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9203-------完了・解決-------翠雨9/27 16:5:132182cfDmGNdMx2BrM
す、すみません…。小学5年生の時に書いた小説の続きを書こうと
スレをたてたのですが、恥ずかしいので完了してます。ごめんなさい。
このころ、赤川次郎さんにはまってたんだなぁ。今もだけど。

では、これより下は小学5年生の時に書いた小説です。
タイトルはわかりません。(自分で作ったのに(^^;

翠雨9/27 16:6:22182cfDmGNdMx2BrM||79
ある晴れた午後、昼下がり。私、木葉ひなたは1人で商店街を歩いていた。
特に買うものはない―――。ただの暇つぶしだったし、そろそろ帰ろうかと思ったときだった。
石に躓いて、倒れてしまった。―――倒れかけた。
倒れかけた拍子に、誰かの懐へ飛び込んでしまったみたいだ。バッグも落としてしまった。
「キャッ!すみません!」
そう一言、謝ると、慌てて離れた。下へ目をやると、落としたはずのバッグがない。

翠雨9/27 16:6:122182cfDmGNdMx2BrM||856
探そうと思ったが、一先ず、ちゃんと謝るのが先決だ。
ボサボサになった髪を手櫛で直すと、謝ろうと、その人物が居た方を向いた。―――が、案の定、そこには誰もいなかった。
―――どこ行っちゃったのかな?まだちゃんと謝ってないのに…。―――
ふと、後ろの方を見ると、私のバッグを片手に、走っている男の人が居た。
見た瞬間、私がぶつかった人だとわかった。
―――まさか…、泥棒!?―――
あのバッグの中には汗水流して儲けた大金―――1万円だが―――が入っている。

翠雨9/27 16:6:192182cfDmGNdMx2BrM||732
何としても取り戻さなければ。私は彼に向って、石を思い切り投げつけた。
だが、コントロールが狂って、石は彼にではなく、関係ない人に当たった。
謝りに行こうとして―――今日はずっと謝ってる気がする―――足を止めた。
―――あの人を見失っちゃう!―――取り合えず、その人のことは放っておく事にした。
勿論、後で謝るつもりだ。
―――えーと…あの人は…―――辺りを見回してみた。それらしき人物は居ない。
しかし、諦めるつもりはない。逃げた?という考えを抑えて探し回った。
すると、彼のかぶっていた帽子が見えた。―――あそこだ!―――

翠雨9/27 16:6:302182cfDmGNdMx2BrM||145
はぁ…、はぁ…。息せき切らしながら、彼のところへ走っていった。
「あっ、さっきの人ですか?探してました。バッグ…。泥棒に取られそうになっていたから奪い返したんです。」
そう言いながら、彼は私の目の前に盗まれたバッグを突き出した。
―――泥棒に?―――
「え?じゃあ、何であの時、私のバッグ持って、逃げようとしてたんですか?」
彼の言う事には、半信半疑だった。
「あぁ、あれは。泥棒が逃げようとしていたから、捕まえようとしたんです。」
結局、彼は私の中で『親切な人』となった。
私は帰ってくるなり、自室のベッドに突っ伏した。―――あれから大変だったなぁ…―――

翠雨9/27 16:6:402182cfDmGNdMx2BrM||246
まず…私が投げた石が当たったのは、私のバッグを盗んだ泥棒だったらしい。
一応、警察に突き出して、みのりカフェで彼とコーヒーを飲んで、帰ってきたのである。
そんな事を考えているうちに、睡魔が襲ってきて、眠ってしまった。

翠雨9/27 16:6:432182cfDmGNdMx2BrM||964

翠雨9/27 16:7:02182cfDmGNdMx2BrM||750
―――――――朝
PPPPP…PPPPP…PPPPP…PPPPP…PPPPP…
徐徐に大きくなっていく目覚まし時計の音に起こされた私。―――今日は日曜日か―――
眠たい目を擦り、目覚まし時計に目をやった。針は8時を指している。
今日は日曜日、親友の大河紗雪と商店街へ買い物に行くのだ。
昨日はそんなに使ってはいないし、財布の中身は大丈夫だろう。
待ち合わせの場所は『みのり公園』その名の通り、秋になると色々な実が木に生るのだ。
目の肥やしになる風景である。
「ひなたー!ごめんな、ちょっと遅れたわ。早く行こ!」
私が来ると同時に、紗雪も来た。私は、「私も今来たとこやねん」と返して、商店街へ向った。

