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9716超人戦争バルトーク12/31 8:42:542212cfBcsmysAsVME
超不定期連載を銘打っているだけあって今回は、間が空いてません。
珍しい……こんな事もあるんだ。

これも前回にキャラを下さった武さんとゆうじいさんのおかげです(人´∀`o)
今回は戦闘シーンがまったくありません。見せ場を戦闘以外でつくるの僕的に難しいっす。

第1話:http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-9543.html
第2話:http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-9582.html
第3話:http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-9613.html
第4話:http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-9693.html

バルトーク12/31 8:43:572212cfBcsmysAsVME||544
木火土金水では水にあたる青の国、そのあまり治安よろしくない地域に建っている酒場がある。その酒場ではこの日、いつもとは違う男が音楽を奏でていた。

その男の奏でる音楽は、流れる水のように息を吹き込んだかと思えば春の日差しのような暖かさを感じさせる。怒涛のような悲しみを奏でたかと思えば、なんとも言いがたい静寂を与えるのだ。

バルトーク12/31 8:44:142212cfBcsmysAsVME||374
曲が進むにつれ、旋律は更に複雑な感情を含んでくる。それは最高の暇人が一生かかって楽譜に込めたもの。しかしその旋律も、彼が奏でることで場の皆が共有する事が出来た。そして、曲は終焉へと向けてゆっくりと名残惜しくも更に加速していく。
この曲は、その男は明らかに場末の酒場には相応しくなかった。明らかな不穏分子である。
しかし彼が曲を奏でている最中は、そんな思考さえとても邪悪なものに感じられた。

曲が終わると、荒くれ者達の間から拍手が沸き起こる。
壇上で、動物の骨から作られた長方形のハーモニカのような楽器を携えた男は、深々と礼をした。

バルトーク12/31 8:44:402212cfBcsmysAsVME||333
「いやぁ、見事だったね。まぁ一杯どうだい?」
「あ、頂きます」

酒場のマスターがグラスと一緒に、封筒を男に差し出す。

「これが今日の報酬だ。しかしあんた、元は宮廷音楽家とか何かかね?」
それ問うた後マスターは激しく後悔した。訳ありの連中が集まるこの酒場で過去への詮索は無意味である。それどころか、嫌悪の対象にさえなるのだ。

バルトーク12/31 8:45:202212cfBcsmysAsVME||312
「まぁ、いろいろありまして」
細い目を更に細めながら男はそう言うと、席を立った。
まだ若い男は自分の知らない何か大きものを背負っていると、マスターは直感的に感じていた。

男は夜道を当てもなく歩いていく。今日の報酬は想像以上だ。
これで2、3日は食うに困らないだろう。

「いつまでこんなその日暮らしを続けるつもりだい?」
男はその声が自分にかけられたものだと知ると、辺りを見回した。
おかしい……人の気配などなかったはずだ。

バルトーク12/31 8:45:582212cfBcsmysAsVME||457
そんな男の考えをあざ笑うかのように、カラスが男の前に舞い降りる。
いや正確には、カラスではなくカラスの影であったが。

「赤と金の戦争が始まるぜ。あんたはここでこんな暮らしをしていていいのか?」
カラスの影は男を叱咤するように言う。
男も突然喋りだしたカラスの影に怯む様子も見せず、平然と歩みを進める。

「俺は戦いを捨てたって言ったはずだ。もう戦争には関係ない」

「ふざけるなよ!」
カラスの影がいくら叫ぼうとも、男の感情は動く事はなかった。

バルトーク12/31 8:46:422212cfBcsmysAsVME||216
「俺は音楽家だ。音楽家は戦争に必要ない」

「なんだと……アンタの力があれば戦争を止める事も、両軍を全滅させる事も容易いだろ。なんでその力を使おうとしねぇんだ。これじゃあアンタを信じて死んでいった仲間はどうなる!今の状況をアンタは知っているのか。ギルガメッシュとかいう訳の分からない奴に好き勝手やられて、酷いもんだぜ……」
男は必死に叫ぶカラスに一瞥をくれ、瞳の中の悲しみを更に深くしただけだった。

バルトーク12/31 8:47:42212cfBcsmysAsVME||713
男が、静かに口を開いた。
「また人が死ぬな。俺は人を殺すのも、仲間が死ぬのも沢山なんだ」

「本気なのかよ、センメルさん。昔のアンタはどこに行ったんだ!失望したぜ……」
カラスの影は消えた。影に縛られていたカラスは、勢いよく空へと舞い上がっていく。
潰れた喉からしぼり出したようなカラスの鳴き声が、夜空には響いているだけであった。

