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9569セイクリッド・ブルー第四部(2)istint12/10 2:42:455919cf2XwL0Y01ZtQ
http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-9537.html  前回までの話

istint12/10 2:43:205919cf2XwL0Y01ZtQ||32
「伝令!
 聖蒼教団からの援軍が到着しました!
 シェリフェル将軍率いる精兵三千です!」

istint12/10 2:43:315919cf2XwL0Y01ZtQ||57
ルナグディの前線基地で指揮を執っていた騎士団の元にシェリフェル到着の報が届いた。
兵士たちは疲れ切っていたが、援軍の知らせに喜び、飛び上がった。
外に出てみると、もうそこまで聖蒼教団の軍が進軍してきているのが見えた。
皆慌てて出迎える準備をする。
程なく聖蒼教団の第一部隊の団長が挨拶に来た。

istint12/10 2:43:395919cf2XwL0Y01ZtQ||234
「聖蒼教団シェリフェル隊、遅ればせながら援軍に参った。
 早速状況を説明していただこう。」

istint12/10 2:43:495919cf2XwL0Y01ZtQ||764
「ご苦労様です。
 この砦に残っている兵士はわずか千余り…。
 現在は本国への侵入を防ぐ為にここで篭城しているのです。
 敵の戦力は其れに対して約三万。
 シェリフェル将軍はどのような作戦を用いるのでしょうか。」

istint12/10 2:44:05919cf2XwL0Y01ZtQ||246
そこへいつの間にかシェリフェルが到着していた。
いつもの余裕たっぷりの笑みを口元に浮かべて。

istint12/10 2:44:85919cf2XwL0Y01ZtQ||111
「こんにちは。
 僕がここの指揮を任されたシェリフェルだ。
 作戦なんか相手を見てからでないと立てれないよ。
 …で、あそこに見える砦はサリエル国のものかな?」

istint12/10 2:44:225919cf2XwL0Y01ZtQ||94
シェリフェルが指差した方角にはボンヤリと確かに砦らしきものが見えた。
目測でもここの砦より遥かに大規模で多くの兵が収容されているのがよくわかる。
しかもサリエルは世界有数の古代兵器国家で、飛行船団を持っていた。
軍事力だけならグランデュールにも引けを取らないだろう。
大国だが未だ古い剣と弓の時代の戦い方しか知らないルナグディでは勝ち目が無いのは明白だった。

istint12/10 2:44:315919cf2XwL0Y01ZtQ||661
「は、あれがサリエルの侵攻砦でございます。
 あそこからの攻めは日々厳しくなってきておりここが落されるのも時間の問題かと…。
 一度この砦を捨て、ルナグディ領土内の第二前線砦と合流し、迎え撃つのが上策かと…」

istint12/10 2:44:415919cf2XwL0Y01ZtQ||480
「フフフ…
 君たちがそんなだから勝てないんだよ。
 なぜこちらから攻めないんだい?
 諦めさせれば戦争が終わると思っているのかい?
 それではサリエルの思う壺だよ。
 いいか、サリエルは恐らくその作戦を読んで、ジワジワ攻めてきてるんだと思う。
 少しずつ領土は侵攻されてルナグディを併呑するつもりだよ。
 いつまでそんなにのん気に構えていられるのかな?」

istint12/10 2:44:545919cf2XwL0Y01ZtQ||7
ルナグディの兵士たちはむっとした表情でシェリフェルを見た。
その内の一人がシェリフェルに意見する。
「恐れながら将軍閣下、攻め入ったところでこちらの軍が全滅するのは明白です。
 何か他に考えがあるとでも言うのですか?」

istint12/10 2:45:45919cf2XwL0Y01ZtQ||974
その意見を聞いてシェリフェルはしてやったりと思った。
彼の思惑通りの答えが返ってきたからだ。
「僕にこの軍の全指揮権を委ねてくれるなら、一週間で戦局をひっくり返してあげるよ。
 その代わり僕の命令には何があっても従ってもらう。」

istint12/10 2:45:175919cf2XwL0Y01ZtQ||680
兵士たちの間にどよめきが起こった。
こんな若造に何が出来るのか。
いや、若くして将軍の地位まで上り詰めた男だ、本当に考えがあるのかも…。
「全指揮権を委ねます。」

istint12/10 2:45:245919cf2XwL0Y01ZtQ||75
そこへ伝令がひどく慌てた様子で飛び込んできた。
「伝令!
 サリエルの軍が進軍を開始しました。
 数は目測でおよそ五千!」

istint12/10 2:45:355919cf2XwL0Y01ZtQ||216
シェリフェルはその伝令を聞いてすぐに命令を出した。
「聖蒼教団の各団長は十人ずつの小隊に分かれて攻撃に当たれ。
 その内の一隊は僕のすぐ後ろに付いて指示通りに動け。
 残りの者は迂回してサリエルに侵入してなるべくたくさん捕虜を捕まえろ。
 捕虜は軍人以外でも構わん。
 一番多く捕らえた隊には褒美を取らせる。
 ではまず僕が切り込むから後に続け。」