翠雨9/27 16:8:32182cfDmGNdMx2BrM||969
私たちが真先に目をつけたのはアーガイルのセーター。今は夏で、冬はまだ来ていない。
だが、冬の為にとっておこうという魂胆だ。
これまた、冬に買うと高いのだが、夏だと少々は安くなっている。
精算を終えてからも、紗雪と暫く、商店街内を歩き回った。買い食いをしたりと、充実した一日だった。
夕焼け雲が見える中、みのり公園で紗雪と別れて、家に入ったときだった。
RRRRR…RRRRR…RRRRR…RRRRR…RRRRR…
けたましいコール音が鳴り響いている。私は慌てて電話に飛びついた。
「はい。木葉ですが。どちらさまでしょうか?」
電話から返ってきた声は、彼そのままだった。―――あの人か―――

翠雨9/27 16:8:132182cfDmGNdMx2BrM||53
[えぇと、木葉ひなたさん、いらっしゃいますか?]
「木葉ひなたは私ですが…何か用でしょうか?」
声で間違いなく彼だとわかった。―――だけどどうして私の名前知ってるんだろう―――少し不審に思ったが、気にしない事にした。
[はい。えぇと…俺です。俺。」
「オレオレ詐欺?」
彼だとわかったので、少し冗談も入れて、笑ってみた。
[そんなわけないでしょうッ!]
意外と彼は真面目に受け取ったのか、顔を赤らめている姿が予想された。
「わかってます、わかってます。呼び名がないと不便なので名前を教えてもらえませんか?」

翠雨9/27 16:8:252182cfDmGNdMx2BrM||345
[申し遅れました。俺は、小畠疾風と申します。えー、木葉さんが、学生証を…]
「私の学生証を盗んだのね。通りでないわけだわ。」
彼の言葉を遮って、言ってみた。冗談交じりだったが、どう受け取るだろう。
[違いますよ!!木葉さんが学生証を落としていったんですってば。それで電話番号とか…]
私が疑っていない事も知らずに、彼は淡々と説明を続けようとした。失礼な気がするので、一応、止めた。
「もう眠たいので眠らさせてもらってもいい?明日は学校だし。」
私は、ファーと大きな欠伸を1つすると、そう言った。
[そ、そうですか…。では、放課後みのりカフェに来て下さい。待ってます

翠雨9/27 16:8:432182cfDmGNdMx2BrM||606
「えっ…ちょっ…」
私が答える暇もなく、電話は切れてしまった。彼、疾風の電話番号は知らない。だから、こちからからはかけられない。
つまり、みのりカフェに行くしかないということになる。
―――仕方ない、紗雪に同伴でついてきてもらうか…―――そんな事を考えながら深い眠りに陥った。
「ひなた!ひなた!そろそろ遅刻するで?起きぃ!」
母が私の身体を揺さぶる。目覚ましの音でも起きられなかったのだが、それでやっと目が覚めた。
遅刻する為、朝御飯はナシとなったが、それでも元気よく学校へと向った。
「あっ、ひなた。おはよう。」「紗雪、おはよう。ちょっと頼みがあるんやけど…」
二人が話したのはほぼ同時刻だった。

翠雨9/27 16:8:592182cfDmGNdMx2BrM||139
「うん、頼みって何?私に出来る事なら…」
これで一安心だ。だが、まだ気を抜いてはいけない。
「ん…ちょっと、会う人がおるんやけど、同伴でついてきてくれへん?お願いやから!な?」
「ええよ。面白そうやし!行くときはあたしに言ってな?」
紗雪は快く承知してくれた。これで、やっと安心できる。

翠雨9/27 16:9:42182cfDmGNdMx2BrM||403

翠雨9/27 16:9:262182cfDmGNdMx2BrM||711
―――――――そして放課後。
「紗雪〜!行くでそこの、みのりカフェやからちょっと頼むわぁ。どぉしても一人やったら不安で…」
チリ―…ン…チリ―…ン
カウベルが鳴る。―――みのりカフェに来たけど…小畠くんは?―――
「あ!居たわ。わかる?紗雪。小畠君って、あれやで。」

