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9478秋と言えば読書の秋_小説の秋順介11/20 22:45:282181cffYgMaRJCl/Y
時間がかかると言いながらわずか1時間でできてしまいました。

とりあえず投稿です。

かなり短いです。ご了承ください。

では

『【あの人】が死んだ日』

順介11/20 22:45:522181cffYgMaRJCl/Y||391
イチョウ並木が、一直線にずっと先まで続いている。
葉が風にさらわれ、コンクリートで固められた道路に落ちる。
その道は乗用車1台がギリギリ通るこのできるほどのものだった。

「去年も……こんな感じだったかな……」

木と木の間に、コンクリート道路に平行に置かれたベンチに座っている、制服を着た少年が呟く。

順介11/20 22:46:82181cffYgMaRJCl/Y||589
しばらく木々を眺める。
目の前の木には、花束が掛けられていた。
そして、

「【あの人】が―――」
「慎!」

呟こうとした瞬間、左の方から少年の声が聞こえた。
年は18ほど。慎と呼ばれた少年と同い年なのだろう。
制服を着ている。

「また、【あの人】を思い出してたのか?」

ベンチの上に乗った葉っぱを払いながら、悲しげな顔をして慎に聞く。

「空か。あぁ、そうさ。丁度こんな感じの日だったよな………彼女が死んだのは」
「そうだったな」

順介11/20 22:46:282181cffYgMaRJCl/Y||348
彼女が死んだ日―――。
慎と【あの人】が一緒に、学校の帰り、この並木道を歩いていた。
少し家までは遠周りだったが、それでも秋になるとここをよく通って帰った。
いつも通りだった。本当に。

「こんなに綺麗な道なら、もっと早くに知りたかった!」

彼女の口癖だった。
今日も彼女は歩きながら言う。

「こんなに綺麗な道なら、もっと早くに知りたかった……」

何故だろう、いつもと雰囲気が違う。
彼女はもう、ここで気付いていたのだろう。
何かしらの[死への近づき]とでも言えばいいのだろうか。

順介11/20 22:46:562181cffYgMaRJCl/Y||708
「なぁ、あそこのベンチに座らないか?今日は荷物が重くて……」

慎は座りに向かったが、彼女は行かなかった。

「おい、座らないのか?」

彼女をベンチを前で呼ぶが、

「私、この景色を目に焼きつけておきたいの」
「なんでだよ、いつだって来れるじゃないか」
「だって私は―――」

次の瞬間、目を疑った。
横から走ってきた男が、突然ナイフを彼女の腹部に突き立てたのだ。
通り魔は、走って逃げ去った。
彼女は、倒れた。

順介11/20 22:48:142181cffYgMaRJCl/Y||792
「あの花束、お前のか?」

空が目の前の木に立て掛けてある花束を見、慎に聞いた。

「いや、彼女の家族の分だ」
「お前は……いいのか?」

空は慎の顔を不思議そうにのぞき込む。

「だって、もうあるじゃないか」

少し黙り、そして、

順介11/20 22:50:312181cffYgMaRJCl/Y||699
「こんなにたくさんのイチョウがな」


慎はうつむく。
風が勢いよく吹いた。
それにさらわれて地面にひらひらと落ちた葉に、ポツリと、慎の涙が模様をつけた。


おしまい。

順介11/20 22:53:382181cffYgMaRJCl/Y||302
あ・と・が・き・☆(蹴

イチョウってその地方が植えたモノじゃないの?という突っ込みはなしでお願いします。
題名で内容が大体読めるじゃないか。という説教も硬くお断りしております。
ちなみに感想は大歓迎です。期待はしていないので大丈夫です。
ではでは。

ゆうじい11/21 0:21:331211cfEFeVybyMJnE||32
こんばんは、読ませていただきました
悲しいですね・・・
自分で花束は添えず一緒に通った
道にある「イチョウの花束」を
あの人に添える、最後の涙を流した
所も感動しました。

バルトーク11/21 19:18:252212cfBcsmysAsVME||105
こんばんわ〜。読ませていただきました。
「こんなにたくさんのイチョウがな」
の一言に思わずニヤリとしました。よくもまあこんな事を恥ずかしげもなく言えるなコイツは(゚Д゚;

掌編として、凄いうまくまとまってる感じがします。
そして上の言葉で作品が、キリっと締まっていて、好感を持てる作品でした〜。
楽しく読ませていただきました。では失礼しますv

Kozue11/21 19:21:392183cfItlj66EQP/2||155
早速読みに参りました^^

イチョウのイメージと過去の記憶が重なって、
大変いい作品だと思います。
慎以外の登場人物の名前が出ていないのも、いいと思いました^^

すみれ☆11/21 20:45:282204cfnacloQpOVtw||238
こんばんは^^

彼女は、死への近づきが感じられるのですか…。
ちょっと、悲しくなりますよね。

イチョウが花束だと、暖かく感じました。
すぐに散ってしまうイチョウ。
切なくなってしまいました。

悲しく、暖かみのある作品だと思います。
とても良い作品でした^^

順介11/22 18:43:302181cffYgMaRJCl/Y||603
皆様、有難い感想まことにありがとうございます(*_ _)

もっと推敲しておけばもっといいモノができたかも知れませんが、
書いている時とても眠くて大変だったのでとりあえず出して寝たのでした。

とりあえず、これが最高の作品ということでお願いします(爆

ロスト11/24 18:35:235915cfw24E/8k.hsQ||683
良いです!
感動しました〜。イチョウ・・・季節にあってますねw
それに、最後の表現がとても綺麗で、切なさにあふれていました。
最高の作品だと思いますよ^^

それでは!


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