7393 | ウェディング・ケーキ | 雷木 | 12/25 19:51:25 | 2021cfER1bBh1zyxU |
こんばんわ 久しぶりの作品です お楽しみください |
雷木 | 12/25 19:52:4 | 2021cfER1bBh1zyxU||762 | ||
ウェディング・ケーキ 3年前のことだ。 部屋を探しに、ある不動産屋へ行ってみたが、なかなか希望の部屋が見つからないので、もう一軒の不動産屋へ行ってみることにしたが、なれない街の道は非常に分かりにくく迷ってしまったのだ。 歩き回って、疲れた俺は通りかかった公園で休むことにした。 ベンチで、自動販売機で買った熱いお茶を飲んでいた俺に、小声で「お隣いいですか?」と小声で話しかけてきた。これが、きっかけだった。 |
雷木 | 12/25 19:52:20 | 2021cfER1bBh1zyxU||697 | ||
声をかけてきた人と、反対向きに座っていた俺は驚きながら後ろを振り向いた。 そこには、背は俺と同じぐらいでロングヘアーの女性が立っていた。 「はい、いいですよ」 その女性は、頭を少し下げてから俺の隣へ座った。 横に目をやると、すらっとした足が目につく。本能なのか、俺はちょっとにやけてしまった。俺は、口元を隠すために急いで手元にある熱いお茶を飲んだ。 「アッチィ!!」 あまりの熱さに、お茶をはいた俺は周囲の人の目を奪う。嫌そうな顔をして此方を見ているおばさんや、笑いを必死にこらえてる小中学生・・・。 とにかく、恥かしくて急いで俺はその場を立ち去った。 |
雷木 | 12/25 19:52:45 | 2021cfER1bBh1zyxU||689 | ||
俺は、公園の手前にあるカフェ・レストランで、込み上げてくる感情をまぎわらそうとアイスコーヒーを飲んでいた。 しかし、恥かしさのせいかアイスコーヒーの味もしない・・・。 「やめようかな、一人暮らし・・・」 そう言いながら、俺は右のポケットの中に入れておいた地図を出そうとする・・・。 「ぇ、ない?」 左のポケットの中も探してみたが、やっぱりない。公園で落としてしまったのだろうか・・・。 ふと、公園の様子を見ると、先ほどの女性が此方へ向かってくる。ちょっと、胸がどきどきしたが、そんなことはあるわけないと首を振りマグカップを手に取った。 |
雷木 | 12/25 19:52:59 | 2021cfER1bBh1zyxU||855 | ||
カラン カラン お客が店へ入ってきたのだろう・・・。 「忘れ物ですよ」 その女性は、そう言うと椅子へ座りアイスコーヒーを頼んだ。 「あのー、私もこの不動産屋に行く予定なんですけど、一緒に行っていいですか? 道が分からなくて・・・」 「俺も、何ですけど・・・・」 申し訳なさそうに、俺が言うと女性は思い出し笑いをしながら地図を渡した。 俺は、地図を受け取ると、アイスコーヒーを飲み干した 「では、一緒に行きますか? 人に聞けば、道も分かることでしょうし」 コーヒーが、喉から出そうになったがにやける口を押さえつつ俺は、「はい」と答えた。 |
雷木 | 12/25 19:55:59 | 2021cfER1bBh1zyxU||970 | ||
なんとか、不動産屋に着いた俺たちは早速部屋を探すことにした。 駅に近くて、広くて、家賃が安い。 こんな都合のいい部屋が、あるわけない・・・。 「駅に近いし、部屋は広いまではいいんだがなー。高いね、この部屋」 就職もしてない、フリーターの俺が、月8万円・・こんな家賃払えるわけがない。 横に座っている、女性も眉間にしわを寄せている・・。 |
雷木 | 12/25 19:56:13 | 2021cfER1bBh1zyxU||301 | ||
「あのー、この部屋二人で一緒にすみませんか? 二人で住むと、家賃も安いでしょうし。」 思わぬ、彼女の一言に俺は言葉に詰まってしまった・・。 しかし、断る理由がない。家賃が、安くなるし、部屋も広いし・・・。 「ん、ぁ、ぇ、いいですよ」 この言葉が、俺の告白の言葉だったのかもしれない |
雷木 | 12/25 19:56:25 | 2021cfER1bBh1zyxU||920 | ||
一緒に住んでから、彼女の意外な一面を見ることができた。 料理がうまいことや、甘い物が好きなことや、映画がすきなことや、とにかくいろいろなことを知った そして、俺は、24歳のときに、就職をした。 |
雷木 | 12/25 19:56:51 | 2021cfER1bBh1zyxU||521 | ||
朝9時頃、休日なので俺はゆっくりコーヒーを飲みながら朝刊を飲んでいた。 すると、シャワーを浴びていた彼女が、何処かへ出掛ける様な服装をして、鏡を見ていた。 「おい、歩美。何処か、行くのか?」 「貴浩も、一緒に来るのよ」 そう言って、歩美は机に洋服を置いた。俺は、その洋服に着替えると、歩美が泣きそうな顔をしていた。 |