翠雨9/27 16:9:302182cfDmGNdMx2BrM||879
疾風は、一人でアンティークの椅子に座ってメニューを眺めていた。手元には水の入ったガラスのコップが置かれている。
紗雪は、チラッと疾風の方をみて、驚いたような、笑っているような、説明し難い顔をした。
「あ、えぇと、木葉さん…!こっちです、こっち。」
疾風は隣の椅子に私と紗雪を案内してくれた。一応コーヒーを頼んで、淡々と話を進めた。
私と疾風が話しているうちに、紗雪は我慢できなくなったように、「ちょっとこっちに来て」と私の腕を引っ張った。
疾風に、「ちょっと失礼します」と頭を下げて、紗雪の行く方へ向った。

翠雨9/27 16:9:482182cfDmGNdMx2BrM||734
紗雪の行き着いた先は、WCだった。―――何だろう?―――そんな事を考えていると、いきなり紗雪が大声で言った。
「なぁ、ひなた!あれが誰か知っとん?」
「え…?誰って小畠疾風でしょ?それ以外の何者でもないんだし…。」
一体何なんだろう―――――――。
紗雪は、本当に何も知らない私の顔を見て、「ふうっ」と溜息をつき、呆れたような顔で言った。
「何言っとんのや…。あの人は芸能人の水樹カイやん!あんたが芸能人と知り合いやなんて!驚いたわ〜」

翠雨9/27 16:9:522182cfDmGNdMx2BrM||204
紗雪の驚きの一言に私は一瞬絶句―――まさかあの人が芸能人だったなんて―――してしまった。
「え…!?でも、サングラスしてたから…はっきりわからんやろ?」
必ずしも、疾風が芸能人―――水樹カイ―――じゃないとわかって、ホッとした反面、惜しいという気持ちもあった。

翠雨9/27 16:10:12182cfDmGNdMx2BrM||61
だが、そうはいかず紗雪は言った。
「あんた、あたしのこの目を疑うん?なんたってあたしは…水樹カイ一筋ウン十年なんやから!」
紗雪は、顔に満面の笑顔を浮かべていった。
それにしても、紗雪と6年という長い付き合いの私も、水樹カイには負けてしまった。
だが、本当に疾風は水樹カイなのだろうか…。
「あ…小畠君待ってるから…早く戻ろうや。なっ、紗雪。サイン頼んだろーか?」
そう言って今度は私が紗雪の手を引っ張って疾風のところに戻った。
椅子に座ると、おしぼりで手を拭いて、コーヒーを啜った。それから、

翠雨9/27 16:10:262182cfDmGNdMx2BrM||640
「小畠君。えぇと、私の学生証返してください。わざわざすみません。じゃ、失礼しま…」
これ以上関わりたくないし、なるべく早く帰りたかった。
椅子を立ち上がりかけると、紗雪が無言で私の脇腹を小突いた。「ここで帰る気?そんなのあたしが許さん。」と言うようだった。

翠雨9/27 16:10:302182cfDmGNdMx2BrM||911
仕方なく、紗雪に付き合ってやろう。と言う気になり、「すみません。やっぱりもう少し…」と、椅子に座りなおした。
「あぁ、はい。ケーキ食べますか?俺の奢りです。」
そう言って、疾風はウエイトレスに、「ケーキ3つ」と頼んで、また私たちの方を向いた。
「あの、サングラスはずして頂けませんか?」
紗雪がいきなりそう言ったので、「いきなり失礼やんか」と小声で言ってやった。