istint12/10 2:45:505919cf2XwL0Y01ZtQ||629
シェリフェルはそう言い捨てると真っ先に敵の軍に向かって飛び出していった。
団長が慌てて止めようとしたが彼に追いつくことは出来ない。
周りの者も一気に不安になった。
総大将自ら先陣を切って敵陣に飛び込んでいくなど考えられなかったからだ。
それでも聖蒼教団の騎士団は迅速にシェリフェルの命令を伝え、動き出した。
三百ほどの教団騎士達は真正面からサリエルに向かっていった。

istint12/10 2:46:65919cf2XwL0Y01ZtQ||241
シェリフェルは魔力で空中に浮かび上がると、両手に黒い電流を生じた。
「フフフ…哀れな人形たちだ。」
彼はその電流を敵の軍に向かって無作為に数十本放った。
電流は軍を混乱させ、多くの犠牲を出した。

istint12/10 2:46:255919cf2XwL0Y01ZtQ||264
騎士団はようやくシェリフェルに追いついてきて、あちこちで小競り合いを始めた。
シェリフェルは地面に降り立つと剣も使わずに素手で次々と敵兵の首を刎ねていく。
シェリフェルが通過した場所ではポーンポーンとボールのように人の首が跳ね上がっていた。
サリエル軍もあまりのシェリフェルの勢いに完全に呑まれて混乱は増すばかりだった。
シェリフェルは追い討ちをかけるように高速で指弾を打ち出す。
彼が指を弾くと凝縮された空気の塊が押し出されて銃弾のような勢いで飛んでいくのだ。
魔力も使わずに離れた所の相手をマシンガンのように貫いていく。

istint12/10 2:46:365919cf2XwL0Y01ZtQ||898
他の団長たちもシェリフェルを恐れて必死に戦っていた。
気が付けば数で完全に劣るはずのシェリフェルの軍がサリエルを押し返していっていた。
だがサリエル軍は弓兵を大量に投入し、射撃による攻撃を仕掛けてくる。
騎士団のうち数人は矢を受けてバタバタ死んでいった。

istint12/10 2:46:475919cf2XwL0Y01ZtQ||939
「やっぱりそうきたか。
 弓兵はやっかいだけどこちらも遠距離攻撃くらいできるんだよ。」

istint12/10 2:46:595919cf2XwL0Y01ZtQ||43
シェリフェルは死に掛けている敵兵の腹に指を突き刺すと、何かの魔力を込める。
それを周囲の兵士十数人に施すと、それを魔力で空に浮かべて弓兵のいる方角に向けて投げた。
空から重傷を負った味方の兵が降って来て敵の軍はまたざわめく。
急いで治療を施そうと兵士の身体に触れた途端、重傷で動けない兵士が一斉に苦しみ出した。
苦しそうに呻きながら自分の身体をかきむしり、自分の目玉を抉り出す。
そして腹を膨張させると悲鳴を上げて内臓を撒き散らしながら爆発した。

istint12/10 2:47:115919cf2XwL0Y01ZtQ||734
周囲にいた兵士たちは一帯に撒き散らされた血を浴びて震え上がった。
しかしシェリフェルのかけた魔力はそれだけでは消えなかった。
今度はその血を浴びた兵士が同じように苦しみ出したのだ。
そう、彼の掛けた魔力はウイルスのように伝染していく。
サリエルの兵は恐慌状態に陥り、同士討ちを始めるものもでてきた。
軍の最前線では休むことなく味方の首が空中を舞っていた。

istint12/10 2:47:235919cf2XwL0Y01ZtQ||293
「た…退却!退却だー!」
サリエルの軍はその命令を聞くと蜘蛛の子を散らすように逃げ出す。
軍の陣形はあっという間に滅茶苦茶になり、皆他のものを押しのけて逃げようとする。

istint12/10 2:47:415919cf2XwL0Y01ZtQ||809
完全に戦意を喪失した軍をシェリフェルは更に追い詰めていった。
許しを請う兵を踏み潰し、切り殺す。
シェリフェルは返り血を浴びながら笑っていた。
生首を一つ拾うと逃げる兵士に投げつける。
態勢を崩してつまづいた兵士に追いつきゆっくり首を狩る。
敵兵を散り散りにさせたシェリフェル軍は意気揚々と砦へ還ったのだった。

istint12/10 2:47:485919cf2XwL0Y01ZtQ||429
シェリフェルたちは砦の兵士たちに羨望のまなざしを持って迎え入れられた。
この人なら本当にここを救ってくれるに違いない。
誰もがそう思っていた。
彼のおぞましい計画を聞くまでは。

