう。奢ってやる」

バルトーク9/25 19:57:342212cfBcsmysAsVME||343


2人が向ったのはエージのおったて小屋から数十分歩いたところにある馴染みの酒場、デュランダルである。
2人はいつもの左端の席に座ると、エージはハムエッグとトースト、ブラックコーヒーを注文した。
ジャッシュは、オレンジジュースを頼んだ。
「相変わらず、オレンジジュースかよ」
「いいじゃないか、好きなものは」
ジャッシュこと、ジャルバーシュ・ソニエールはオレンジジュースを美味そうにすすっている。
「実際、おまえの事をギルドのやつら驚いてたぜ。よく生きてたなって」
「まぁ、そこは俺の実力だぜ」
そう言ってソーサーを持ち、コーヒーをすするエージの横を革鎧に身を包んだ女戦士が横切った。

バルトーク9/25 19:58:402212cfBcsmysAsVME||983
パリン
その直後、ソーサーとコーヒカップを取り落として、カップに残っていたコーヒーが床に染みをつくる。
「あ、ああ……」
エージはその女戦士を見て文字どうり絶句した。
女戦士は何事かとエージを見やる。
「貴様は、あの時の男か。まさかこのようなところで再開することになるとはな」
薄笑いを浮べている女戦士は先ほど、話題に上がっていた神憑りのラミアこと、ラミア・ヒューストンであった。

バルトーク9/25 19:59:212212cfBcsmysAsVME||151
「ま、まさか。あんたが神憑りのラミア」
「いかにも。私がラミア・ヒューストンだ」
ラミアは震えているエージを見やるとため息をつきながら口を開いた。
「しかし貴様は化け物でも見るような眼で私を見るな。私とて人間だぞ」
そう言うと、興味を無くしたようにカウンターへと向い、大して強くない安酒を頼んだ。

「おい、何であいつがこんな所にいるんだよ?」
「んなこと知るか!しかし、ここらで一騒ぎ起きそうな予感がするな」
ジャッシュの予感はこの数秒後に当たることになる。

バタンと酒場のドアが蹴り破られ、そこには上下を黒服に包んだ、いかつい男が5人ほど立っていた。

バルトーク9/25 19:59:452212cfBcsmysAsVME||455
「見つけたぞ、意地汚い雌ネコめ!国王陛下の恩名の下に貴様を成敗してくれる!」
その前口上とともに5人の男はカウンターで酒を飲んでいるラミアを包囲するように展開する。
「ふぅ、貴様のような雑魚がいくら来ようと私を切ることはできんよ」
「だまれ!」
1人がラミアに切りかかる。
「ふっ」
血がエージの頬にぴととかかった。
「へ?」
それと同じくして、黒服の長剣が床に突き刺さる。その長剣は手に握られたままだった。
「ぐ、ぐああああーー!!」
手首から先を失った黒服が手首を抑えて悶えている。
ラミアは手に細身の片刃剣を握っているが、椅子に座ったままだ。
血が降り注ぐ中で、ラミアは顔色1つ変えない。

バルトーク9/25 20:0:132212cfBcsmysAsVME||913
「くるか。死にたければ相手をしてやろう」
椅子から降り立ち、長剣をだらりと下段に構える。
場が凍りついたように動かない。
「来ないのなら、こちらから行くぞ!」
「ひぃっ」
黒服たちは既に逃げ腰になっているが、ラミアは容赦なく近くにいた1人の喉元を一太刀で切り裂く。
「う、うおおお!」
黒服が掛け声とともに迫るが、軽く受け流され、足をつぶされ、そして目に剣を突き入れる。
それは傍から見ている様には、踊っているようであった。

バルトーク9/25 20:1:222212cfBcsmysAsVME||107
それは神が彼女を動かしているような神楽舞い。
神憑りの所以である踊るような闘い方で次々と命を奪って行く。
気を抜けば見惚れてしまいそうな舞踏は、数分もかからずに黒服たちを皆殺しにした。
「店主、迷惑をかけたな。これは迷惑料だ」
そういってラミアは金貨数枚をカウンターの上に置くと、出口へと向って歩き出したのだが、すれ違うとき、エージはラミアに声をかけた。

バルトーク9/25 20:1:492212cfBcsmysAsVME||425
「あんた、どこに行くつもりなんだよ」
「さぁな。西のほうにでも行ってみるさ。しかし貴様の方がよっぽどあいつらより手強かったぞ」
そう言ってラミアは酒場を去っていった。
「おい、なんであんな事いったんだよ」
ジョッシュがエージに問うが、エージは何を考えているのか難しい顔で考え込んでいるままだった。

次回続く^^

バルトーク9/25 20:8:282212cfBcsmysAsVME||687
===後書き===
登場人物の名前が最初と最後で違うのはここだけの秘密です。
暴走する創作意欲のはけ口にされたこの板もいい迷惑だろうなと。
目指せ完結。
ファイト。自分。

ベベル9/29 11:16:162182cfLvCVPcV0vZI||15
はじめまして。
たまたま読んだ人間がたまたま感想を書いていいものかアレですが・・・

サラっと読めて面白かったです。
会社のパソ子ちゃんから覗き見だったんですがw
不定期で書かれてるんですね。
自分も読むの不定期なのでホントたまたま読めたのですが面白い作品を読めて良かったです★

バルトーク10/8 20:55:542212cfBcsmysAsVME||701
べベル様、はじめまして^^
お返事送れて申し訳ありませんでした。

会社のパソ子からの覗き見とは、昼休みですかね?それとも仕事中に……だとしたら不良会社員じゃないですかw
面白いと言って頂いて感激です。
感想は一番の活力剤ですので、これからも不定期ですが頑張らせていただきます。
次回も、たまたまお目にかかれば良いのですが。


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