雷木 | 12/25 19:57:7 | 2021cfER1bBh1zyxU||951 | ||
マンションから、20分歩くとカフェ・レストランに着いた。 なんか、見覚えのあるような気がする・・・。 気のせいだろうと、俺は顔をしかめながら店の名前を見た・・・。 「カフェ・レストラン カプチーノか・・・。あぁぁ、3年前、歩美が地図を届けてくれた場所か!? あぁぁ、思い出した。」 なぞなぞが、解けたようなスッキリ感を味わえた俺は、機嫌よく店に入った。しかし、歩美はまだ浮かない顔をしている・・・。 席に着いた俺たちは、共にアイスコーヒーを頼んだ |
雷木 | 12/25 19:57:35 | 2021cfER1bBh1zyxU||464 | ||
「今日は、大事な話があるの・・・・。」 「あぁ、分かった。んで、話の内容は?」 「別れてくれない?」 歩美は、そう言って泣いてしまった。 「ごめんね。でもね、ずっとこのままじゃ、新しい恋ができないの。誰かを、好きになると、必ず貴浩に悪いと思ってしまうの・・。だから、だから、別れて!!そうすれば、きっと貴浩のことも、忘れられるから」 「そうか・・・。俺も、ごめんよ。ずっと、お前を縛ってきたのだから、もう自由になっていいよ。その、気持ちに気付かなくてごめんな、」 俺は、歩美の頭をなでながら何度も「ごめん」と謝った。 |
雷木 | 12/25 19:58:14 | 2021cfER1bBh1zyxU||79 | ||
「私も、本当は別れたくないの。貴浩を、運命の人だと信じたいの。でも、3年も、月日が流れてるから・・・」 そして、俺は通りかかった店員にケーキを頼んだ。 「何を頼んだの?・・・」 歩美が泣きながら、俺に聞いてきた。 |
雷木 | 12/25 20:0:36 | 2021cfER1bBh1zyxU||318 | ||
俺たちのウェディング・ケーキ・・・・ |
雷木 | 12/25 20:0:44 | 2021cfER1bBh1zyxU||492 | ||
終わり |
雷木 | 12/25 20:1:23 | 2021cfER1bBh1zyxU||476 | ||
後書き 甘いよ!! 甘いよ小沢さん 小学生が作ったカフェオレより甘いよ!! ぇー、読んでいただき有難うございます 苦手な、恋愛系?に挑んでみました いつも、やヴぁい系のネタばかり浮かんでいるσ(∀・`)にとっては満足な?作品かも 最後の台詞は、一生懸命考えました 完成日 12月2日 |
†綺羅† | 12/25 20:4:36 | 2192cfxdFf.UBw/Kw||373 | ||
今晩は^^ 何だかとてもロマンチックですね。 読んでいる時はとてもドキドキしていて、 最後の所では思わずニヤけてしまいましたw とても恋愛系が苦手なようには見えませんよ~^^ |
霄惟 | 12/25 20:6:52 | 2102cfRkaWxKX9pZY||342 | ||
初めまして、雷木さま 甘くて切なくて、何だかとっても良い話でした 最後の台詞が、かなり心臓にグサリ ついつい読み返しを・・・ 苦手と言っていましたが、とても上手いです!! またの作品を楽しみにしています♪ |
雷木 | 12/25 20:53:55 | 2021cfER1bBh1zyxU||731 | ||
†綺羅†さん こんばんわ^^ ロマンチックと言うか、妄想というか・・(ぇ 私の、言葉にドキドキしたらそれは、危険信号ですよ(ぇ)まぁ、そういっていただけると とてもルンルン気分になってしまいます。 ニヤケテ下さい どんどん、ニヤケテください。タイタニックで主人公を、自分に仕立て上げてニヤニヤしているσ(∀・`)よりも、にやけてください(何) 実は、めっちゃ苦手なんですよ(・ノ∀・)恋愛系は めったに書きません 読んでいただき有難う御座います^^ |
雷木 | 12/25 21:3:38 | 2021cfER1bBh1zyxU||777 | ||
霄惟さん、初めましてよろしくです 甘く、切なく・・・そう評価してくださって、とても感謝してます^^ 最後の台詞は、すごく考えました 最終的に、他の作品からちとパクリましたけど(死 皆さんから、うまいと言われてちょっと自信がつきました^^ 次回作は、ホラーになりそうです |
細サン | 12/26 18:50:40 | 2111cfkk4cK7/ImaU||357 | ||
とってもかんどーしました。 どきどきしながら読み・・・いいです とってもいいです。 次回がんばってください。 |
天下 | 12/30 16:44:42 | 6035cfzKZJg2Zswjo||143 | ||
あーーー俺にもこんな出会いほしいTT |
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