istint12/10 2:47:555919cf2XwL0Y01ZtQ||779
「何をそんなに喜んでいるんだい?
 仕事はこれからさ。
 今は材料を調達しに行っただけなんだから。」

istint12/10 2:48:45919cf2XwL0Y01ZtQ||798
彼はそばに控えていた兵士に何やら耳打ちする。
兵士はすぐに動き出した。

istint12/10 2:48:95919cf2XwL0Y01ZtQ||732
「こんな砦すぐに落されるよ。
 そうならないうちに柵を作ろうと思ってね。」

istint12/10 2:48:215919cf2XwL0Y01ZtQ||16
夜が明ける頃にはすっかり柵が完成し、捕虜を捕まえに行った隊も戻ってきた。
柵は何の変哲もない木を組んで作った柵だった。
高さは三メートルくらい。
先は槍のように尖らせていた。
彼はそれを眺めて満足そうに笑う。 
柵に使われた木は丁度百本。

istint12/10 2:48:295919cf2XwL0Y01ZtQ||280
「よし、これから捕虜の皆をあの木に生きたまま串刺しにするんだ。
 老若男女問わず、だ。」

istint12/10 2:48:395919cf2XwL0Y01ZtQ||319
皆自分の耳がおかしくなったのかと思った。
しかし、シェリフェルはもう一度淡々と命令すると、捕虜の一人を引っ張っていった。
捕虜はまだ幼い少年だった。
泣き叫ぶ子供を連れて外にでる。
側にいた母親は気が狂ったように叫び続けていた。
そして…!

istint12/10 2:48:505919cf2XwL0Y01ZtQ||186
彼は母親の目の前で泣き叫ぶ子供を持ち上げて、柵に串刺しにした。
股から頭の先まで貫かれた子供はもう叫ぶ事も無かった。
シェリフェルは捕虜を順番に並ばせる。
しかしあまりの非道に騎士の一人が異論を唱えた。

istint12/10 2:48:575919cf2XwL0Y01ZtQ||674
「これではあんまりです!
 捕虜は殺しては意味がありませぬ!
 それにここに連れてこられた者は軍人ではなく一般の町民ですぞ!」

istint12/10 2:49:85919cf2XwL0Y01ZtQ||284
シェリフェルはツカツカとその兵士の前に歩いていくと、兵士の足を斬りおとして、苦痛に呻く兵士を先ほどの子供の隣に突き刺した。

istint12/10 2:49:155919cf2XwL0Y01ZtQ||326
「じゃあ、お前が代わりになれ。
 フフフ…じゃあ、楽しいひと時を。」

istint12/10 2:49:325919cf2XwL0Y01ZtQ||358
シェリフェルは更に残虐な作戦を考えていた。
予め兵士に命じて集めさせておいた敵兵の首級を木の実のようにそこらの木に吊るさせた。
そして首の無くなった死体を腕、足、胴のパーツに切り分け、それぞれで山を築いた。
右手で出来た山、左足の山、胴体の山という風に。
内臓は取り出されて投石器で敵の砦の中に投げ込まれた。
堀は搾り出された血で満たされる。
身の毛もよだつような地獄の光景が出来上がった。

istint12/10 2:49:415919cf2XwL0Y01ZtQ||548
捕虜の処刑の終了の知らせを受けると、シェリフェルは柵を見に出かけた。
しかし、あと七本綺麗なままの柵が残っていた。
報告に来た兵士に事情を問いただすと、捕虜の数が足りなかったらしい。
すぐに捕獲部隊の者も謝罪に来た。
シェリフェルはフウっとため息を付くと捕獲部隊の兵士の前まで歩いていく。

istint12/10 2:49:515919cf2XwL0Y01ZtQ||393
兵士はゴクッと唾を飲み込んだ。
このイカレた将軍に何をされるのだろうと。

istint12/10 2:50:05919cf2XwL0Y01ZtQ||203
シェリフェルは風のような速さで兵士の腰から剣を抜き取るとその兵士を切り殺した。
一緒に付いて来た兵士も次々切り殺していく。
ああ、次は自分の番だ。
そう思って目を閉じた兵士の前で剣が止まった。
恐る恐る目を開くとシェリフェルが剣を床に放り出した。

istint12/10 2:50:115919cf2XwL0Y01ZtQ||692
「一、二、三…六、七。
 これで柵が埋まるよね。
 じゃあ、君これをあそこに刺しといて。
 お疲れ様、フフフ。」
そういうと彼は兵士の肩をポンッと叩いて部屋を出た。

istint12/10 2:50:405919cf2XwL0Y01ZtQ||301
「将軍閣下、サリエナから休戦協定の使者が来ていますが…。」
通常、使者は返事がどうあれ無事に送り返される。
最悪捕虜になる程度だ。
しかし、シェリフェルは話も聞かずに使者を殺すと、砦の一番高いところにある端のてっぺんに使者を突き刺した。
これは全てシェリフェルの戦略だった。

