9532 | 紅葉の花束 | 順介 | 12/2 23:31:25 | 2181cffYgMaRJCl/Y |
こんばんは。順介です。 今夜は、先日の大会の応募作品を推敲したものを載せたいと思います。 ↓宣伝↓ http://jun.huuryuu.com/ 『ショウセツズ』 ↑宣伝↑ それではいきます! ちなみに上記のHPは私のHPで、歴代の作品g(ry |
順介 | 12/2 23:32:9 | 2181cffYgMaRJCl/Y||108 | ||
紅葉並木が、一直線にずっと先まで続いている。 葉が風にさらわれ、コンクリートで固められた道路に落ちる。 その道は乗用車1台がギリギリ通るこのできるほどのものだった。 「去年も……こんな感じだったかな……」 木と木の間に、コンクリート道路に平行に置かれたベンチに座っている、制服を着た黒いショートカットの少年が呟く。 |
順介 | 12/2 23:32:23 | 2181cffYgMaRJCl/Y||47 | ||
しばらく木々を眺める。 目の前の木には、色とりどりの花束が2,3束掛けられていた。 そして、 「『彼女』が―――」 「よう」 呟こうとした瞬間、左の方から少年の声が聞こえた。 年は18ほど。同い年だろう。茶髪で、制服を着ている。 「また、『彼女』を思い出してたのか?」 ベンチの上に乗った葉っぱを払いながら、悲しげな顔をして、茶髪の少年は訊ねる。 「あぁ、そうさ。丁度こんな感じの日だったんだ………『彼女』が死んだのは」 「そうだったのか……」 |
順介 | 12/2 23:32:34 | 2181cffYgMaRJCl/Y||23 | ||
黒髪の少年と『彼女』は学校の帰りに、よくこの並木道を歩いていた。 少し家までは遠周りだったが、それでも秋になるとここをよく通って帰った。 いつも通りだった。本当に。 「こんなに綺麗な道なら、もっと早くに知りたかった!」 『彼女』の口癖だった。 今日も『彼女』は歩きながら言う。 「こんなに綺麗な道なら、もっと早くに知りたかった……」 何故だろう、いつもと雰囲気が違う。 彼女はもう、ここで感じていたのだろう。 何かしらの[死への近づき]のようなものを。 |
順介 | 12/2 23:32:51 | 2181cffYgMaRJCl/Y||494 | ||
「あそこのベンチに座らない?今日は荷物が重くて……」 黒髪の少年は座りに向かったが、『彼女』は行かなかった。 「ん、座らないの?」 『彼女』をベンチを前で呼ぶが、 「私、この景色を目に焼き付けておきたいの」 「なんで、いつだって来れるじゃない」 「だって私は―――」 次の瞬間、『彼女』は、倒れた。 |
順介 | 12/2 23:33:13 | 2181cffYgMaRJCl/Y||761 | ||
「あの花束、お前のか?」 茶髪の少年は目の前の木に立て掛けてある花束を見、怪訝そうに黒髪の少年に訊ねた。 「いや、あの中に俺のはない」 「……お前のは?」 彼は黒髪の少年の顔をのぞき込む。 「紅葉の花束、だよ」 彼はうつむく。 風にさらわれて地面にひらひらと落ちた葉に、ポツリと、涙が模様をつけた。 |
順介 | 12/2 23:33:56 | 2181cffYgMaRJCl/Y||362 | ||
そんなわけで、当サイト、よろしくお願い致します♪(蹴 |
特殊文字 by.チビファンタジー 過去ログ : : PS2:GBA:PSP:NDS:GC:XBOX | ||||