翠雨9/27 16:10:392182cfDmGNdMx2BrM||311
だが、疾風はサングラスに手をかけて「知ってる人かもよ?」と言って外した。
―――――――サングラスを外したその顔は、水樹カイそのものだった。
紗雪はサングラスを外した疾風の顔を見て、勝ち誇ったような笑みを浮かべて、私の方を見た。
「わかったわ…。サイン頼んだる。それでええやろ?」
ニコニコと奇妙な笑みを浮かべた紗雪は私に向って『ブイ』をしてきた。
「くれるかわからんけどな…」
そう付け足して、疾風を上目遣いで眺めながら、そっと言ってみた。
「あの…水樹カイ…やんな?」
どういう答えが返ってくるだろう―――――――…。もし違うと言われれば、それまでなのだが、紗雪が間違ってるわけはない。

翠雨9/27 16:10:582182cfDmGNdMx2BrM||598
特に紗雪は疾風の方を強気な目で見て、なんと答えが返ってくるか考えているみたいだった。
疾風は私の質問に、微笑むと私たちの耳元で、「そうです。でも内緒にしておいてください。」と言った。
紗雪はとびきりの笑顔で手を動かし、文字を書く真似をした。サインをもらって、と言いたいのだろう。

翠雨9/27 16:11:22182cfDmGNdMx2BrM||939
「すみません。失礼ですが、サインお願いできませんか?」
そう言って、紙がない事に気がついた。「紗雪…色紙は?」と安直に言った。―――私、紙持ってたっけ―――
一応自分のバッグの中身も確認した。見つかったのは分厚いメモ用紙とボールペンだった。
「こ…これにお願いします。」
紗雪は色紙を持っていないと、手を横に振って合図してきたので、私のメモ用紙に書いてもらうことにした。

翠雨9/27 16:11:272182cfDmGNdMx2BrM||546
「…いいけど、条件があります。」
疾風は私を指差して、「また会ってくれませんか?今度は二人で…」と、紗雪に聞こえないように耳元で言った。
みるみるうちに顔が赤くなっていく。―――そ…それは…もしや、デート!?―――一応、「はい…」と答えて、サインを貰った。
帰り道。紗雪は疾風のサインを胸に抱きかかえて、満足そうに、スキップしている。
「じゃあなー」
私と紗雪は手を振って、いつも通りみのり公園で別れた。

翠雨9/27 16:11:302182cfDmGNdMx2BrM||529

翠雨9/27 16:11:392182cfDmGNdMx2BrM||963
―――――――今日は珍しく自分から起きた。たまには一番の登校もいいものだろうと思い、すぐに家を出た。
朝の歩道橋は何とも寂しいものだった。いつもの人だかりも、全て夢のようだ。

翠雨9/27 16:11:422182cfDmGNdMx2BrM||345

翠雨9/27 16:11:562182cfDmGNdMx2BrM||410
―――――――学校に着いた。教室のドアを開けても、誰も居ないと思っていた。
「おはよ、ひなた。早いやん。」
そこには、水樹カイ―――もとい、小畠疾風のサインを大事そうに抱えている紗雪が居た。
皆に自慢でもするつもりだろうか。―――ついでに私の事も言うんだろう―――そんな事を考えると、少し気が重かった。
だが、紗雪は誰に自慢するでもなく、1日中自分1人で大事そうに抱えていた。

翠雨9/27 16:12:02182cfDmGNdMx2BrM||451
「なぁ、紗雪。そんなん、どうして持っとん?」
帰り道、私は紗雪に聞いてみた。紗雪は、当たり前のように
「決まってるやん。10年間もファンだった人のサインがやっと手に入ったんやで?肌身離さず持っとくのが普通やん。」
そう言った。芸能人ファンになったことのない私には、いまいち理解し難かった。

翠雨9/27 16:12:132182cfDmGNdMx2BrM||590
「そんなものかなぁ…」
私は上の空で呟いてみた。紗雪はそれをしっかりと耳に入れたらしく、「そんなもんよ。」と笑顔で私の肩を軽く叩いた。
それから、紗雪は手を後ろに回すと、私の顔を覗き込むようにして、
「なぁ、ひなた。ひなたは好きな人おらんの?」
と、からかうような、にやけた顔で言った。興味津々のように、私の顔をジッと覗き込んでいる。
「なぁ―――んやねん。いきなり。おらん、おらん。もう家すぐそこやからまた明日な。」
そう、安直に誤魔化すと紗雪と別れて家へ入った。
今日は父も母も慰安旅行で温泉に出かけている。つまり、家には姉と私しかいないのだ。