istint12/10 2:50:515919cf2XwL0Y01ZtQ||560
敵を恐れさせ、戦意を削ぎ、心を折るのが目的だった。
だが、闇ソーサラーとてここまでやったという記録は無い。
人対人の戦争に於いては人であるシェリフェルは闇ソーサラー以上に残酷になれたのだ。

istint12/10 2:51:35919cf2XwL0Y01ZtQ||616
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istint12/10 2:51:125919cf2XwL0Y01ZtQ||178
丸い帽子のような形の屋根が連なり、最新の飛空艇が飛び交う。
町の至る所に工場があり、煙を吐き出していた。
しかし、汚染された工業地帯という感じではなく、周囲には美しい緑が広がっていた。
そしてその都市の中心には丸いドームが陽光を受けて白銀に輝いていた。

istint12/10 2:51:245919cf2XwL0Y01ZtQ||502
そう、ここは世界最先端の技術を誇るサリエナ帝国の首都だ。
丸い形の建物はサリエナの伝統的な建築様式で、中央のドームにはこの国の最高権力者、アシン・アッズーノ皇帝が君臨している。
皇帝は戦争を人によるものではなく、機械を使うことによって終結させようと研究を積み重ね、国力を増大させていった。

istint12/10 2:51:405919cf2XwL0Y01ZtQ||793
グランデュールが崩壊した知らせは既にここまで届いており、皇帝は侵略の準備を推し進めていっているところだった。
だが、順調にいってるかに見えた矢先、悪い知らせが皇帝の耳に入った。
ルナグディを進行中の第一戦線部隊の四分の一が壊滅したという知らせだ。
しかも敵の援軍に来たのはあの悪名高いシェリフェル将軍だという。
アシン皇帝は以前聖蒼教団本部を視察に訪れた事があったので、シェリフェルの事も知っていた。
当時彼はまだソロネ将軍の守護聖だったがその戦闘能力の高さ、残虐性の中に秘められた合理的な戦略、どれを取っても将軍と比べて遜色なかった。

istint12/10 2:51:565919cf2XwL0Y01ZtQ||489
しかし、問題があるとすればその人格にだった。
シェリフェルは少数の軍を率いて来たに過ぎないのでせいぜい、前線基地がやられる程度の被害で済むだろう。
いくらシェリフェル一人の能力が優れていても一つの国を落とすのは現実的ではない。
しかし、このままシェリフェルに足止めを喰らっていれば帝国全体の士気が低下する。
そして何より恐れている事は教団本部からの援軍だった。

istint12/10 2:52:55919cf2XwL0Y01ZtQ||182
シェリフェルは兎も角、勇将として名高いカーティス、ソロネが大軍を率いて攻めてきてはこちらも相応の被害を覚悟しなければならない。
皇帝は即座に判断し、航空参謀を呼び寄せた。
航空参謀は皇帝の前に跪くと命令を待つ。

istint12/10 2:52:145919cf2XwL0Y01ZtQ||372
「ルナグディ侵攻の前線基地に援軍を送る。
 一万の武装兵と五百の飛空艇艦隊を投入し、速やかに敵勢力を排除せよ。
 艦隊は全て新型艦『ナドレック』にし、五艦の『ヘルマス』、旗艦『インフィニティ』をつけろ。
 インフィニティにはワシも乗り込む。」

istint12/10 2:52:275919cf2XwL0Y01ZtQ||187
それを聞いた航空参謀は驚いた。
皇帝が示した兵力はグランデュールを壊滅させるほどの規模のものだった。
陛下は聖蒼教団本部まで攻め込むつもりなのだろうか…。
標準巡洋艦ナドレックは最近開発された飛空艇で、大きさはスネイク盗賊団のヴァージルガルディの十分の一程だったが、スピードは世界最速を記録した。
ヘルマスは大型侵略艦で大きさはヴァージルガルディの約1.5倍で単体でも小さな町なら一時間足らずで焦土と化す事ができる。

istint12/10 2:52:375919cf2XwL0Y01ZtQ||103
航空参謀が思わず異を唱えようとしたら、皇帝の背後から一人の男が現れた。
男は長身で歳の頃は40歳くらい。
長いマントで全身を隠し、人を見下すような目つきをしている。
最近、ここに出入りしている占い師だった。
この占い師は皇帝のお気に入りで、噂ではこの占い師が皇帝に政治もことについても口出ししているらしい。
航空参謀はその男の目をみて全てを悟った。
この男の差し金に違いない、と。

istint12/10 2:52:465919cf2XwL0Y01ZtQ||650
航空参謀は震えながら皇帝を諌めた。
「お言葉ですが、陛下。
 いくらルナグディが敵国とはいえ、この戦力は我が国の70パーセント以上の戦力。
 帝都はがら空きになりますし、ルナグディの関係のない民も多く血を流すでしょう。
 どうかお考えを改め下さい。」