バルトーク12/31 8:47:282212cfBcsmysAsVME||276


「くそ!」
黒い長髪を後ろで結った男が、悔しそうに壁を殴りつけた。
鈍い音が、狭い部屋に反響する。

「ミッド、止めねえか」
ミッドに諭すように言ったのは先の戦いで赤の王を暗殺したガルドだ。
室内に勝手知ったると入ってきた彼は、ミッドにお茶を差し出す。

「で、どうだったんでぃ」

「最悪だ。センメルさんは抑止力になるつもりは無いらしい」
ミッドが苦々しげに呟く。

バルトーク12/31 8:48:202212cfBcsmysAsVME||183
「やはりそうかぃ……これで戦争が間違いなく始まるな」

「ガルドお前はこれでいいのか?あのギルガメッシュとかいう奴の言いなりになって。これじゃあ聖十字会は」
ミッドという若者は聖十字会の行く末を憂いていた。
裏で戦争を起こすなど聖十字会がしてはならない事だ。当初から彼はそればかり言っている。
しかし、ギルガメッシュ大賢の掲げる理想こそが今の聖十字会の理想だ。ミッドは優秀な能力者ではあるが、優秀な歯車ではないな……ガルドは苦々しくテーブルを見つめている相棒を見ながらそう思った。

バルトーク12/31 8:48:462212cfBcsmysAsVME||119
「あっしら上の言う事に従えばいいんだろ。なぁに終わってみれば、住み良い世の中になるさ」

「だが!その為になにも関係の無い人々を犠牲にするなど……」

ガルドは内心舌打ちをした。相棒がこんな正義感の強い奴だとは思っていなかったのだ。いや、ただ単に自分が悪者になりたくないだけの偽善者か?
「とりあえず逆らう事は許されねぇ。それぐらい分かってるだろ。あと、裏切り者に連絡を取るのは金輪際止めろ!いくらあっしでも庇いきれねぇぞ」

バルトーク12/31 8:49:592212cfBcsmysAsVME||553
眉間にしわを寄せ相棒に対して凄む。こちとらこの世界で伊達に何十年も過ごしているわけではないのだ。
「だが、それなら誰がこの暴走を止める。あの笛吹きヘンネルしか――」

「いい加減にしねぇか!もう決まったことは覆せねえんだよ。俺たちは戦争を起こし、その隙に本隊は国を制圧。聖十字会が一つの国となる。長年の大望だろ。それと、そいつの名前を二度と口にするな!!そいつは英雄でも何でもねえ。腑抜けの玉無し野郎だ!」
ミッドの襟首を掴んでそれだけを言うと、ガルドは荒々しく扉を閉め、部屋を出た。

バルトーク12/31 8:50:532212cfBcsmysAsVME||786
自らの部屋で一息ついたガルドは誰にも聞こえない事を確認してから一言呟いた。
「誰が好き好んで戦争を起こすもんか。俺だって起こしたくなんかねぇよ」
ガルドは悔しかったのかもしれない。自分の臆病さが。
ミッドのように、間違いを間違いとして行動できる勇気が羨ましかったのかもしれない。

翌日、戦争が始まる……

バルトーク12/31 8:56:542212cfBcsmysAsVME||510
賢王暦24年。
創世暦4872年。

「このアーシガム大陸の歴史は、殺戮と侵略の歴史だ。しかし、万物を構成する五行である木火土金水にちなんだ色の国を立て、それぞれを王が収める事によって均衡をたもつことができたのだ。だが、お前たち聖十字会が現れた事でその均衡が崩れた。また血の歴史が始まるぞ」
――金の王アバドーンは聖職者にそう言った。

バルトーク12/31 9:2:122212cfBcsmysAsVME||171
後書き

なんか自分の文体がウザイな、と感じてしまう年頃です。もっとライトな文体で書きたいんですが、なかなか難しいですねヽ(´〜`;ま、ムリに変えるつもりは無いですが。

今回登場する男達は、何かしらのヘタレ要素を持っています。そこら辺を魅力に変えていけたらいいな〜と考えています。
次回は戦争編です。今回戦闘が無かったぶん、次回は派手に行こうかと思います。

こんな作品を読んでくださった方、ありがとうございました。
気が向いたら、過去や次回も読んでやってください(〃_ _)