翠雨9/27 16:12:292182cfDmGNdMx2BrM||618
暇なので、側にあったリモコンを手にして、テレビをつけてみた。面白くなさそうにチャンネルを次々と変える。
そんな事をしていると、姉がいきなり私からリモコンを取り上げた。
「も―――っ、ひなた。今日のチャンネルは8に決まってるじゃない!水樹カイが出てるんだから。」
―――――――水樹カイ―――!?お姉ちゃんまで…
どうやら、姉も水樹カイのファンらしい。―――誕生日プレゼントには水樹カイのサインをあげよう―――心の中でそう考えたのだった。
「なぁ、お姉ちゃん。水樹カイってどんな人?」
私は姉に寄り添って聞いてみた。この私、実は水樹カイ―――…疾風の事はまだ何も知らないのだ。

翠雨9/27 16:12:492182cfDmGNdMx2BrM||87
「う〜ん…そうやなぁ…。一纏めに言うと優しくて面白くて…私の理想の彼やわぁ。」
姉はうっとりした目で言った。
私は、姉の大胆な発言に驚いて、後ずさりした。―――理想の彼!?―――頭の中を電撃が走っている。
―――水樹カイってそこまでモテるんだぁ…――――
鉛筆を顎に押し付けて考えてみた。―――確かに、外見もいいし、中身もいいよね―――
「はっ、いけない、いけない!何考えてるんや。私ってば。」
首を横に振っていると、姉が「どうしたんや。何かあったん?」と言ってきた。

翠雨9/27 16:13:122182cfDmGNdMx2BrM||850
慌てて「な、何でもないッッ!」と大声で言った…。

翠雨9/27 16:13:152182cfDmGNdMx2BrM||285

翠雨9/27 16:13:192182cfDmGNdMx2BrM||262
「まだなんかなぁ―――…。遅いわ、小畠君。一体何してるんや。」
―――――――みのりカフェ。
私は腕時計をひっきりなしに見る。今日は、疾風と会う日なのだ。―――勿論、私にそんな気はない。彼が勝手に決めたのだ―――
しばらくすると、店内のドアがガ―――ッと音をたてて開いた。
見ると、そこにはサングラスをかけて、ピンクの紙包みを抱えた疾風が居た。
疾風は私と向かいの椅子に座ると、ハアハア喘ぎながら、
「遅れてすみません!これ―――買ってきたんです。」

翠雨9/27 16:13:352182cfDmGNdMx2BrM||566
そう言って、疾風は私の方に、さり気なくピンクの紙包みを置いた。―――この大きさからすると…
「あ…開けてもいいですか?」
嫌な予感がした。どうせなら、早めに開けておいた方がいいだろう。
「…ちょっと待ってください。―――俺は前から木葉さんが好きだったんです。返事を聞かせてください。」

翠雨9/27 16:13:382182cfDmGNdMx2BrM||40
いつになく、真剣な表情で疾風は言った。答えに迷ってしまった―――。
動揺した私は、しばらく無駄な動きをしてから、一言だけ言った。
「あの…すみません。考えさせてください。お願いします。」
そう言って席を立った。バッグを持ち直すと、みのりカフェから1人、走って出て行った。
流石に、みのり公園まで走ってくると、汗がどっと噴出してきた。

翠雨9/27 16:13:562182cfDmGNdMx2BrM||892
「あら、ひなた。どうしたんよ。すごい汗かいてるやん。まるで、凄い勢いで走ったみたいやんか。」
そう言って、姉はケラケラ笑ったが、私は、とても笑う気分にはなれなかった。
姉と一緒に家に入ってから数十分―――――――。姉はまだ何も言ってこない。いつ聞かれるのかと思うと、ゾクゾクした。
―――当たって砕けろだ―――私は覚悟を決めて、姉に聞いてみる事にした。

翠雨9/27 16:14:02182cfDmGNdMx2BrM||368
「お姉ちゃん。もしも―――水樹カイに告白されたらどうする?」
姉はいきなりで驚いたかのように、驚くようなリアクションをして、ソファーから転げ落ちた。
「何よ、あんた。昨日から変やで。まぁ、答えたるわ。そらな―――一発でokするやろ、普通。」
姉はソファーに座りなおして、紅茶を飲んでいる。