istint12/10 2:52:535919cf2XwL0Y01ZtQ||889
皇帝は返事をしなかったが、代わりに占い師が近付いてきた。
ゆっくりとした足取りでまっすぐこちらを見据えている。

istint12/10 2:52:595919cf2XwL0Y01ZtQ||151
「航空参謀ごときが陛下の決定に口出しするのか?
 分をわきまえよ。」

istint12/10 2:53:55919cf2XwL0Y01ZtQ||643
皇帝はまだ何も言わなかった。
航空参謀は思わず大声で皇帝に問いかけた。

istint12/10 2:53:155919cf2XwL0Y01ZtQ||735
「陛下は長らくお仕えしているこの私よりもこのような新参者の意見を聞き入れなさるのか!?
 賢帝と呼ばれた陛下はどこへ行かれたのだ。
 お前が陛下をたぶらかしたな!」

istint12/10 2:53:215919cf2XwL0Y01ZtQ||182
航空参謀は腰の剣を抜き放ち、占い師に斬りかかった。
占い師はヒラリとその剣をかわし、航空参謀の顔面を掴んだ。
そして彼の身体をやすやすと片手で持ち上げると、そのまま壁に向かって投げつけた。

istint12/10 2:53:315919cf2XwL0Y01ZtQ||830
「皇帝陛下の御前で剣を抜くとは、無礼者が。」
占い師の掌から光の玉が飛び出し、航空参謀の身体を消滅させた。
航空参謀が立っていた地面からはブスブスと煙が上がっている。
「死神シェリフェルか…。
 そのような若造、我が帝国の脅威にはならぬわ…ククク。」

istint12/10 2:53:395919cf2XwL0Y01ZtQ||451
そこへ皇帝の近衛部隊の隊長が入ってきた。
「皇帝陛下に報告!
 ルナグディ攻略第一戦線から、デトラン将軍到着の知らせが入りました!」

istint12/10 2:53:465919cf2XwL0Y01ZtQ||421
占い師は残酷そうな笑みを浮かべた。
「デトラン将軍ならば良い捨石になるであろう。
 流石は皇帝陛下。
 捨石には未だ人対人の地上戦にこだわる石頭がふさわしい。」

istint12/10 2:53:555919cf2XwL0Y01ZtQ||245
近衛部隊長は怒りがこみ上げてくるのを抑えて部屋を退出した。
皇帝に近い者は判っていたのだ。
あの占い師が皇帝の心を操り、この国を想いのままに導いている事を。
この月に入って、占い師に逆らった近衛部隊の者も三名ほど処刑された。
そして今回の大戦力の動員…この国を滅ぼすつもりなのだろうか…。

istint12/10 2:54:145919cf2XwL0Y01ZtQ||981
<登場人物・用語集>
主人公たち

istint12/10 2:54:315919cf2XwL0Y01ZtQ||996
ルヴィン=スタイン AGE18
本編の主人公。
自らの秘められた力を抑えるために、体内に青龍の封印を施されている。
セイクリッドブルーと呼ばれる財宝を探す為に旅立ったが、レンティーニと出会い、次々に事件に巻き込まれる。
しかし、彼の特別な血統を考えればそれは偶然ではないのかもしれない。

istint12/10 2:54:385919cf2XwL0Y01ZtQ||124
経験を積み、今では青龍の力の一部を使用できるようになった。
そのセンスは父親譲りで、レンティーニも彼の成長を楽しみにしている。
使用武器は父親が遺した「ノスリの紋章の剣」。
ノスリの紋章は古代人が勲章として贈っていたもので、由緒正しい名品についている事が多い。
現在は、師と仰ぐレンティーニと別れ、ぴのこの町を目指して旅をしている。

istint12/10 2:54:585919cf2XwL0Y01ZtQ||329
*

istint12/10 2:55:45919cf2XwL0Y01ZtQ||803
レンティーニ=シュヴァルツ AGE50〜60?
長身で落ち着きのあるダークエルフの戦士。
ルヴィンを教え、導いていたが度重なる強敵との戦いで自らの力不足を痛感し、しばらく己を磨く旅に出た。
実は彼は亡国のダークエルフ王国の最期の王。
彼の豊富な知識と経験は度々ルヴィンたちを救い、またルヴィンも彼を父のように慕っている。
漆黒の鎧を着ていることから、人々には黒騎士と呼ばれる。

istint12/10 2:55:165919cf2XwL0Y01ZtQ||802
剣士としての腕も世界一と名高い。
また、以前は元グランデュール王国三騎士として、ルヴィンの父と共にセイクリッドブルー探求の旅に出たこともある。
その後、胎児のルヴィンに青龍の封印を施す。
エルフは非常に長命で、レンティーニは人間の年齢に換算すると20代前半くらいの肉体年齢。
使用武器は生体金属製の剣「アビス」