バルトーク12/31 9:6:122212cfBcsmysAsVME||277
キャラ募集のお知らせ

このお話に、特殊能力をもった超人のアイデアを頂きたいです。
僕だけじゃパクリしか出てこないので皆さんのご助力をお願いします。

項目は最低限
名前
性別
能力

あと、気が向いたら
プロフィールと所属軍。

ご協力お願いします〜
次回は金と赤の戦争になる予定ですので、所属国は金か赤だったら嬉しいです。
ここで空気な他の所属国なんかにしたら、勝手に変えちゃいますよw
できればやられ役にはしたくないんですが、やっぱりそうなっちゃうかも……
そうなったら許してくださいね(・ω・;A)

ゆうじい12/31 13:54:171252cfh8edMGRvgBg||551
こんにちは、読ませていただきました
早速ミッドを出して頂いて正直早ッと思いました
これからも頑張って下さい、そしてキャラ募集に参加

名前 ジーネロ
性別 男
武器 紙とペン&剣
能力 まず紙に文字を書く、文字によって紙に加わる能力が変化する
文字が書かれた紙を剣に貼る、紙の能力が剣に移る、そして攻撃
(剣に直接文字を書くことも出来るが、能力が低く、時間も掛かる)

例・紙に炎と書く、紙に貼る、剣に炎が付く、攻撃
複数の紙を一斉に張ることも出来る、その場合能力は合体(?)する

所属軍は金、ちなみに国王直属の護衛隊長、だから結構偉い、でも優しい

こんな感じでお使いください

ゆうじい12/31 13:56:321252cfh8edMGRvgBg||505
間違えました
例・紙に炎と書く、紙に貼る、剣に炎が付く、攻撃
これですが・・・・↑この部分剣に貼るでした

バルトーク1/2 10:59:222212cfBcsmysAsVME||659
ゆうじいさんこんにちわ^^
いつもありがとうございます。

書くのは早いですよ~。どんどんネタが湧き出てきますw
室が伴っているかどうかは微妙ですが。
実は次回、少し外伝的なものを書こうと思っているので、登場はもう少しあとになるかもです。
是非、次回もよろしくお願いします。

1/3 16:11:295890cfXyfsBWw4jio||681
(-д-)おー…!!

遅れまして、こんにちはです^^

バルトークさんの文体は自分は好きですよ^^

風格があっていいなあと。

自分には無いものを沢山もたれていて正直羨ましいぐらいです…(苦笑

次回も頑張ってください^^。

1/3 16:29:435890cfXyfsBWw4jio||923
雑魚キャラ候補として…どうぞ^^

名前:ジェンル
性別:女
能力:他人・人形を操る
(戦い方:彼女全てが操るキーとなっている。(髪の毛一本から、爪の先まで全て)
    操られたものは彼女が束縛をとくか、彼女が死なない限り
    一生を彼女の操り人形として終えることになる。
    彼女に存在を感じられ、彼女に何らかの攻撃
    (気・風・炎・水も全て)を与えた瞬間
    操られる対象となってしまうので危険。

1/3 16:30:105890cfXyfsBWw4jio||24
束縛をとく方法は彼女の何が己を操っているのかを見定め
    それを壊すことなのだが…
    どの髪の毛なのか、はたまた宝石なのか装飾品なのか
    …皆目見当がつかないことが多いので不可能といえよう。

    なんと彼女を破った者がこの世に一人いるという噂があったりなかったり(何

1/3 16:30:185890cfXyfsBWw4jio||993
その他:
容姿、風貌ともに優れた美女。
たとえ同姓であってもすれ違って振り返らないものはいないという。
気品高いがプライドも高い。
言葉遣いは丁寧で、冷酷。
精神的に打たれ弱いという弱点がある(大抵の攻撃は大丈夫
戦い方はとても稀であり、基本残虐だが時には優雅な勝利を収める。

所属軍:赤軍(特攻部隊体長らへんでしょうか)

1/3 16:31:155890cfXyfsBWw4jio||242
長くて失礼します;

では、今回はこのへんで^^

次回も期待しておりますm(__)m

バルトーク1/3 18:24:182212cfBcsmysAsVME||415
武さんこんばんわ^^
風格なんて……勿体無いお言葉です(〃 ̄ω ̄〃)
僕も武さんに見習わなければならないところは、沢山ありますよ〜

前回に引き続き、キャラありがとうございます。なんか凄い創作意欲を刺激されますね〜。きちんと使わせていただきますよ。
長く書いてくださったのに、それに対するレスが短くて申し訳ないとは思いますが、是非次回もよろしくお願いします。


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