翠雨9/27 16:14:102182cfDmGNdMx2BrM||345
私も、姉の隣に座って、「なんで?」と聞いてみた。そうすると、姉は小さな咳払いをして、
「そりゃな―――あんた。このあいだ言ったように、優しくて、面白くて、カッコよくて…パーフェクトやからよ。」
「そぉ…かな?」
私は小さな声音で言ってみた。―――そうは思わない…―――
「私、決めた!」
そういうと、無言で立ち上がり、電話の方へ駆けていった。疾風に電話するのだ。
[はい、小畠ですが]
「あっ、小畠君?今日の話なんやけど…私にそんな気はありません。断ります。」

翠雨9/27 16:14:272182cfDmGNdMx2BrM||924
[そうですか…。変な事言ってすみませんでした。]
それだけで、電話はプツッと音を立てて切れてしまった。私は電話の前に座り込んだ。頭の中が真白になる。
「ひなたぁ―――?今日のチャンネルも水樹カイでてるで―――!早く電話終わらしぃ。」
電話はとっくに切れているのに、姉はまだ話していると思っている。
「わかってる―――!でも、でも、今日は見ないから!」
私は階段を特急で上り、部屋に飛び込んだ。混乱してしまって、何が何だかわからない。
〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪
メールが届いたらしい。その振動で携帯がブルブルと震える。―――誰からだろう―――
そのメールは紗雪から来たものだった。

翠雨9/27 16:14:382182cfDmGNdMx2BrM||314
『ひなた、起きてる?…って起きてるに決まってるよね(笑)明後日、小学校の同窓会があるんだけど…来る?
ほとんどの人が来るし、楽しいと思う!
場所は、北みのり小学校で、時間はAM10:00から!あたしも行くよ。あっ、そのうち同窓会の事詳しく書いた葉書が来ると思う。』
内容は同窓会のお知らせだった。
―――葉書ねぇ―――コートを羽織って、外の郵便受けを見に行った。何通か手紙が入っている。
最初に目に入ったのは、同窓会のお知らせ。それから、後は全て両親宛か、姉宛のものだった。
私は部屋に戻ると、コートを脱ぎ捨て、ベッドの上に座ると、【同窓会のお知らせ】と書かれた紙を読み始めた。

翠雨9/27 16:14:462182cfDmGNdMx2BrM||987
「へぇ…。明後日ねぇ…。よし、行くか!」
そう決心すると、葉書を小さな棚の上に置き、ベッドに突っ伏した。そして、そのまま眠ってしまった…。
それから、起きて食べて寝て起きて食べて寝ての1日が過ぎ、いよいよ今日は同窓会。
「どんな服がいいやろ〜…。」
鏡の前で難しそうに悩んでいるのは私。姉はその様子を、笑いをこらえてみていた。
「まったくもう。ひなたってば服のセンスないんやな。赤の服に紫のズボンって…柄があればいいけど、ないやん。」
そう言って姉は、私の部屋から出て行った。
もう来ないのかと思ったら、派手な服とスカートを両手に、戻ってきた。

翠雨9/27 16:15:152182cfDmGNdMx2BrM||468
「ひなた!このどれか着たらどうや?そんなおばさんっぽい服なんかあかんでぇ。あんたまだ若いんやから。」
文句をぶつくさと言い続ける姉の言葉は聞き流して、服選びをした。
姉の持ってきた洋服の中には、少しだが、シンプルなのがあった。気に入ったその服を着、姉には何も言わず、家を出た。
みのり小学校まで行くには30分もかかる。集合時間に間に合わせるには、10分で行かなくてはならない。
そこまで焦る必要もないのだが、やはり、初めての同窓会だし、早めに行きたい。
「タクシー!」そう言って、手を挙げ、タクシーを呼び止めた。その運転手は、
「すみません。今日はもうお乗せできないんですが…」