istint12/10 2:55:235919cf2XwL0Y01ZtQ||378
*

istint12/10 2:55:305919cf2XwL0Y01ZtQ||31
ニナ=リッチ  AGE17
美しいエルフの里の王女。
レンティーニはエルフの里を度々訪れた事があったので、幼い頃から彼を知っていた。
どちらかと言えば封鎖的な風土にあるエルフの里に嫌気が差して、世界を見るためにルヴィンたちについてきた。
エルフの王族は高い魔力を誇っており、彼女も治療、炎の魔法を使えば右に並ぶものはいない。
また、幼い頃より魔法や古代の文献による知識を身につけており、パーティーのブレイン。
白の塔の賢者はニナが禁呪を受け入れる器を持つものとしている。

istint12/10 2:55:385919cf2XwL0Y01ZtQ||640
*

istint12/10 2:55:455919cf2XwL0Y01ZtQ||658
ムスティン=ヘットフィールド AGE25
ニナ姫付きのロイヤルガード。
端正な顔立ちにしなやかに鍛え上げられた長い手足、長く伸びたサラサラの赤毛、と男が見ても見とれる美形。
エルフの里に受け継がれる一子相伝の暗殺術の使い手。
その才能は百年に一人の逸材とされる、天才。
魔法、剣術、体術どれを取っても一流。
特に体術は神脚と呼ばれる超高速移動術を駆使し、敵を翻弄する。

istint12/10 2:55:515919cf2XwL0Y01ZtQ||371
彼はニナを連れ戻す為に彼女を追ってきたが、ルヴィンとの一騎打ちで彼を下すが、彼に自分には無い可能性を見出し、行動を共にする。
現在はレンティーニと共に修行中。
武器はバリアントダガーというエルフの里に代々伝わる生体金属製の短刀。

istint12/10 2:55:585919cf2XwL0Y01ZtQ||865
*

istint12/10 2:56:65919cf2XwL0Y01ZtQ||218
スネイク(グランデュール・バルマスディール) AGE23
広大なフォルク砂漠の大盗賊団「イビル・ナーガ」の若き党首。
彼の盗賊団の持つ古代文明の研究施設は王立のものと比べても遜色ない。
巨大空中戦艦ヴァージルガルディを所有。
彼自身も体術、短剣の名手。

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それもそのはず、彼はグランデュール王国の王子であり、彼を教えたのは聖蒼教団の五聖将軍のカーティスなのだから。
彼はルヴィンと行動を共にする事を決めたが、本当の目的はグランデュールを元の姿に戻す事。
使用武器は原子を振動させ、物体の抵抗力を0にする剣インヴァリッド、全身に忍ばせた短刀。
また、風の魔力を操る事も得意で、エア・ボードと呼ばれる1人乗りのスケボーのようなものに乗り、空を飛べる。

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マサムネ=キサラギ AGE27
ズパングと呼ばれる海の向こうから渡ってきた侍。
居合いの達人で、核力の扱いにかけては一流。
一度、グランデュールの武術大会でルヴィンたちと共にお尋ね者になり、本国へ帰省したが再び彼の前に姿を現した。
現在はレンティーニに代わってルヴィンを導いているが、師というよりもボディガードのようなもの。
彼は自国から盗み出された宝刀、下弦乃皇閻を追っている。
更に、彼の師であるムラサメを国賊として処罰するのが目的。
ズパングの腕利き諜報員。

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聖蒼教団の人物
聖蒼教団とは、この世界においてもっとも規模の大きい宗教団体である。
表向きは迷える者を導くのが目的だが、国家規模の軍事力を誇る為、一国の政治にすら介入し、世界を裏で操っている。
しかし、闇の勢力に対抗できる唯一の統制組織であると同時に世界を一つにするという教義がこのすさんだ世界の人たちの心の拠り所となり、年々入信者は増加傾向にある。
教団の運営は十神老と呼ばれる老人たちが執り行っているが、騎士団はセルレイス元帥以下、五聖将軍が指揮を執る。

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カーティス・ドルガヴァーレ  AGE31
栄えある聖蒼教団五聖将軍の1人。
五聖将軍はその名の通り、50万とも100万とも言われる教団騎士団の中から選びぬかれた五人の将軍。
厳しいが、誰に対しても平等で公平な態度を取る彼は、騎士団の中でも人気が高く、名将と謳われている。
剣士としての腕もレンティーニと並び称されるほどで、無敗を誇る。
覇霊流剣法の正式な伝承者。

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彼はグランデュールの貴族の出なので、常に戦争で犠牲になる住人のことに心を痛めているが、何よりも教団の事を優先して行動する。
しかし、崩壊するグランデュールを見て彼の心は動いている。
弟アリステアはグランデュールの最期の騎士団長だったが、カーティス自らが弟を下し、アリステアは行方不明に。
現在はグランデュールの視察に出向いている。

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ソロネ=グレシオウス AGE45
五聖将軍の一人。
巨体から繰り出される更に巨大な槍の一撃は騎馬を馬もろとも葬り去る。
戦場の重戦車。
格式を重んじ、常に一歩引いた視点から冷静な判断を下す。
聖蒼教団騎士団の将軍の中では最も高齢で、他の将軍からの一目置かれる存在。
セルレイス元帥も彼を特別頼りにしている。(ソロネは元々セルレイスの上司だった。)

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シェリフェル=スティーン AGE18
若き五聖将軍の一人。
その卓抜した戦闘能力を買われて異例の速さで昇格した。
しかし、性格の残虐性と何を考えているか判らないことから、他の将軍からは警戒されている。
謎の多い人物で、闇の勢力とも繋がりを持っている。
また、時流の観測者でもあり、前代を殺したあとに能力を全て奪い取った。
時流の観測者は必ず各時代に存在し、この世の全ての出来事を記録するのが目的だ。
しかし彼はその目的を放棄し、この世の全てに破滅をもたらそうとしている。
この世の破滅こそが、彼の観測者としての仕事の終わりを意味している。
ホークルタワーを根城にしている。
物語のキーマンの一人。

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セルレイス=ヨハン=ウィンドウ AGE42
聖蒼教団の元帥。
百戦錬磨の軍人で、その圧倒的な力強さと威圧感で騎士団をまとめ上げる。
また、五聖将軍という概念を作り出したのも彼だ。
何者を前にしても怯むことなく、職務を全うする。
彼の武器である鎖鉄球、大斧はどちらも生体金属兵器。
現在は暗雲の塔、各地の紛争の収拾に追われ、滅多に元帥と五聖将軍が一同に会することは無い。
幼いシェリフェルを戦場で拾い、育て上げた人物でもある。

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エラド教皇 AGE?
聖蒼教団の教皇。
しかし、その正体は闇ソーサラー。
聖蒼教団の巨大な軍事力を己のものにし、世界を手中に収めようとしている。
シェリフェルを暗殺者として抱え込んだのもこの男だ。
また、バルガスを闇の転生術で改造した。

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闇の勢力
この世に破壊と死をもたらす者たち。
闇王サ・レギュオンを神として崇め、七人の闇ソーサラーによって666万の闇の軍団が統制されている。
姿を変えて人間界に入り込むものもいる。

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闇王サ・レギュオン
創世主が光を作り上げた時にその影から現れた闇の創世主。
十万年にも及ぶ闘争に敗れ、封印されるが世界には影と夜がもたらされた。
過去二度、地上に姿を現した記録があるが、一度目はセイクリッド・ブルーによって、二度目は古代人の文明の前に機会を逃すが、古代人の文明は遺伝子に異常をきたし、その後廃退を余儀なくされる。
現在も闇の深遠より世界を窺っている。

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闇ソーサラー
創世主が生んだ七人の最初の人類。
闇王によって魂を汚染され、その配下となる。
人智を超える魔力を操り、魔界をも制圧した。

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闇ソーサラー「ザファ」
他の闇ソーサラー同士の争いは意に介せず、常に自室で狂気の生体実験を行っている。
主に闇の軍団に兵を供給する役目も担っている。
闇ソーサラーで最も高い魔力を誇っているらしい。
アイシスをそそのかし、闇に落とした人物。
かつてはダークエルフの国を攻め滅ぼした。

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闇ソーサラー「ベアン」
過去、レンティーニ達王国三騎士の前に敗れた。
が、その際闇の力に捕らわれた三騎士の一人アイシスに憑依し、復活。
しかし、精神はアイシスに放逐され、今はベアンを名乗ってはいるが中身はアイシスそのもの。
常に魔界の王の骨でできた不気味な鎧兜で全身を覆い隠している。
全身から発せられるオーラは闇の神殿を揺るがすほどで、憤怒に満ちている。
グランデュールを剣の一振りで破壊した。
アイシスはルヴィンの父親。

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闇ソーサラー「プロセルピナ」
唯一の女闇ソーサラー。
絶世の美女。
微笑みの裏には一物抱えてそうな曲者でもある。
ザファだけは彼女の真の意図に気付きつつあるらしい。
かつてセルレイスと戦い、追い詰めたがまだ少年だったシェリフェルに不意を突かれて敗走した。

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黒い男
闇ソーサラーエラドに仕える暗殺者。
不気味で神出鬼没、狙った獲物は確実に息の根を止める。
しかし、アイシスの凶刃からルヴィンを守るなど、不可解な行動が多い。
また、エラドの配下でありながらザファとも繋がりを持っている。
正体は聖蒼教団のシェリフェル。

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グラッド
闇王の代弁者。
闇ソーサラーすらも彼には敬意を表している。