翠雨9/27 16:15:252182cfDmGNdMx2BrM||42
と遠慮深く言った。それから、私の顔を見て、驚いたように「木葉…さん?」と言った。
その顔に、見覚えがあった。誰だったっけ―――――――
「そ、そうですけど…」
その人の事を思い出せない限り、無駄口は禁物。出来る限り話さないようにした。だが、そんな必要もなく、相手の方から、
「そうですけど…って。俺の事忘れたん?あ、今から同窓会やろ。乗って、乗って。」
そう言って来た。私が忘れた事はもう、バレていたみたいだった。どうせなら、厚かましく、名前も聞いておこう。
「あ…えーと、名前何だっけ?」
タクシーの中で、私は身を乗り出して、相手に尋ねてみた。

翠雨9/27 16:15:482182cfDmGNdMx2BrM||615
「あぁ、俺な。勇誠や。勇誠!しっかり頭に叩きこんどきぃや。もうゆわへんで。」
―――勇誠…佐田勇誠?それにしても5年間であっというまに変わったなぁ―――私が物思いに耽っていた所、みのり小学校に着いた。
私が入学した時は、サラと言っていいほど、綺麗だったのに、今では所々が薄黒くなっていて、皹も入っている。
「何ボーっとしとるんや!入るで」
勇誠は、私に声をかけて先に行ってしまった。私も、それを追いかけて、教室に入った。

翠雨9/27 16:15:522182cfDmGNdMx2BrM||267
懐かしい教室には、哀愁が漂っている。
「あ―――――――、もしかしてアンタ…。木葉ひなた?」
教室を眺めていると、急に後ろから声がしたので驚いた私はバッグを落としてしまったほどだ。

翠雨9/27 16:16:92182cfDmGNdMx2BrM||977
「えっ?」
後ろを振り向く。そこにあったのは懐かしい親友、小畠柚和の顔。
「柚和!?柚和だよね?」
私は咄嗟に柚和の手を握り、話しかけた。―――柚和とはここ数年会っていなかった―――
小学校の頃は一番仲良しだった友達だったが、中学に入ってからは話すことも少なくなっていた。
「うん。せーかい。」
柚和はいつになく、明るい声で言ってブイサインをして見せた。
「あっ、小畠と―――――――…木葉!?」

翠雨9/27 16:16:172182cfDmGNdMx2BrM||159
不意にポンと肩を叩かれたので、誰だろう、とそっちの方を向いてみると、居たのは勇誠。
「久しぶりやなぁー。俺のこと覚えてるかぁ?」
明るい笑顔で、ニコッと笑って見せた。―――あれ?…さっき、なんで「久しぶりやなぁー」って?今会ったのに…―――
「なんで…今会ったのに」
私はそっと言ってみた。
「あぁ、俺。俺はなぁ、佐田優斗や!」

翠雨9/27 16:16:232182cfDmGNdMx2BrM||929

翠雨9/27 16:19:392182cfDmGNdMx2BrM||58
小学5年生の時に書いたのは、ここまで…。いまから、懐かしいので
続きを書こうかな〜と思います(#  ̄ー ̄)

なんか、小畠疾風と小畠柚和の名字が一緒なんだけど…。
しかも、佐田勇誠と佐田優斗の名字も一緒だし…。
果たして、わざとなのか、勘違いなのか。。
どぉゆうストーリーにするつもりだったんだろ、私^^;;;

翠雨9/27 16:21:02182cfDmGNdMx2BrM||283
ぁ”〜〜〜わかった。よく読んでみたら、なんか文章からして、双子^^;;;>佐田

翠雨9/27 16:27:262182cfDmGNdMx2BrM||713
―――――――同じ名字?あ、そっか。佐田って双子だったっけ。
んんん?同じ名字…!?
ひなたは柚和の顔をじっと眺めてみた。小畠柚和、小畠疾風―…。
「ゆゆ、ゆゆゆゆゆゆゆゆゆ、柚和!」
―――――――…って、ありえないか…。でも、万が一…。
「なによ。さっきからなんか変やな。どうしたん?」
柚和が首を傾げる。―――――――もう笑われたっていいや…。

翠雨9/27 16:27:462182cfDmGNdMx2BrM||553
キャーq(|||`驚´|||;;*)全然進歩なし。

まぁ、いっか…。お目汚し申し訳ありません^^;;;


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