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その他
白の塔の賢者
白の塔に住む賢者。
ルヴィンたちを導く。
彼は古代人で、既に肉体は滅んで精神体となっている。
白の塔は古代の研究施設で、中枢には巨大なコンピューターがある。

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用語解説

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ジスティ
闇ソーサラーザファによって魂を闇の鎖によって繋がれた者。
元は人間だったが、今は生ある者への憎悪のみが彼らの身体を満たしている。
使用武器や身体能力の高さは人間時代の能力に比例するが、闇の転生術によって飛躍的に能力が増している。
また、彼らの眼力には麻痺の効果があり、身体も毒素を帯びている。
首を斬りおとされても一時間ほどは首なしで活動できる高い生命力を持つ。
普通の人間では太刀打ちできない。

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生体金属
世界で最も固い金属。
現在の技術では加工は不可能。
また、金属自体に意思があり、持ち主を選ぶという。
相性が良くないと真の力を引き出すことは出来ない。
開放には魔力、核力が一定の水準に達していることが必要。

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青龍
古代人が作り出した生体兵器。
四聖獣と呼ばれ、かの大戦時に活躍した。
現在はルヴィンの体内に宿り、力を貸している。

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ラロッシュ
古代人が作り出したヒト型汎用生体兵器。
大戦後は余りに強力すぎて手に負えなくなり、全て廃棄処分された。
しかし、その中で最も力を持つものが逃走、行方不明に。
彼は子孫を残し、今もその血脈は受け継がれている。
スタインの名のもとに。

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古代文明
一万年前、闇との戦争で滅びた文明。(正確には大戦に勝利後、遺伝子に異常を来たして繁殖不能になった)
各地に点在する遺跡は掘り起こされて研究されている。
その多くは聖蒼教団が握っているという。

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核力
人間に内在する気のようなもの。
指紋のように十人十色。
これを使うことに長ける者は戦闘能力も高い。

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古代言語魔法
普通の魔法とは違い、高度な古代言語で操る魔法。
余りに威力が高すぎ、世界を滅ぼしかねないものは禁呪と呼ばれて封印されている。

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魔法
魔法は身体から魔力の糸を繰り出し、織り上げる事で発動する。
威力の高いものほど使用する糸の数も増え、複雑さも増し、更に詠唱を必要とする。
魔力の糸を操れる数は資質と鍛錬によって決まる。
ニナは最高7本程度、普通の人間の魔導師なら3本程度。
闇ソーサラーは数十本の糸を操ったという記録もある。

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開放
生体金属製の武器は開放するためのコードを読み上げ、さらにシンクロすることで真の力を引き出せる。
その力は武器によって様々で、使ってみないと判らない。
例えばムスティンのバリアントダガーはダガーから長い剣に姿を変え、攻撃力が上がるだけではなく、ムスティンの魔法の補助もする。
レンティーニのアビスは数十メートル程の尺になり、敵を叩き潰す事が出来るが、彼自身も制御しきれない。

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セイクリッド・ブルー
かつて創世主が闇を退けた時に現れたもの。
それが剣なのか、宝石なのか誰も知らない。
グランデュールの賢者がお告げを聞き、世界中にお触書を出した事から冒険者たちがこぞってこのお宝を探している。

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ゲヘナの剣
闇の代弁者グラッドが持つ剣。
闇ソーサラーたちは他のものを蹴落としてでもこの剣を手に入れようとしている。
この剣を持つことこそ、闇王の代弁者たる証。
三日三晩で世界を地獄に変えられるといわれている。

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今回はここまでです。
第三部より大分間が空いてしまったので解説を付けました。
皆さん感想ありがとうございます。
いつも返事が遅いのですがこれからも宜しくお願いいたします。
そういえばシェイラさんの小説は初めてじゃなくて二回目でしたよね…すいません。
ファンタジーが凄く新鮮だったので、これからも色々読んでみたいです。
詩の方も独特の雰囲気をお持ちなので本当にウチの小説にも使ってみたいくらいです。
バルトークさん、初めましてですよねー、感想とても嬉しいです。
気が向いたらまた読んでみてください^^

シェイラ12/12 23:59:132184cfNMwEa/Vvo5g||887
こんばんわwまたまた読ませていただきました!シェリフェル、怖い方ですね(゚Д゚;文章を読んでいく内に、鳥肌が立ってきました。何か色々な国が係わってきて面白くなってきましたね〜。あ〜楽しみです(●^∀^●)
いえいえ、お気になさらずに。ありがとうございます。自分なりに、ゆっくりと世界を描いていければと思っています。
 ええ!わ、自分の、詩ですか?嬉しいです……。もし、良ければどうぞですよ。(混乱気味)こんな自分ですが、これからもよろしくお願いします♪

みみら〜12/16 14:28:302182cf57dlEEP3rjQ||46
お〜っwシェリフェル、ナイスキャラw
まるで北の串刺し公のようだ。

おもしろかったよ^^
次も期待してますwがんばってください^^


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